補正予算案は多数で可決,修正案否決 
(03/09/30)
<見だし>

<前書き的な要約>

 町田市議会9月定例会は、9月4日より、9月30日まで開催されました。9月29日には、上程されていた全部の議案(一般会計補正予算案、特別会計予算案、条例案など)・請願などの採決を行いました。今回の補正予算案審査では、ハプニングがありました。町田市議会では、予算あ案の審議をまず本会議で質疑し、その後各常任委員会に所定の所管部毎に付託し、審査しています。各常任委員会毎にその可否を採決し、それを本会議に委員長が報告する形式をとっています。

 ちなみに、今回のケースですが、9月17−18日に行われた、おのおのの常任委員会における一般会計審査予算案審査の結果では、全部の委員会でそれぞれに全員が賛成でした。

 その後、26日の段階において、3名の議員(市民派クラブ所属の友井和彦、大西宣也、新井克尚の各議員)より、一般会計補正予算案に関する下記ような修正の動議が文書で議長あてに提出されました。その取扱を、最終日の議会運営委員会で協議し、上記のように、一般会計補正予算案の表決前に、上程することに決定しました。

 本会議の審議では、それぞれ委員長報告を受けて、一般会計予算案を除いた議案・請願の討論を行い、各議案毎に採決していきます。その一般会計予算案の表決(討論と採決)に関しては、全部の委員長報告を終えた後に、一括して行っています。

 今回は、その一般会計予算案の表決(討論と採決)前に、前記の「修正の動議」が上程され、友井議員がその修正案の提案理由説明を行いました。それに聞いて、私は、質疑と反対討論を行いました。

 採決では、修正案の賛成者は小数であり、否決されました。(6名のみ)。その後の採決で、原案は賛成多数で可決されました。


<経過と内容>

 町田市一般会計補正予算案は、賛成多数で可決しました。今回は、共産党さんも含めて、各常任委員会ではそれぞれの所管分の予算案に賛成としていました。

 しかし、常任委員会の審査日程が終了したのち、9月26日になって、文教生活常任委員会所管の文学館建設にかかわる予算を削除し、財政調整資金に振りかえる「予算案修正案」が、別の3名の議員により、議長充てに提出されました。(吉田注:提出の時期として、修正の動議として提出された)

 9月定例会最終日の9月29日、本会議において、補正予算案の表決前に、この修正案を審議しました。その提案者による提案理由説明では、この文学館自体に反対する考えとした上で、ランニングコストが行政から十分に説明されていないなどとするものでした。

 しかし、私は、文教常任委員会では、その件に関する委員の様々の質疑もあり、行政の説明が不十分とする提案者の理由を、重ねて質しました。修正案をだされるにしても、その提案理由の説明が不十分と考えた次第です。

 質疑終了後の討論では、補正予算案と修正案両方に対する討論が行えましたが、私はこの修正案のみに関する反対討論を行いました。

 討論では、まず、修正案の反対の立場で討論すると表明しました。続いて、結論的には、委員会には全会派の委員が所属しており、その委員全員が賛成していたことを、委員長報告にそって説明しました。さらに、問題とされるランニングコストの問題では、提案会派の委員や他の委員(実は、私が質疑していた)が、様々に質疑応答したうえで、委員全員が補正予算案に賛成したことを説明しました。

 最後に、こういう過程であるため、全議員がこの修正案に賛成されないようお願いして、討論を終えました。修正案の賛成者は、「市民派会派」に所属する提案者5名(当初3名、追加で2名)と、諸派の1名のみでした。

 他に討論はなく、全体の補正予算案には、この6名を除く全員が賛成しました。よって、この補正予算は可決となりました。

<エピローグ>

 かくして、あまりにも順調な経過(全部の常任委員会で、全員が賛成するという事態)は、最終日の本会議に思わぬハプニングをもたらすという、教訓を得ることが出来ました。奇奇怪怪であったのは.常任委員会で賛成した議員の一人が、その後に提出された修正の動議の提案者に追加になっていたことでした。

 しかし、これもまた、秋風の中の議会ということで、了解するべきことでしょう。