2013.11.15 清渓セミナー 講座6
              記:町田市議会議員 吉田つとむ


講座6 「分権改革と首長・議会の変化」(講師:富野 揮一郎 先生)

 清渓セミナーの3日目は、講座Ⅵ 「分権改革と首長・議会の変化」でしたが、講師の富野 揮一郎 先生は龍谷大学政策学部教授であり元神奈川県逗子市長でもありました。ご自身の話によれば、天文学を修め、家業のベンチャー企業を引き継いで事業家になっていた折、逗子市にある森に米軍宿舎の建設計画が起き、自然保護の反対運動に参加したとのことでした。その反対運動は女性が中心でしたが、リコール運動があり、市長選挙となった次第です。当時は市長の候補に女性が立つような状況が皆無で、政治運動・市民運動に経験がなく党派色が無かった自分に白羽の矢が立ったとのことでした。

 富野先生は、2000年地方分権改革が大きな意味を持っていると述べられました。新自治法によって憲法の読み方が変わり、国の事務の仕事が限定された。この新自治法が基本法になって、他の自治関連法がこの法律に基づいてつくられることになったとのことでした。

 行政と、議会と議員の考えでユニークな見解をうかがいました。現在2元代表制だが、議員が行政委員になることを避ける意味はない、むしろ議員が行政の仕事を担うことでその責任を負うべきであるとするものでした。2元代表制であることで、議員がなにもかも行政から離れることはないと言うことでした。

 また、議員は市民全体の代表でなく、特定市民(一部市民代表)の代表だと言うことを、元来、市民と言うのはブルジョワジーであり、その代表者が政治主張で登場して議会を作った歴史を述べられ、多様化した市民社会にあっては、様々の階層の市民があって、それの個々の集団の代表として議員が誕生している旨の話でした。私も以前からその見地のような感覚を持っており、意を強くした次第です。

 その他にも話されましたが、大きなテーマの話が展開され、なかなか着いていけませんでした。

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