オーナー通信 第28号 「不動産も個性の時代」
2001年9月
有限会社 臼井不動産 栗山隆太さん記事作成


拝啓 朝夕めっきり涼しくなりあの酷暑が懐かしい頃となりました、皆様におかれましてはますますご健勝の趣お慶び申し上げます。又いつも何かとご激励を賜りありがとうございます。

 さて、今月はいろんな事が起こりました。まず月明け早々新宿歌舞伎町の雑居ビル火災が発生したかと思えば、あのアメリカの同時多発テロ、日本国内での狂牛病の発生、世の中本当に何が起こるか想像だにつきませんが、あまり嬉しくないニュースばかりなのが辛いところです。
 当地「南林間」でもごく近い場所で殺人事件が2件も発生し、1件の容疑者がようやく逮捕されました。もう一件との関係がありそうだということです(9月28日現在)。

 そんなこの界隈も当然含まれる本年度の「基準地価」が9月19日に発表されました。小紙3月号でも「公示地価」についてお知らせ申し上げましたが、春の公示地価が国の調査であるのに対し、今回秋の基準地価は各都道府県の調査によるものです。依然として新聞には「10年連続下落」や「市場低迷」「2極化・多極化」といった見出しが躍っておりましたが、大和市の平均下落率は神奈川県住宅地のそれがマイナス5%だったのに対し、マイナス9%強と厳しい状況が続いており、残念ながらそれらの見出しが全てあてはまっています。商業地も同様です。

 日本全体で地価の下落傾向が続く中、バブル時には高くて手が届かなかった利便性の高い立地のマンションや一戸建が買い易くなり、結果「東京都心部等における需要が高まり、大和市のような近郊のベッドタウンの人気が落ちた」、というのが解りやすい図式ではないかと思われます。商業地に至っては「幹線道路沿いの大型店の進出で、駅前の商店街に"地価の地盤沈下現象"が起きている」とさえ分析されています。

 また今までは東京駅を中心とした同心円状で一律に価格が決まってしまう傾向にあった不動産相場でしたが、必ずしもそうではない例も出てきており、今後は益々その傾向が強まりそうな気配です。例えば「東京への距離は決して近くないが交通の便が非常に良い場所」であるとか、「環境が抜群で犯罪発生率が低い」等、その地域や土地の持つ個性とでもいいましょうか、そんなもので価格が決まっていきそうです。もともと相場と呼ばれるもの自体が、人気や雰囲気といった極めて曖昧なものの上に成り立っているわけですから当然といえば当然なのでしょうか?

 同じ事が賃貸のアパートやマンション、駐車場にもいえます。例えば元々駐車場などは未利用地の税金対策で始められた方が多く、その数も少なかったので「路盤は土のまま」「草は伸び放題」でも喜んで借り手が付いたものですが、今はそうはいかなくなってしまいました。車を大事にされる方が増えておりますので、綺麗で広くて防犯性の高い(死角にならない等)駐車場が求められています。如何に差別化が図れるかが肝要となってきましょう。

 我々も同様です。不動産オーナーの皆様にとっても、借り手にとっても一味違うサービスの提供できる個性のある"総合不動産業者"(ちょっと大袈裟かなぁ)を目指して変化し続けて参りたいと思います。寒暖の差が激しい季節です。ご自愛の程を。              敬具