北朝鮮への経済制裁措置要求の意見書可決
(04/12/25)

2004/12/22 最終本会議で可決

 北朝鮮に関する経済制裁等を求め意見書が可決成立した。もとより、私はその意見書に賛成した。

 意見書の内容を記したいが、この意見書の提出と表題などの訂正に関して、いくつかのいきさつがあったようであり、先にその経過を以下に記載したい。

 当初、意見書の表決日に関して、議会の最終日でなく、より以前に表決を求めたいとする提案者の意向があった。非公式にそのことを聞いたので、賛同したい考えがあった。

 ただし、このような内容のものは、一存で判断するものでなく、他の議員の同意を前提とするものであった。私はそのことに関して、全員の合意が得られるのではないかと考えたが、現実にはそうではなかった。

 なぜなら、このことに限らず、一般には議案表決の緊急性をどのように見るかで見解が分けれるものであり、特定議案を最終日より以前に表決するとなると、会派代表者会議での全員の合意が必要とされている。あるいは、緊急の議案表決を求めた、「動議」を本会議にかけて決することになる。この手法は、内容の基本的な趣旨に係わりなく、「緊急性」のみによって、議員は判断することになり、その議案自体の正当性も表決時点で問題とされる可能性が起きてくる。

 こうした経過で、この北朝鮮への制裁を求める意見書は、他の議案と同じく最終日に表決されることになった。
 
 さらに、12月22日の最終日時点で分かったことであるが、この意見書文面の表題と内容の両方に違いがあることが判明した。

 前日の最終時点で提出されていたものであろう。

<北朝鮮に関する経済制裁等を求め意見書。
議員提出議案第38号

● 訂正された議案内容
北朝鮮に対し、経済制裁並びに「特定船舶の入港の
禁止に関する特別措置法」の発動を求める意見書  
                               政府の発表によると、北朝鮮に拉致され死亡したとされる横田めぐみさんの遭骨とし
て渡された骨は似ても似つかぬ他人の骨であり、しかも2人の別人のものが混合されて
いるなど、またしてもだましの手口であった。日朝共同宣言を誠実に履行すると約束
を何度も反故にされた以上、対話のみの交渉のやり方には限界があると判断せざるを得
ない。
 よって、町田市議会は、政府に対し、対話と圧力のもう一つの手段である、外国為替
及び外国貿易法による経済制裁並びに特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法を発動を検討し、事態を打開されるよう求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

● 当初の議案内容

直ちに北朝鮮に対し、経済制裁並びに「特定船舶の入港の
禁止に関する特別措置法」の発動を求める意見書  
                               政府の発表によると、北朝鮮に拉致され死亡したとされる横田めぐみさんの遭骨とし
て渡された骨は似ても似つかぬ他人の骨であり、しかも2人の別人のものが混合されて
いるなど、またしてもだましの手口であった。日朝共同宣言を誠実に履行すると約束
を何度も反故にされた以上、対話のみの交渉のやり方には限界があると判断せざるを得
ない。
 よって、町田市議会は、政府に対し、対話と圧力のもう一つの手段である、外国為替
及び外国貿易法による経済制裁並びに特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法を発動
し、事態を打開されるよう求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

● 両者の相違点

表題部分

 まず、冒頭の「直ちに」の文字が訂正文出は削除されたいた。
 次に、本文内容では、「発動し」が「発動を検討し、」に訂正されている。

● 所感

 この訂正に関して、私は上記のように文面訂正の経過をまったく知らず、自由民主党所属会派議員もその事態を知らなかったらしい。

 なお、この議案は国政で言う野党の立場を取っている議員らで提出されており、その文章提出をされた趣旨は、政府・与党の立場をとる議員にも幅広い支持を得ようとするスタンスから出たものであろう。

 上記のように、この議案には、当初から賛成の立場を取るつもりであったので、その変更・訂正の考え、プロセスを聞く考えはおきなかった。

 ともかく、かなりの議員が、<この北朝鮮に対し、経済制裁並びに「特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法」の発動を求める意見書>に賛成した。

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