2014.1.26 金田有里恵 第11回インターンレポート
            町田市議会議員 吉田つとむ 研修生

 
         第33期研修生 金田有里恵 フェリス女学院大学1年生

≪本日の研修内容と感想≫

 本日は、町田市立中央図書館のホールにて開催された読み語りの行事に参加させて頂きました。題目は「しずれの音」、語り手は元NHKアナウンサーの中村昇さんでした。中村さんは流石にプロなだけあって5,6回水分補給をしただけで80分間読み切りました。ひとつ気づいたこととしては、「読み語り」の性質についてです。「読み語り」は単に文章を「読む」だけではありません。「語り」もするのです。速さ、声のトーン、イントネーション、声色に至るまで研究し尽くし、聞き手に臨場感ある読み聞かせをします。聞き手は、話し手の声のみを情報源として物語を理解する訳ですから、語り手の声は重要な役割を果たします。また内容ですが、中年夫婦が母親の介護について悩んでいるというものでした。悲しいお話ではありましたが、身近に十分起こりえる現象だと思い、客観的ではなく主観的にお話しを聞いていました。これからの日本では高齢化が進むに従い、介護の問題は増える一方かと思います。そうした介護問題について改めて考える良い機会でもありました。

 読み語りの後は、町田市民文学館で遠藤周作の「侍」展を拝見しました。私自身、遠藤周作の名前は聞いたことはありましたが、どのような人なのかはまるで知りませんでした。彼は町田にゆかりがある人物だそうです。町田市民として地元に馴染みのある作家を知ることに興味はありましたし、これからも地元への知識を深めて行きたいと思いました。展示を見て、遠藤周作は世界を飛び回っていた様子が見受けられました。つい先日、大学の課題で夏目漱石についてレポートを作成した際に、日本文学において有名な文豪が他の言語においても優れた才能を発揮していたことに感動したばかりでしたので、遠藤周作にも漱石との共通点を感じました。日本文学だからといって身構えてしまうのではなく、多角的な視野で物事を見て行くことの大切さを学びました。今日は文学に充実している一日でした。

                               フェリス女学院大学1年 金田有里恵(第33期研修生)
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2014.1.29コメント  記:町田市議会議員 吉田つとむ 

 以前からお誘いを受けていた、「読み語り」の会に出向きました。「朗読」を聴き鑑賞したことはありましたが、この「読み語り」と言うものは、一種独特のものでした。その感想自体は、研修生の金田さんがよく表現をしてくれました。もうこの会は7回も続いているのだそうで、最初の世話人の方は海外の仕事に着かれ、後を託すメッセージが披露されました。話し手の元NHKアナウンサーの中村昇さんの話口は、やはり見事、仕事師のなせる業でした。参加者は高齢者が多く、65歳の私でも若手の雰囲気でした。レポートを書いた金田さんのように、10代の参加者は唯一の存在だったのが特徴でした。

 次いで、町田市民文学館に出向き、遠藤周作の「侍」展を見学しました。遠藤周作は長崎の出身で、芥川賞を初めとする各種の文学賞を受賞し、作品的には重たいテーマの作品も手がける人物です。今回のテーマも、日本でキリスト教が禁教とされる前後に、渡欧した支倉常長を主人公とする題材の「侍」の作品でした。一つの作品で文学展が開催できるほどの重厚な作品構成でした。
 
 金田さんが、この日本文学と作者の有り様から、世界を見つめた視点が優れていると思いました。 

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