2012.6.8 出雲克佳 第6回インターンレポート
            町田市議会議員 吉田つとむ 研修生

第6回:インターンシップ5日目> 
            第30期研修生 出雲 克佳 明治学院大学2年生
 
<6月8日のレポート (別の記事)>


 6月8日の活動では、小野路球場に訪れた後に町田市議会の定例会にも出席したので、そのことについて書きたいと思います。今回僕が出席した会議で取り扱われた請願は「野津田公園の上の原広場西側の平地(上の原はらっぱ)における暫定駐車場建設工事を中止することを求める請願」でした。元々野津田公園西側に駐車場を建設する予定で、その予算も通っていたのですが、市側が市民になんの断りもなく突然、子供の遊び場、市民の憩いの場として親しまれている「上の原はらっぱ」に駐車場建設工事を始めてしまい問題になっているのです。

 野津田公園は1980年に総合公園として都市計画決定され、「スポーツ里山」という基本構想を掲げた公園であり、長い間市民の幅広い層の中で親しまれてきました。93年には、市民が自然を多く残そうと声をあげ、「ふるさとの自然と文化を守り育てる公園」という項目も加わりました。また、97年には上の原地区の原っぱ保全の要望書も出されており、市は残り少なくなった草地の保全に務めることとなっていました。しかし、今年の3月8日に突然その場所に駐車場建設の工事が始まったのです。3月7日には「野津田公園運営協議会」が開かれていたようなのですが、そこではなんの説明もなされていなかったようです。現在はその工事現場にたまたま居合わせた市民数名が工事の中止を申し入れ、工事が中断されている状態です。この市の横暴な行動はメディアなどにも取り上げられ、市内外から驚きの声が上がっています。
 さて、議場は町田市役所の5階にあります。僕は始まってから少し経ってから傍聴席に座りました。傍聴席は一番後ろにあり、正面に議長席、左に市議会議員の席、右に市職員や担当者が座っている形でした。途中までは普通に話し合いが行われていたのですが、市側の話が二転三転するので市民の方々が熱くなる場面も見られました。休憩中に市側の非を傍聴人の方々に必死に訴えかける方もいました。その後も話し合いは続きましたが、市側の話があまりにも矛盾するので議員の方や、議長の方が市側を叱る場面が見られました。その後、一旦話をまとめて来るとのことで50分もの休憩がとられ、結局のところ市と市民がよく話し合ってからまた会議を開くということで話はまとまりました。これは「継続審査」という形です。この問題に対する、この日の話し合いは3時間にも及びました。

 野津田公園は僕も小さい頃からよく行っていました。大きな公園で、小さい頃に遊具で遊んで楽しかったのを覚えています。最近でも、中学生の時の陸上大会や、高校生の時の市の駅伝大会もここで行いました。確かに自然が多く残っており、また残して行くべきだと思います。さて、駐車場を増やそうという動きは、最近Jリーグ2部リーグに昇格した「町田ゼルビア」の影響でしょうか。野津田公園はこのチームの本拠地として使われており、J2の規定にふさわしい設備を造る為に大きく改築されているところです。地元にJリーグチームができた事は本当に嬉しいことです。また、Jリーグチームができた事による市の相乗効果も舐めてはいけないと思います。多くの人が町田を知ることになるだろうし、遠くから町田に来るようになるでしょう。また、もし将来J1に上がることが出来たとしたら、町田市がさらに発展するだろうことは間違いないからです。町田市はある程度力をいれて「町田ゼルビア」を応援していくべきであると思います。とは言え市が横暴に拡張工事をしていい事にはなりません。市民の方は、「自然豊かな公園を後の世代に残していきたい、子供が外で元気に遊べる場所を減らしてはいけない」と言っておられました。確かに僕の世代からみても外で遊ぶ子供が明らかに減ったと思いますし、この意見はもっともだと思います。この問題に関しては、市と市民の双方が話し合い、理解した上で策を考えていくべきです。
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                             記:町田市議会議員 吉田つとむ 志政クラブ
2012.6.11 コメント

 私は予定があり、市議会の傍聴を早めに引き上げ、後の傍聴は出雲克佳さんに任せました。私の後の行動についてくるより、一人で「議会」(ただし、この日は本会議でなく、常任委員会でした)を見てもらうことにしました。しかも、請願者と行政の立場と考えがまるで一致しない状況下の議論が予想されるものでした。この日の常任委員会は建設常任委員会が開催されており、野津田公園内の利用に関しての住民請願を3時間の論議を持って対応したわけです。結果は、「継続審査」、答えは簡単ですが、こうした結論に至る論議を真剣に見てもらいました。

 その中身に関しては、この出雲さんのレポート自身を読んでいただくのがよりよいことでしょう。会議の用語で、ここで「議長」と書いてあるのは、「委員長」のことです。出雲さんが本会議と委員会を見比べておれば、この用語の間違いは起きていなかったでしょう。初めて市議会の常任委員会の会議を見て、よくここまで状況を把握したレポートができたと思っています。

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