インターン記録レポート(14)土屋 洋 常任委員会の会議

町田市議会議員 吉田つとむ    2004/9 /25 作成 
 土屋 洋 3年生 2004/9/24 到着 
主要研究項目  指定寄付金のあり方について

2004年9月20日作成

インターンシップレポート 14
           土屋 洋

2004年9月15日(水)

<今日の流れ>
企画総務常任委員会審査の傍聴
 ↓
昼休み
 ↓
会派室にて作業

● 土屋 洋
・今回、委員会の会議に参加することは聞いていたが、会議を傍聴する形とは想像していなかったので、市役所についてからその雰囲気に驚いた。

 吉田さんがスーツを着ていると、これから会議なんだな!っと気が引き締まった。
 委員会で話されていた内容の一つで「寄付金制度について」を挙げて、全体の様子で感じたことを書こうと思う。

 ここで話し合っていた寄付金は、「指定寄付金」という制度についてだった。これは、住民の方がある特定の分野について、自分が個人的に資金を市に提供するので、その分野の対策を充実させてくれというものだ。この特徴が、市の行っている会計上の手続きでは意味のないものとなっていまっているのではないか?という質問を議員さんがしている。
 具体的に数字を出してみる。ある住民の方が、ある施設の充実を図ってもらいたいと、10万円を指定寄付金で市に納めたとする。市には元々予算が決まっているので、この寄付金は臨時収入となり、予算の上に上乗せされるのが一般的には想像されるかと思う。
 しかし実際には、その収入の分が上乗せになるという形にはなっていないという。このことを、議員の方は「ところてんを押し出すようだ」と表現していた。
 これは、寄付金が通常予算の中に紛れることを意味しているらしく、住民の意思が生かされず、他の分野に使われてしまっていてもわからない状態にある。と議員の方はおっしゃっていた。市の方の見解では、会計上、上乗せという形はとっていないが、住民の意思は生かされているという。しかし、そのお金の使われた結果は報告されていないので、実際には住民の方にそのことが伝わってはいないようだった。
 お金には名前がついていないので、寄付後のお金の使い道がわかるような制度にしてほしい、という議員の方の要望に対して、市の方は検討するといったが、芳しくない受け答えだった。
 また、寄付金にはさまざまな種類が存在しているらしく、その違いはさらに複雑なようだ。
その旨を住民に説明し、納得した上で指定寄付金という形をとっているのか?
という質問に対しては、あまりよく聞き取れなかったが、説明はあまりしていないという答えだったようだ。
 このような制度の性質とは異なった中身のものを是正すべきだという議員の言い分に対し、市の受け答えは、既存の形を変えるつもりはないというものだった。
傍から聞いている僕には、正論を言っているのが議員のほうで、今の形にこだわる保守的姿勢を見せるのが市の役員というように感じられた。
 質疑の本論はずっと同じだが、さまざまな言い換えで議員の方が質問をぶつけても、答えは変わらないので堂々巡りのようだった。

 今回も昼ごはんはお弁当を食べた。ここで出してくれるお弁当はすごくおいしくて、昼は少食の僕だが、このときはすごく食が早い。

 昼休みの後は、吉田さんの文章を更正したり、時間の少しあいたときに、自分のパワーポイント作品を進めたりして、ずっとパソコンに向かっていた。
五時過ぎになって、今日は実家に帰るという旨を伝えて、終了とさせてもらった。

● 吉田 つとむ
 土屋洋さんには、吉田が出席した常任委員会の会議を傍聴してもらいました。本来、こうした会議の傍聴はインターン生の本来の目的の一つです。おそらく、土屋さんのことですので、そこで自分も意見を言えるのではないかと思ったことでしょう。そんなことはありません。住民の人から選挙で選ばれた人(議員)が、このように分科会に分かれて発言できるわけです。少なくとも、近代社会においてはこうした代議制のよる議会の存在が一般的です。

 さて、その日に話題になっていたことで、土屋さんが関心を持ったことについて、少し私の見解を示しましょう。役人の人が言っていたのは、質問者の考えでこの特定寄付の取り扱いをすると、その個別寄付ごとに議会に案件として提出することになり(現実的には)、実施困難ではないかという見解であったと思います。

 私がその際に正していたのは、(難しい表現をしていたのですが、)ある特定目的で寄付を受けるとなると、物事の推進や反対を目的にした個別課題ごとに寄付が行われ、行政の施策が執行不能になり得ないか、とするものでした。その心配は、たとえば旧IBM跡地マンション建設反対の運動では、建設阻止を目的としたとしか考えられない請願が、形を変えて次々と提出されています。

 こうした動きの例から推測すると、自分が正しいと考える施策の提起とそのための指定寄付の制度が導入・実施されたとなると、その都度にその歳入とそれに見合った歳出を議会に提出する予算案に立てないといけないようになります。それでは、行政の執行権がまるで存在意義を持たなくなるでしょう。他市ではともかく、町田市で間違いなくそうした行動があるはずですし、それによって行政の執行も議会の表決も、どちらも麻痺をするでしょう。

 土屋さんが見るように、行政の担当者(部長や課長)は、今の制度に対して非常に保守的でした。私は、その人たち以上に保守的に対応するべきだと思っています。そして、その見地から発言しました。

(注: タイトルは吉田がつけました)
 
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