町田市庁舎等に関する特別委員会調査報告書について

<概要>
 町田市の新庁舎建設問題に関して、議会でそのことを検討するための特別委員会を作った。平成12年6月にスタートし、13年9月に審議を終結し、平成13年12月議会に報告され、承認された。
 最終的には、この特別委員会では、建設の是非に間する結論はでなかった。その理由は、建設自体に反対論があることや、市長が建設を想定する移転場所に関して、反対論があるためである。
 よって、その結論は、次期の市長・議会議員に結論が持ち越されたということになる。

<報告書の内容>
 本委員会は、付議された事件についての調査を、下記のとおり報告する。



1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討

2.調査目的 町田市庁舎等に関して必要な対策を図る。

3.委員会の開催状況

概要
126・23 1.町田市庁舎等に関する調査・検討を図るため、委員12名をもって 構成する本特別委員会が設置され、委員の選任を行う。
委員、 高嶋 均、 川畑一隆、 中西佳代子、 戸塚雅夫、大西宣也、進木 忠、 谷沢和夫、 中山勝子、渋谷敏頴、 熊沢 洋、 八木邦治、渋谷軍治 │
2.正副委員長の互選を行う。 │
委 員 長 渋谷軍治 │
副委員長 大西宣也

7.24 1.委員会の運営について │
2.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討

8.23 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討 │
  ■現庁舎の現状について │
2.委員会の運営について

9.28 議題 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討 │
  ■庁舎建設計画が現庁舎用地から変更になった 理由について
   2.委員会の運営について

10.25 議題 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討 │
 「庁舎のあり方について」 │
    2.委員会の運営について │

11.24 議題 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討 │
  「庁舎のあり方について」 ・機能、規模 │
    2.委員会の運営について
131.29 議題 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討 │
    「庁舎のあり方について」 ・機能、規模 │
    2.委員会の運営について

2.13 行政視察 相模原市議会 │
 座間市議会

4.11 議題 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討 │
       「庁舎のあり方について」 ・機能、規模 │
   2.委員会の運営について

5.11 議題 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討 │
        「庁舎のあり方について」
   2.委員会の運営について

6.29 議題 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討 │
    「庁舎のあり方について」
     1.IT処理 │
    2.庁舎の分散化について │
    3.支所機能の拡大について │
    4.防災拠点について │
    5.市民の活動拠点について │
    6.自然エネルギーの利用等環境関係について │
    7.庁舎の位置について
   2.委員会の運営について

7.18 議題 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討 │
      「庁舎のあり方について」 │
      [総務部説明・意見の提出] │
        1.「4.防災拠点について」 │
      [意見の集約] │
        2.「1.IT処理(電子自治体を目標とする庁舎について)
        3.「2.庁舎の分散化について」 │
        4.「5.市民が有効(友好)利用できるスペースの確保について」
        5.「6.自然エネルギーの利用等環境関係について」 │
      [意見の提出] │
        6.「3.支所機能の拡大について」 処理 │
   2.委員会の運営について

8.20 議題 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討 │
  「庁舎のあり方について」 │
      [担当部長説明・意見の提出] │
        1.「4.防災拠点について」 │
      [意見の集約] │
        2.「2.庁舎の分散化について」 │
        3.「5.市民が有効(友好)利用できるスペースの確保について」
        4.「6.自然エネルギーの利用等環境関係について」 │
      [意見の提出] │
        5.「3.支所機能の拡大について」
   2.委員会の運営について

9.26 議題 1.付議事件 町田市庁舎等に関する調査検討
   「庁舎のあり方について」 │
     [総務部長説明・意見の集約] │
        1.「4.防災拠点について」 │
     [意見の提出] │
        2.「3.支所機能の拡大について」
  2.委員会の運営について


4.調査の結果

 以下、7項目の調査検討事項の意見については、すべて全員一致で可決した。
 1.電子自治体(IT化)に対応できる庁舎について
  国は、電子政府の基盤構築ということで、2003年度を目途に順次様々な情報化施策を実施させていく。
  町田市としても、行政サービスの充実を目標に、電子自治体の構築に向けた IT化を積極的に推進すべきである。
   ただし、IT化を進めていく中で、費用対効果については特に考慮すべきで ある。

 2.庁舎の分散解消について
  本庁舎の狭隘によって、中町分庁舎、中町第二庁舎及び森野分庁舎等に本庁舎機能が分散化されている。
  本庁舎建設に当たっては、本庁舎機能を集約し、分散化を解消されたい。

 3.支所機能の拡大について
  高齢社会及びIT化が進む中で、地域において行政サービスが十分受けられるよう支所機能の拡充を図るべきである。

  4.防災拠点について
  本庁舎建設に当たっては、災害時における防災拠点の中心として、災害対策本部機能を十分果たせるものを本庁舎内に設置すべきである。
  また、防災機関としての平常時の施設のあり方も十分検討すべきである。

 5.市民が有効・友好利用できる場の確保について
  市民が有効・友好利用できる会議室等を、十分確保すること。
  市民が行政の情報を共有でき、市民参加の行政がより進められる環境を整ること。
  市内産業のPR、市民による催し及び展示ができる場を確保すること。

 6.自然エネルギーの利用等環境関係について
  本庁舎建設に当たっては、太陽熱利用、太陽光発電、コ・ジェネレーション・システム、雨水利用、屋上緑化等の自然エネルギー等の利用を全面的に取り入れ、環境に配慮したものとされたい。
  また、シックハウス症候群対策等、有害化学物質への対応を十分講じられたい。

 7.庁舎の位置について
  庁舎の位置を決定するに当たっては、種々の調査検討を十分尽くし、決定すべきである。

平成13年(2001年)9月26日

町田市庁舎等に関する
特別委員会委員長 渋 谷 軍 治

議 長 中 里 猪 一 様

<コメント>
 こうした委員会では、その委員会委員の議論の結論にそった線で、本会議ではその報告が承認される。
 そうした意味で議会内の議員意見では、庁舎の集中管理より、現状の分散配置を前提に、通信回線の利用で持ってネットワーク型の庁舎管理を構想する議員もいる。議会の一般質問で、そうした意見を述べた議員もいる。
 吉田自身は、現状の庁舎を最大限に利用したネットワーク型の庁舎に賛成している。