電子投票で実施された、青森県六戸町議会議員補欠選挙について
    
  電子投票で実施された、青森県六戸町議会議員補欠選挙は、2016年1月17日に投開票が行われました。町議補欠選挙は、昨年4月町議選挙の中で1名の欠員が生じたものを、今回の町長選挙に合わせて実施されたものです。通常の町議選挙では70%台の投票率があるとされていましたが、六戸町で初めて実施された町議補選ではどのような得票率を示すのか注目されていましたが、町長選挙が現職以外の候補者がなく、定数12名中の1名の町議補選となったことで、きわめて低い投票率となったと思われます。なお、以下の文章は私のネット文に公開した内容を利用した部分もありますが、自身のオリジナル文であるため、この正式菜視察報告書にも利用することにしました。ご理解ください。

   1.2016.01.17日投開票の選挙結果(町長選挙は無投票、町議補選は電子投票で実施)と現場視察
    町長選挙は、現職 吉田豊候補が無投票当選。町議補選は長根一男候補が当選でした。
    電子投票で実施され、無効投票がゼロ、開票作業が結果発表まで20分で終了しました。
    添付資料を下記に掲載
   選管提供資料(平成28年1月17日執行 六戸町議会議員補欠選挙(投開票結果)候補者得票数
 
淡々と実施:電子投票選挙
 
 公職選挙の方法と言うと、有権者が投票所に出向いて、投票用紙に候補者の氏名を書いて、投票箱に入れて、その投票箱を開票所に集合させ、それから大掛か りに開票作業を行い、複数の点検作業を行い、得票数を確認して当選者を決定するという方法です。期日前投票の場合は、投票場所が限定された場所で行われま す。
 ところで、1月17日、青森県六戸町(有権者人口8,916人)で電子投票機を用いた公職選挙がありました。本来は町長、町議会議員補欠選挙の双方がある予定でしたが、町長は現職の吉田豊さんが無投票で7選されました。結果、町議選のみが実施されました。

 (付記: 今回は、吉田豊町長と、長時間の懇談、および面談の機会を作っていただきました。ご多忙な中での暖かい対応に感謝いたします。)
 電子投票の特徴は、選びたい候補者名を手書きをせず、パネルの候補者をタッチする方法を用いるために、文字が読み取れない「疑問票」が一切発生せず、氏 名の一部しか書いてないことでの按分票が生じず、投票者の意思が正確に反映することにあります。さらに、電子投票には候補者を選択しない白票に相当する方 法もあり、実際にその投票もありました。*相模原市ではこの「疑問票」問題で異議申し立てが起き、裁判まで起きました。
電子投票選挙の意議

 この電子投票方式の選挙は、当初予想より少なくなって、日本国内では2自治体のみが実施しているに過ぎません。その大きな理由は、スタート時に複数の自 治体で失敗があり、中には選挙の無効を訴えた裁判が起きて、現実に無効になる結果がありました。それは電子投票機器の大メーカーが失敗したものでした。 TV番組(下町ロケット)ではありませんが、大企業の製品が失敗したことで、電子投票機器全体が欠陥、不良である考えがメディアや政治関係者に広がってし ましました。
 現実には、当初の開発メーカーである電子投票普及協業組合(EVB)というメーカーの機器は、この六戸町でも12年前から、堅実にその選挙結果を示していました。
 この電子投票選挙に反対の意見では、高齢者は苦手だと主張しますが、現実はパネルの候補者名を指でタッチする方法にずっとなじんでいます。今、日本国内 でATMが無いところはほとんどないことでも想像つくものですが、電子投票に声高に反対する意見に席巻されてしまいました。日本がそうした停滞をしている 内に、先行した日本を置き去りにした開発が国外で進展する状況になっています。

 (付記: 当地では、電子投票機器のデモ機が設定されており、投票体験もできました。私も、久しぶりに電子投票器に接しました。)
六戸町議会議員補欠選挙(投開票結果)候補者得票数

 まず、投票結果に関して、六戸町の有権者数は8,916人、投票者数は3,098人、棄権者数は5,818人であり、投票率は34.75%でした。この説明は、下記の報告書に記載しています。

視察報告書を提出:個人・会派行政視察(2016.01.17-18)六戸町議選挙:投票所ごとの得票結果数値と視察(聞き取り)と提供資料について
 


投票所については、投票の有権者が画面に出てこないようにして撮影しています。吉田つとむが六戸町の現地で撮影したものです。

 次いで、下段の開票結果について記載します。
  選管提供資料(平成28年1月17日執行 六戸町議会議員補欠選挙(投開票結果)候補者得票数

  六戸町議会補欠では投票総数が3,098票、その内、有効投票は3,098票で、無効投票率はゼロ票でした。当然、無効投票率はゼロでした。

 電磁的記録投票機の操作を途中で終了した者の数が「42」とされていますが、これは紙の投票用紙でいえば、「白票」に相当します。つまり、投票用紙でいえば、何も書かないで投票箱に入れたということと同じになります。

 不受理はゼロ、持ち帰り票もゼロでした。

 次いで、候補者の得票数は、当選した長根一男氏(無所属)が2,352票(電子得票得票数2,339、投票用紙得票数13)であり、松村英子氏(無所属)が704票(電子得票得票数686、投票用紙得票数18)でした。
 投票用紙得票は、不在者投票分を開票したしたものです。期日前投票に関しては、指定の投票所に電子投票機を設置して、通常の投票所分とは別にデータとして収められました。一般の投票所は10か所でしたので、11個の電子投票データが入ったコンパクトフラッシュを各々の保管箱(ケース)に入れ、投票所に集めれました。不在者投票分も投票所に分配され、各地の投票箱とともに集めれ、投票所では同じテーブルの上に載せ、混ぜ合わせて開票作業が行われました。紙の投票用紙の得票は合計321票であり、時間を要せずに、集約されました。メインの電子投票分のデータは、読み取り機に順次、読み込まれ、集計されました。

 電子投票得票数は3,025票、投票用紙得票数は31票でした。

 所要時間は、最初の開票作業が宣告されて、開票の結果得票数を全部確認した上で、その発表時間は、20分で終了しました。実に、スムーズでした。



電子投票データの開票所への持ち込み後、外部から点検しています。*封印状況などを見ているのだろうと思います。次いで、電子投票データを入れたケースを取り出しが行われています。これも、吉田つとむが撮影しました。この間、全部をビデオ映像で録画する一方、時折、写真も撮りました。

記:町田市議会議員 吉田つとむ 保守連合