● インターン体験記録 2001年12月    町田市議会議員 吉田つとむ
作成〜慶応義塾大学 総合政策学部2年 山口絵理子〜

自己紹介
私は小学4年生から政治家を目指し続けている。
当時、なんのために生きるのか、生きる目的とはなんなのか、幼いながらも考えることが多かった。
自分が幸せになるためだろう。いや、でもお母さんにもお父さんにも幸せになってほしい。お姉ちゃんも弟も、隣に住むおばちゃんも、、、、と考えているうちに私は「一人での多くの人のために働きたい」と考えるようになった。
できすぎた理由だと思われるかもしれないが、この頃の思いは10年以上経った今での私の心の根底にある。
今は政治の勉強をする中で「何をやりたいか」ではなく、「やらなくてはならないこと」
が山積の日本に対して使命感を勝手に感じている毎日でそれが現状のモチベーションを維持させている。
そんな中、11月24日に吉田議員の「はげます会」に出席し、吉田議員の政策に惹かれ、インターン活動を行うことを決意しました。今後は全て吸収するつもりで町田市のため、吉田議員のため、自分のために頑張りたいと思う。

12 月7日12月20日




12月7日 議員インターン 第4回定例会傍聴(吉田議員質問)
〜慶応義塾大学 総合政策学部2年 山口絵理子〜

主要研究科目
第4回定例会傍聴(吉田議員質問)

内容
1、 入札の件について
2、 IT講習会について
3、 券売機について

<山口さんコメント>
吉田議員おつかれさまです。
大変すばらしい質問の運びでございました。
● 吉田
 この質問に際し、行政のヒアリング(議員が自分のために行うのでなく、行政の担当者が、理事者の答弁内容をまとめるために、議員に質問項目の内容を聞き出すもの)を聞いていた山口さんは、「ここには不正があるはずだ」と考えていたのでしょう。<入札前に、吉田が秘密のはずの入札参加業者名の全社を知っており,決定しているはずのない落札者を吉田が言い当てる!>このようなことは、尋常な状況であるはずがないからです。
山口さんの期待は大きいのですが、いかにせん、吉田には材料が足りませんでした。私が、真に意地が悪いのであれば、市長答弁を放置し、「この入札の業務委託費に比べ、町田市内の業者は小さすぎたので、入札から外した」という答弁を、一人歩きさせています。つまり、この市長答弁と、資格に対応した厳正な業者選考を行ったという助役や部長の当初の答弁とを、「公正取引委員会」に資料送付する方法があると思います。昨年、町田市は建設業界などで談合入札処分がおこなわれたばかりであり、今回はこの件に関して、すでに吉田の事前通報が,入札の談合情報として、「公正取引委員会」に通知されています。さらに、ここで厳正入札か、一部を意図的に排除したか、こうした内容の検討で、「公正取引委員会」から、町田市がさらに捜査されることになりかねません。
政治家が自分の力量で資料を集め、その追求で持って、行政の<悪>を排除するので良いのですが、「後は野となれ,山となれ」と言う方式に、すべてを「公正取引委員会」に託する「手法」はなじめません。

<山口さんコメント>
最初から「見落としがあった」ことを役所側から引き出す意図だったのなら、言葉は悪いが誘導尋問のように巧みであった。
吉田議員の情報源が明らかにできないため無理な話だが、私はやっぱり役所に談合を認めさせたかったという想いだ。そして吉田議員にそんな政治家になってほしかったという想いもある。(当然吉田議員もそれを望んだことは百も承知だが)
しかしながら入札は慎重に行い、不正などなかったと言い張っていた行政側に「見落とした」という言葉をいわせただけでもこの質問の意義は理解できる。
● 吉田
 「理想的な質問とはどんなもの」といわれると、今回の質問がベストとは言えないでしょう。質問には、答弁者に誠意を持って答えさせる。お互いに、こうした努力をするべきなのですが、本当にそうなっているか。そうした議論の積み重ねが重要ではないでしょうか。「厳正な選考」が、実は見落としのあるものであった!これが、行政の最終答弁でしたが、市長や助役は「そうした解決で本心から良かった」と考えたか不明ですね。山口さんは、市長の思わぬ答弁を期待したのかもしれません。

<山口さんコメント>
私はこれまで色々なことをしたり、聞いたり、見たりする中で時々、政治家が自分の目指しているものと非常に離れた存在であることを痛感し、やる気が逆におこることもあるが、どうしようもない思いで落胆する時がある。そんな私に、今日の一般質問はあるべき政治家をきちんと見せてくれたような気がした。吉田議員も入札の件に関しては、「今まででこんなに対立しなことはない」ということを言っていたので、一般質問への思い入れも相当だったのだろうことが伺えた。
● 吉田
 与党議員が、「市の失政を追求する」事態は、それなりにリスクがあるものです。平平凡凡に、市と対応する方法もありますが、自分の発言で、何処まで問題解決をできるか、そんな観点からも、インターン生には質問と答弁結果を照らし合わせてもらいたいと思います。

<山口さんコメント>
問題はこれからで、一般質問でどんなに意義深いことを言っても、それが今後の行政の在り方の改善につながっていかなければ意味がない。アメリカの議員が地元の支援者に対して行う成立しない立法活動と同じだ。なので、これからこの一般質問を契機に何がどのように変化するのか、まだまだ注目したいと思う。
● 吉田
その通りです。入札参加業者の「業者選考」ということに、行政担当者は重い責任を持ってあたる必要があります。そうした意味では、業者選考のプロセスが文書化され、そのデータは情報公開の対象とされます。山口さんが注目する以上に、吉田も注目していきたいと思います。


12月20日 議員インターン (吉田議員同行)パンフレット印刷代を入金
〜慶応義塾大学 総合政策学部2年 山口絵理子〜

主要研究科目  パンフレット印刷代を入金

<山口さん コメント>
 今日は吉田議員のパンフレット印刷にかかった費用を入金するため、印刷屋へいった。お金を扱う仕事は今日がはじめてだった。いつもは小切手や振込みをするそうだが、これも勉強だと、議員がわざわざ現金で手渡す場面をつくってくれた。
経済のわからない政治家はいくら知識があってもだめだ、とよく言われる。つまりお金の遣い方がわからないものは政治家にはなれないと。私はこれまで政治家のお手伝いを色々としてきたが、実際に「お金」に関わることはインターンという身分ではさせてもらえなかった。そんなインターン生に「現場」を見せてくれた議員に感謝している。お金の遣い方までは勉強できないが、実際に一枚一枚お札を数え、領収書をもらうまでの「実体験」が非常に貴重であると思う。議会や委員会、町内回りといった事柄でみるのとはまた違う角度で「政治家」というものを知れたよい機会であった。
● 吉田
 パンフレットの支払いをすることになりました。インターンの村上直子さんが丹精こめて作成した例のものです。もちろん、自分が発注した以上は、支払いをするのが当然のことです。
さて、その支払いですが、今回に相当の金額でもあるし、その支払い状況をインターン生に直にみてもらうことにしました。山口さんの文章を、1点訂正します。それは、「いつもは小切手や振込み・・・・」の部分で、小切手を使用すると言う点です。振込みは良く利用しますが、小切手は使用しません。
この印刷屋さんとは、お付き合いが8年になります。最初は、演説会の会場を提供していただいたことから始まりました。一般の議会レポートを、毎回作成して、今回のカラーパンフレットまで発注するまでに至りました。頼むほうも、頼まれるほうも、お互いの信頼関係です。
そうした意味で、インターン生も長期のお付き合いをすると、秘書的なこともやってもらうことになります。「要するに、判断して文章を書く」―――そうした仕事を任せることもあります。まさか、インターン生に、「封筒詰め」や「電話かけ」、「パソコン入力」ばかりを依頼するのは,おかしいでしょう。アルバイト学生ではないのですから。
今回のように、数十万円という金額のお金を、1枚ずつ勘定する。山口さんは政治家を目指しているのですから、このパンフレットはこのくらいの金額なのだと言うことや、自分の目でその作成過程はどうなっているのか、知っていて決して,マイナスではないでしょう。いや、むしろ、貴重な体験となります。自分で支払って見ると、お金の大切さが少し理解できるでしょう。ご両親にも話してみてください。