2011.07.01 小宮 春菜 インターンレポート
           町田市議会議員 吉田つとむ 研修生

第2回:インターンシップの概要> 
         第28期研修生 小宮春菜 国際基督教大学(ICU)3年

(1)町田市民フォーラムでの、町田市内の数多くの市民団体、大学等が参加したイベントへの同行。(多くの吉田議員のお知り合いの方たちとの名刺交換練習)
 

(2)都心での、セミナーについての話し合いの同席、およびその後の打ち上げへの同行。

(3)吉田議員とその面会希望者との、話し合いの同席。

清渓セミナー主催のための議論について

<学生と、議員の方たちの行う議論の違いの考察>

 私たち学生の日ごろ行う議論のあり方と、議員の方々の行うそれとでは、大体5点の違いがあるように考える。

まず一点目は、なりよりも、議員の方々の広い知識からくる議論展開の速さと的確さである。たいてい、学生の場合だと、たとえば、この議題の講師としては誰が適当であるか、ということに議論が進むと進行はまず間違いなくフリーズしてしまい、「誰がいいのか各自3人ずつ調べてくるのが次回までの宿題」などというように、テーマをかろうじて決めて終わりとなってしまう。それかもしくは、まず講師として呼ぶことは不可能であろう、有名で多忙な人たちの名前を「○○がきたら楽しくない?」などと列挙しては、それに誰かが反対意見や野次を飛ばし、全く不毛な議論ばかりが展開し始める。絶対的な知識量が無いのだ。

しかしその一方で、議員の方たちの議論はと言うと、テーマにしたがって的確であろう(私は知らない名前の方たちばかりなので、どうにもいえないのだが)人たちの名前を次々と列挙して、講師陣の候補も次々と挙がってゆく。全く議論進行のスピードが速い。学生のものとはまったく違うのである。

二点目は、一点目と繋がるのだが、共通してもつ情報量の多さ、広範囲さの違いである。学生の場合は、メンバーの誰かが、誰かセミナー講師にふさわしい人物を知っていても、その情報を共有する知識をもち、議論をさらに深めていけるような他・メンバーが存在しないことが多々起きる。その人物を一人だけしかしらない、ということがごく普通におきるのだ。そうすると、その人物が本当にそのセミナーに適当な人物であるか、第三者的な視点から眺められる人物が誰もいない中で、この講師が決定されてしまうか、もしくは全員でいったんこの人物を調べる、という時間を食う行程が、議論の中に組み込まれてしまうことなり、非常に面倒くさい。

しかし、議員の方たちは、講師候補となる方たちの情報の知識を共有しながらの議論を展開しており、非常に議論が円滑に行われていた。それぞれ議員の方たちの興味関心は違っているであろうから、それへの深い知識とともに、その他テーマへもの幅広い知識を全ての議員の方たちが有していることが、他者との知識共通項が多さからうかがい知れるだろう。ちょっとした雑談の中にでた、ちょっとした人の名前を、多くの議員の方たちが積極的にメモをとるなどしていた光景を数多く目撃したのだが、おそらくこのような地道な努力を議員の方たちが日々欠かさないことが、このような幅広い知識を作り出しているのだろう、ということを思った。

三点目は、議論の内容からは多少脱線しているであろう会話内容の質の違いである。学生の、議論の合間の雑談は、多くの場合、議案とは全く関係のない芸能のはなしやらが中心になってしまう。しかし、議員の方たちの「雑談」は、そうではなくて、もっと真剣な政治についてのものなのだ。もちろん、そのメンバーの共通項となるアイデンティティにしたがって話題は決定されがちであろうから、議員という共通アイデンティティをもっている議員の方たちが政治等の話題を好むことは当然なのかもしれない。しかし、その雑談の内容も、理路整然と事実説明をしたり、相手の興味をひきつけたり、と、学生の雑談と呼ばれるものとは質が異なるように感じられ、このような議論の合間のちょっとした会話の中からも、学生と議員の方々との違いが現れるように感じた。

 四点目は、話し方だ。学生は、質問の趣旨と異なる内容の回答をしてしまったり、考えがまとまっていない段階でだらだら話して収集に困り、結局何が言いたかったのかわからない、ということがよく起きるように思われる(私も今回その失敗をしっかり起こしている)。しかし、議員の方々は、言いたいことを的確に話し、まず間違いなく、「結論」を文末に述べてから話しを締めくくり、非常に理路整然としている。また、みなさん堂々と話される。吉田議員も話すことは苦手とおっしゃることがあるが、話の合間合間に笑いを盛り込んで周囲を和やかなムードにさせたり、的確な意見を端的にわかりやすくおっしゃったりと、学生の議論との違いを感じた。

また、議員の方々は、このセミナーが実際に行われる11月の世の中の関心、中心となるであろう議題とは何であるか、ということを想定して、今回の議論を行っていた。このような、半年後の情勢を予測して議論をすることを求められるなどということ自体、学生に求められることは少ないだろうが、そもそも、そのような高度なテーマ設定を話し合える、ということが、議員の方たちと学生との根本的な違いであるといえるのかもしれない。

以上5点が、学生と議員の方々との差異の一部であろうと考える。

今回感じたこと

セミナーの感想を求められたとき、私の前に話した早稲田の政治サークルに所属する学生二人の話のうまさに圧倒された。そして、私はといえば、考えをまとめずにばっと話し始め、見事に撃沈したことは言うまでも無い。

もちろん、話しのうまい、下手は才能の部分もあるのかもしれない。しかし、経験によるところも多いはずだ。今後、場数を踏み、早稲田の二人や、議員の方たちのように「話せる」大人になりたいと思った。
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   吉田つとむ

 さて、本日の小宮春菜さんのインターンシップは、外部の催しや会合に参加する日程などでした。

 そのレポートの記事は、私が参加する地方議員の研修セミナー(清渓セミナー)の実行委員会の内容を見ての感想・考察を書いてくれました。初めてこうした会を見た、小宮さんにとって立派にスムーズに進展している会議でしたが、私を含めて報告にあったように、昨年の取り組みは芳しくなく、その開催日程の決定、プログラム演目と講師陣選定において大いに遅れを取り、参加者が減少したものでした。その反省があって、今年はその克服ができるのか、発展につながるプログラムが設定できるか、その主催者陣は真剣に議論していたわけです。

 第16回清渓セミナー(2011年11月21日から23日開催、日本青年館)は、地方議員の有志が集まり自主的に実行委員会を作り運営するものであり、行政機関や大学、あるいは企業が主催するセミナーとはその思想において異なるものです。セミナー企画のプロではありませんが、勉強の場を自ら作り出そうという進取の意欲を持った地方議員が集まっています。この日は、女性メンバーが参加していなかったので、その全容は出ていませんでしたが、その皆さんが集まっていたら、また、別の視点や展望が語られていたでしょう。

今後、プログラムが編成され、案内状が作られていく日程になります。是非のその手順の際にも、是非、小宮さんにも見た貰いたいと思っています。その日の話に基づいた企画がまとまっているものか、あるいはそこまで及ばないものか、もう直ぐに結論が出てきます。吉田つとむは、いきさつからして、自分は参加し、他の人にも進んで参加を呼びかけます。この自主的な企画に参加することに、政治家といて意味があると考えているからです。

 この日、議員のほかに参加していた学生は、早稲田大学鵬志会(同大学公認政治サークル)のメンバーであり、歴代に和ってこの清渓セミナーの運営に協力参加をしている学生です。当然、政治に関わる発言において、抜きん出ていて当然であり、挨拶なども長けていたとしてもなんの不思議もありません。もちろん、そうした才能を元から持っていたかもしれません。しかし、小宮春菜さんが気後れする必要はありません。なぜなら、物事の洞察力のおいて小宮さんは明らかに優れた面を持っており、論議の場面を重ねれば、対等もしくはそれ以上の才能を発揮するでしょう。まずは、他の人から関心を持たれる話をすることから始めてはどうでしょうか。ディベート的な立場からの発想も大事ですが、究極的には相手の心に訴える言葉を発する事が大事であり、相手を納得させたうえで、お互いの違いを認めあった情報共有をすることだと思っています。

 では、また。次回はまったく異なったプログラムです。
記:町田市議会議員 吉田つとむ 志政クラブ
 2011.07.02 コメント

 インターン生の小宮春菜さんの2回目の記事です。

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