インターン体験レポート 林 啓子 会議のすすめ方と議論

町田市議会議員 吉田つとむ    2006/08/21作成 
 
主要研究項目 議会運営委員会 本会議の論戦 市長の発言

林 啓子 大学2年 インターンレポート
8月 18日分  2006年8月19日作成  

8月18日(金) インターン8日目
●実習内容
 9時半から議会運営委員会の会議を傍聴して、10時から臨時議会を傍聴した。臨時議会は、何度か委員会をはさみながら進行し14時ごろにはすべての議案が採決され臨時会は終わった。
 その後、会派の方とお話をしたり、吉田議員とこれからの一般質問作成にあたっての話をしました。それから、17時までパソコンでホームページ作りをしました。これで市議会内での作業は終了し、吉田議員の車で、市民の方のところへ議会の報告に挨拶をかねて一緒にうかがいました。そして、その近くの場所で夕食を頂き、駅まで送っていただき今日の研修は終わりました。
●学んだこと
 臨時会には、朝から多くの市民や記者が傍聴に来ており傍聴席は満席だった。私の周りに座っていた市民の方々は、かなり熱心で会議中に拍手をしたり、やじを飛ばしていた。しかし、拍手のような行為は妨害となるそうで、吉田議員はこれを厳しく注意されていた。議会をスムーズに進めていくためには、議長、議員はもちろん傍聴者もそれに協力しなくてはならないのだと改めて知った。
 また、議会運営委員が運営に関して決めていくこともはじめて知った。今回の議会では緊急質問がされたが、それを許可するのか否か委員会で検討して本会議にもっていくというシステムのようだが、手間がかかる気が少しした。特に、時間なども決められていない点で傍聴者からすると少しじれったかった。
 そして結局、市長については真相究明のための特別委員会の設置の議案は否決されたが、その表決の際にやはり会派によって意見が大きく分かれていた点が印象的だった。
●感想・意見
 議会の傍聴ということでとても緊張した一日だった。議会進行の印象としては、とてもゆっくりで少し眠たくなりもしたが、初めての経験だったせいかよく聞くことができた。
注目をしていた市長の発言だったが、わかりやすく順序だてて話していたのはよかったが、反省の色がそこまで強くは感じられなかった。また、議員から発言の一部について削除・訂正を求められていた点は、非常に市長としての謙虚さに疑問を感じた。
ともかく今日は、よく議会の流れや議員の様子がわかってすごくいい経験になった。傍聴席の市民の方々の意見もいろいろ聞くことができ、改めて万人に認められる政治家などいないのだと感じた。そして、そうではあるがより多くの人に支持され信頼される政治家・政治とはなんなのかを深く考えさせられた。

● 吉田 つとむ
 この日は、第23期のインターン生が初めて会議を見ることになり、原田さんと林さんの両名がそれを見学しました。たまたま、臨時議会が開催されることになったため、2人にそれを直に見てもらうために、本会会議の前の議会運営委員会の段階から見てもらいました。

 私たちはそれ以前の時間から集合し、この日の対応を協議していました。この日は、断続的に本会議が開催され、途中に議会運営委員会が開かれていました。この日は本会議で決着していましたが、通常は、議会運営委員会で会議のあり方は決めています。委員長の考えからにもよるのでしょう。

 こうした会議の流れは、傍聴者にとってなかなかわかりづらいものですが、それでは会議の進め方に関して、議員の意見が全く異なった場合、全てを議長の個人判断とする方法はおかしいと思うでしょう。実際には、こうした会議のストップ状態も会議の一つのあり方と言えます。

 傍聴者に関しては、林さんが書いている通りです。そもそも、傍聴者は傍聴をしているのであり、陪審員ではありません。ましてや、スポーツ競技の応援団でもありませんので、会議の進行に関して、自分の賛否意思を表していけないルールになっています。これは、町田市に限ったことでなく、どの議会に置いても同じでしょう。私の場合は、土の傍聴者にも同じ態度をとっています。

 この日の議題は、市長の政治資金パーティー開催に関する特別委員会の設置を求める決議の議案でしたが、それをどのように取り扱うか、大きな問題を抱えた内容でした。結果として、会派ごとにその賛否が明確に異なっていましたが、果たして個々人の意見まで全てが同一であったか、それはその両者とも分かりません。特に、町田市議会では、大きな問題に置いて、会派の中で意見や立場が一致しなかった例が何度もありました。

 さて、市長のこの日の発言に関しては、議員の質問は認めないことに決めましたが、その発言内容に関して、不適切な部分があり、その部分を削除・訂正するべきではないか、との議事進行上の発言がありました。わたしも同意見であり、大きな声を発して、市長にその部分の発言を削除するように促しました。その方法について、本来は不規則発言とされるものですが、会議の状況で許されるものでした。結果、市長はその部分の発言を取り消し、訂正しました。会議では、こうした発言の訂正を行えば、そのこと自体は問題としないのが原則です。そこで、市長への(公的な)批判はやらないルールになります。それが、議事上の発言取り消しの役割です。

 果たして、政治家はどうあるべきか、一概に決められないものです。この日の決議に賛否の意見を討論で発しましたが、出しゃばりだと思う人、議論を封殺したと思う人、市長の回し者と思う人、様々にあるでしょう。一番には、こうしたときには自分たち=自由民主党はどのように考えているのか、それを会議の場に置いて、明らかにしておく必要がある、これが私の考えです。それは、一般に幹事長がする場合もありますが、そうした内容の議論に関心を持って接している議員が発言する場合もあります。今回は、後者に相当するため、私が発言した次第です。ましてや、他の会派の発言が終了したところを受けて、反対の討論をしていますので、発言した内容の全部がアドリブです。短く、発言しました。しかし、討論においては発言の正確性を記す意味で、文書を読み上げる方法が一般的です。私は、一般的な方法を採らないことが多くあります。

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