2012.4.20 出雲克佳 第3回インターンレポート
            町田市議会議員 吉田つとむ 研修生

第3回:インターンシップ3日目> 
            第30期研修生 出雲 克佳 明治学院大学2年生
 
 <4月20日のレポート>

 この日は町田市内にある自由民権資料館という所を訪れたので、この建物のことに関するレポートを書きたいと思います。

 まず自由民権資料館について説明しましょう。ここは町田市の野津田町にあります。自由民権運動や町田の歴史に関する資料を収集、保管しており、またそれを観覧することが出来ます。立派な建物で、人足も少ないのでゆっくりと集中して観ることが出来ます。僕は係の人に付きっきりで説明していただきましたが、とても丁寧でわかりやすい説明でした。では、その内容について少し触れてみましょう。

 まず、幕末から明治初期にかけて、急激な変化があったことは皆さんもご存知でしょう。それまで鎖国状態にあった日本に、一気に欧米文化が流れ込んできました。それは政治だけでなく、経済や生活習慣をも変えました。この国家的危機の中で、地域秩序の再建や政治的な自覚を養う目的で行われたのが自由民権運動です。国会や憲法を作り、国民の参政権を保障させることを目標とし、明治10年代を中心に盛り上がりました。この運動の背景には天賦人権思想があり。「人は生まれながらにして自由・平等の権利がある」という考え方です。ここで、当時別々に活動していた武蔵国と相模国をまとめようとしたのが、ちょうど地理的にも境界に位置した町田市域だったのです。ちなみにご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、町田市はこの頃神奈川県に属していました。神奈川県に間違えられるのも仕方ないかもしれません。話が逸れましたが、町田市がこのふたつの地域をリードしていくことになり、「自由党の牙城」とまで呼ばれるようになったというのです。

 かなり要約してしまいましたが、大まかに説明すればこんな感じでしょうか。僕は元々歴史が好きなので、この回の研修は非常に興味深かったです。時間が無く、説明を途中までしか聞くことが出来なかったのが心残りです。他にもさまざまな興味深い資料が沢山あったので、今度プライベートで足を運ぼうかと思っています。自分の住んでいる地域の歴史を学ぶことは非常におもしろいです。是非皆さんも訪れてみてはいかがでしょうか。
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                             記:町田市議会議員 吉田つとむ 志政クラブ
2012.5.6 コメント

 出雲克佳さんより、若干の時間を要して体験記が到着しました。今回も町田市の施設である自由民権資料館を訪ねました。町田市の歴史の中で時めいていた時代の一つと思い、ほぼ毎回のようにインターン生を連れて見学しています。

 町田市を含む多摩地域は自由民権運動の柱になった地区の一つで、その最高傑作は旧五日市町内で作成された「五日市憲法」でしょう。また、それ以前では武相困民党の存在があります。重税を課した明治政府に対して、その異議申し立てを行ったわけですが、最終的には武力で鎮圧されますが、秩父困民民のように、新たな国家像まで思い描いた運動まで起こしたものもありました。そうした運動の挫折や国会開設の動きとの連動で、各地の運動が広がり、離散収縮して行ったものです。

 栄誉もあれば、その逆もありうるものであり、町田市の自由民権運動はその両者をそろえていたともいえます。歴史の伝統も学んでもらうためにこの施設には訪れる次第です。なお、町田市の石坂市長はこうした自由民権運動を担った石阪家の末裔でもあります。ただし、現在の町田市は他の地域から移り住んで人が大半を占める都市であるのが特徴になっています。 

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