オーナー通信 第41号 「一億総暴力団化か?」
2002年10 月
有限会社 臼井不動産 栗山隆太さん記事作成


拝啓 黄葉の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素はひとかたならぬ御愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、いわゆる「狂牛病騒ぎ」も大分下火になりましたが、先月末に札幌や狭山のスーパー西友において輸入牛を国産牛肉と偽って販売した責任を感じ、購入者に対して「現金を払い戻す」という対応がありました。逮捕者までが出る大騒ぎとなってしまいましたが、現金欲しさに集まった人の多くが普段の買物客とは明らかに雰囲気の違う、「茶髪にピアス」と言った風情の若者で、実際は買ってもいないのに「金返せ」「訴えてやる」と大威張りだったようです。お客様の良心に任せる"とレシートが無くても来店客全員に返金する、という手法を取ったスーパー側の姿勢も甘かったと言えばそれまでですが、TVを見ている限りでは騒いでいる連中からは、人の弱みに付け込んで威嚇し因縁をつけるというまるで暴力団のような印象を受けました。TVを見ながら思わず口に出た言葉が「日本人って随分変わったなあ」。

 最近の若い奴らは本当にタチが悪い、とオーナー様世代はさぞやお嘆きのことと存じます。しかし同じく狂牛病騒ぎで、国産牛肉を国が「買取保証」してくれる件において、ここぞとばかりに賞味期限切れの肉や輸入牛肉をどさくさに紛れて換金しようといたのは、れっきとした一部上場企業の幹部の方々であったことも記憶に新しいところでございます。

 規模こそ違えこの二つの案件は全く同じ「たかり」の性質から起こった事件ではないでしょうか? 責任をとってお金を返す(買い戻す)という提案に、群がって「たかる」、いつから我々日本人は暴力団のようになってしまったのでしょうか。

 この二つの話は不動産とも無縁ではございません。前々からお話させて頂いておりますように、賃貸アパートやマンションの入居希望者は大半が20代を中心とする若者です。私共が連帯保証人の他に保証会社の債務保証まで契約に付随させているのは、以前に比べ入居者のタチが悪くなったからです。部屋の使い方も同様。つまり古き良き時代の感覚で入居者の良心に任せるようなやり方では、損をするような時代になってしまったのです。

 もちろん世代を問わず良心的な方々も多数いらっしゃいます。しかしある意味では我々も武装しなければなりませんので、まだまだ少数ではございますが心無い一部の入居者のために保証会社に払う保険料を全ての契約者に義務付けしたり、さらに身内の保証人にまで直接電話連絡等にて確認させてもらったりしてます。

 この度その保証会社のシステムが一部変更になります。入居の契約が当社にて締結されると、保証会社より往復ハガキがオーナー様に届きます。「○○様ご所有の××アパートの△△号室に入居する□□さんの賃料保証をすることになりました」といった主旨が記載されたものですが、当社からの契約のご報告と相違が無ければ「確認」の意味で返信ハガキを送って頂くことになります。詳細は順次お電話にてご連絡させて頂きますがご協力の程よろしくお願い申し上げます。ご自愛の程を。                敬具