インターン記録レポート(19)土屋 洋 シルク・サミット2004inサミット


町田市議会議員 吉田つとむ    2004/11 /6 作成 
 土屋 洋 3年生 2004/10/29 到着 
主要研究項目  絹の産業

2004年10月29日作成
インターンシップレポート 19  土屋 洋

2004年10月21日(木)
<今日の流れ>
JR八王子駅に集合
 ↓
八王子のシルク産業についての勉強会に参加
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講義とパネルディスカッションを聞く
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ビル内のレストランで食事
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解散

● 土屋 洋
・今回のインターンは珍しく町田ではなくて、八王子で行われた。八王子市議会議員の方からシルク産業の勉強会が行われることを聞いた吉田さんは、自称ファッション通ということから、参加することを決めたようだった。
 僕は八王子がシルクで有名だったことすら知らなかったし、シルク製品がどんなものにあるかも知らなかった。なぜなら、僕の日本史知識は中学校で止まってしまっているので、年表にあるような大きい流れしか頭に入っていないのである。
 今ある社会問題を考える上でも、過去の歴史を学ぶことはとても重要な項目だと常々思いつつ、なかなか難しいものだったから、今回はとてもいい機会だと思った。
 講義の内容としては、これまで歩んできたシルク産業の発展と衰退の流れを説明するものだった。その次に予定されていたパネルディスカッションでは、シルクに関連した様々な業界の方が集まっていた(例えば、ファッション業界の方、養蚕を行っている方など)ので、とても興味深いものだった。
 内容としては、まずそれぞれが今行っている仕事で、シルクに関することを述べながら自己紹介をして、その次にこれからの養蚕業はどうしていくべきかを討論していた。
 結論からすると、衰退を抑える手はないようだ。すでに産業として養蚕を成り立たせるのは不可能な状態にあり、極小規模で残すことが限界のようである。
 討論が終わったあとに、養蚕業をやめた(やめさせられた?)人が会場にきていたようで、その方が今までの養蚕に対するみんなの考え方が間違っており、その間違った認識によって衰退は激化し、私のような止めざる負えなくなった人がたくさんいると言っていた。
 勉強会をまとめる時にいきなりそういったことが始まり、今までの討論が根底から覆されてしまったような状態になり、パネリストの人たちも唖然として静まり返っていた。
● 吉田 つとむ
 今回、八王子市で、「シルク・サミット2004inサミット」と言う祭事があるということを聞き、ファッション関係のシンポを見学にいきました。

 八王子は織物の街。生糸は日本の貿易史上で最大の輸出品の時代もありました。現在の教科書での位置づけは知りませんが、社会科の日本史において、明治以降の殖産事業育成で必ず出てくるのが、生糸と絹織物の話です。ただし、日本が高度成長を迎えてからは、昔の発展を振り返るような歴史教育ではなくなったのかもしれません。土屋さんの世代がそれに相応しているのだと考えました。

 さて、会場ではパネル方式で行われましたが、学者・行政機関の関係者・評論家・織物業界人・養蚕家で構成されていましたが、歴史を振り返るにはぴったりのメンバーでした。ですが、そうした中からこれからのシルクが、産業として育つ展望は見えてきませんでした。今では、中国やブラジルなどの技術移転が進み、必ずしも日本で優れた製品が作られている訳ではない現状の説明があったことには、なおのこと驚きました。

 近隣に地区では、養蚕を営んでいる農家はほとんどなく、八王子でも10軒足らずの農家に限られており、資料では町田市に2軒とありました。これでは、生糸を産業としてみることはほとんど困難であると感じました。東京都内の生糸生産高は、年間100s程度の分量とのことでした。

 これからも養蚕家は減少傾向にあり、将来的には「観光養蚕」業に転じるほかないのでないか、そのように考えました。

 織物業でも、中国などに進出したり、生糸をブラジルなどから輸入することで、かろうじて成り立っているとのことで、場内の質問者もそうした廃業した方のようでした。結果として、このパネルディスカッション方式の講演会から、養蚕・生糸製造・織物業の将来展望は見えてこなかった。しかし、そこではまだまだかなりの人たちが終業しており、何らかの仕事を生み出して行くほかありません。

別のフロアーには、八王子名物のネクタイをはじめとする商品が並べられていました。記念に1本買い求めましたが、その日は販売の体制ではない、という印象でした。自分がこうした展示即売の担当者であれば、もう少し積極的にアプローチしたものです。思うに、そこの出席者が関係者ばかりで、販売の体制があまりなかったのかもしれません。

(注:土屋洋さんは、就職活動を開始する中で、インターン活動を続けることになりました)
(注: タイトルは吉田がつけました)
 
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