インターン記録レポート 選挙運動の一環
   町田市議会議員 吉田つとむ   
中央大学法学部二年  前場俊文  2002/2/17  
主要研究項目
選挙運動の一環
 記 事
・出陣式にでる
吉田注:いよいよ、選挙戦編。前場さんがレポートをFDでだしたこと、その後議会が忙しくなったため、記事掲載がこの日になりました。吉田は、なるだけ、当時の意識にあわせて書いています)

◎前場さんコメント
 出陣式にでた。出陣式、ダルマに目を入れたり、応援を受けたり、出陣の意志や抱負を語ったりする場である。雨は止んではいるが、やはり微妙な天気の中、人はけっこう出ているように見えた。そんな中で出陣式は、いい感じの盛り上がりを見せつつ、とりあえずは何事もなく始まった。
不意に吉田さんから僕の方に伝令が来た。なにやら小さいダルマを持ってきたかと聞かれているらしい。そんな指令を受けていない僕は、小さいダルマって???と混乱を覚えた。そこに井筒さんからの指令。「小さいダルマが事務所にあるから取ってこいっ!ダッシュ!」言われるがままに走り出したが、後ろからは司会の人の「それではダルマに目を入れてもらいます…」というような言葉が聞こえて、「はぁ!?ムリムリ!」とか思いながらも坂を駆け上がった。ダルマはすぐ見つかった。そして僕は、あたかもラガーマンかのごとく、小脇に小さな赤いダルマをかかえて、駅前へ駆け戻った。大きなダルマにはちゃんと片目が入っていた。目を入れるところを見てみたかったぜ、ふふ…などと思いながら、疲れ切った体でぼんやりと話を聞きつつ、吉田さんの演説も聞いた。僕にはかなり熱いメッセージだと思えたのだが、まぁ政治に興味のない人からすると、単なるうるさい騒音になってしまうのだろう。これは少々残念なことである。
● 吉田
 私は、前回の選挙以降、「議員を通じて、政治を身近に見聞する」政治家インターンシップの存在を知り、それに積極的に関わってきました。その主催グループに対して、「参加議員」を幾人も紹介することがありました。
若手議員が多い中で私自身は年齢が高い方の議員ですが、そのインターンシップの企画では、毎回インターン生を積極的に受け入れルスタンスで望んできました。実際に、受け入れています。インターン受け入れの時期が選挙の時期に重なったのは、私にとって、前場さん・山梨さんたちが始めてです。
そうした意味で、今回の選挙では、インターン生に「選挙」をなるだけ、その雰囲気自体も体験してもらおうとしたわけです。

◎前場さんコメント
 そして小さいダルマには、なぜか僕が目を入れることになった。そ、そんな、いきなり急に言われても…的にとまどっていた僕にうまく目など入れられるわけがなかった。どうにかしょぼしょぼな目をいれてはみたが、案の定たれてしまった。あぁ…。まぁ何はともあれ貴重な体験ができてよかった。走った甲斐があった。あとで聞いた話では、実はこのダルマには服部くんが目を入れる予定だったらしい。スイマセン服部くん。
● 吉田
 そう次第なのです。このダルマは以前のインターン生である服部高宏さんが、自分の小遣いの中から、自分の大学の近くで行われていた「ダルマ市」で買い求め、私にプレゼントしてくれたものです。
 当然、私の頭の中では、その目入れ式ではその服部さんがその役をやるはずでした。たまた、その小さいダルマのことを後援者の皆さんが当初は気づいてくれず、私自身がそれを準備してもらいたいと主張したしだいです。その場に、服部さんの姿が目に入らず、その役が、「現地にものを移動してくれた」前場さんに代わった次第です。服部さんは、その出陣式に集まった人たちの後方にいたようです。改めて考えるに、なぜか服部さんはそういうタイプの人物です。



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   町田市議会議員 吉田つとむ     
中央大学法学部二年  前場俊文  2002/2/19
主要研究項目
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 記 事
・電話かけ

◎前場さん コメント
 体調があまりよろしくなかったため、ちょっと遅い出勤になってしまった。大澤さんと、二人目の山口拓さんのインターン、宇都宮くんに会った。山口事務所は明治大学が多いのだという。吉田さんのところは中央大学が多い。なにか因果関係はあるのだろうか。
遅めの出だったので、ハガキの仕分けなんかをやっているうちにすぐ昼になってしまった。昼ご飯(うどん)をいただき、昼の仕事に移る。ここで宇都宮くんは、選挙カーに乗り込み、選挙カー体験に行ってしまった。残された2人は、山口拓さんの奥さんとともに、電話かけである。
● 吉田
 世田谷区議の山口拓さんは、私がお世話になっていた阿部俊之(元都議会議員)事務所の後輩秘書の出身です。当初、インターンシップには、山口さんを私がさそった関係でもあります。さらに、山口さんの奥さん(この表現が、現代的な言葉かいつも気になっている)は、吉田つとむが初当選した時のウグイス嬢さんでした。吉田の選挙では、常に話題になる人です。
 話は戻って、インターン生の出身大学とそれぞれの議員の関係ですが、地域性もあるのでしょうが、何度もそのインターンシップを重ねていると、「自分との相性」が生まれるのかも知れません。インターンシップのマッチングフェアーに際して、議員側は皆さんに、基本的な情報を事前に資料として提供していますが、皆さんを知るのは最初の面談時においてです。そこの話で、「大学名」が最初に出るわけで、私にとってほぼ毎回のように、中央大学の学生が面談すると、意識して自分をPRしているのでしょう。
 さて、選挙運動となると、選挙カーがやはりその運動のなかではもっとも目に付くPR手段です。タスキをかけた候補者の姿は、子どもでもその姿は知っています。その候補者が選挙カーに乗って、ウグイスさんと街を流していく姿をみると、インターン生であれば、だれしも一緒に着いて行きたくなるでしょう。前場さん、当日は気の毒でした。

◎前場さん コメント
 電話かけ、それは最初はかなりの度胸を要するようなものに思った。そんなもの素人にもできるのか?と思った。なにしろ、セールス電話などに対する僕の対応はかなり悪い。あれを食らわされるんじゃないかと思うと、やる前からかなり滅入った。少々心のガードを固めつつ、最初の電話をかけた。まぁ初めて各家にビラを配ったときのようなものだ(2/8参照)。実際やってみると、意外に反応は普通で、「頑張って下さい」とかと言ってもらえたりもする。中にはフシギな反応を見せる人もいたが。こちらが「自由民主党公認…」と言うと「ガチャッ」と切ってしまう人や、「吉田つとむをよろしくお願いします」というと、「アンタ、こんなこと(電話)していいのかよ?」と言われ、こっちが一瞬ひるんだスキに「ふぅん、吉田さんね、覚えとくよ。後で警察に電話しとくから。」などと言ってくる人など。井筒さんはその二件に関して、「ああ、そりゃ他党支持の人だよ」と言っていたが、他党にせよなんにせよ、政治に興味がある人がそんなことするだろうか?僕はむしろ、政治に興味のない、一般の人がやりそうな事だと思った。政治に興味の無い人は、政治家という人種を、理由もなく毛嫌いしている人も多いだろうから。ただ、そういう人たちがどうやって吉田さんの名簿の中に入ったのかは気になるところである。とりあえず僕が経験したフシギ系の返事はこの二件だけで、あとはだいたい普通な返事が返ってきた。まぁたまにはまともに取り扱ってはもらえなかったりもするが。
 途中、山口さんの奥さんに口調を注意されてしまった。僕としては普通にしゃべっていたつもりなんだが、なんかせっかちで気づかいが足りないというようなことを言われた。なるほど、言われてみればそうかもしれない。しゃべりかたを変えて、ゆっくりにしてみた。なんだかすごくすっとろいしゃべり方のような気がした。でも確かにこの方が聞きやすいのかもしれない。以後、バイト先でもお客さんに説明なんかをする場合にも、意識してゆっくりしゃべるようにしている。今まで気づかなかった、自分の悪い癖に気づいた日だった。また、政党からの電話なんかには、もうちょっと丁寧に応対してあげようと思った。あ、でもその気が無い人に対しては、そう言ってあげる方が、票が読みやすくなっていいのかもしれない。どうなんですかね?実際あの電話かけの結果って票読みなんかには使ったんですか?
● 吉田
 「選挙の票読み」という用語が出てきました。一般には、どの選挙事務所も票読みをしています。1 後援会参加者名簿の収集状況、2 後援会主催行事への参加状況、3 選挙運動準備の進展状況、 4 本人の政治活動宣伝の普及度合い、 5 他の陣営の状況分析などを基本に、過去のデータと見比べます。そうした意味でも、選挙の際に電話をかけることは重要でしょう。幾人からも電話がかかってきてうるさい、と言う人がいますが、ではそうした中で、自分だけが電話をしなかったら、あの人は電話もかけてこない!といわれることは必定です。なにが選挙に役立つか、やってマイナスになることはあるか、大げさに言えば、選挙制度が始まって以来の課題ですが、答えを出した人はいないでしょう。
 少なくとも、今の選挙法では、電話をかけるその量に制限がありません。そこで、電話かけは、後援者ができるもっとも有効な選挙運動に位置付けられていると思います。


インターン記録レポート 選挙運動
   町田市議会議員 吉田つとむ     
中央大学法学部二年  前場俊文  2002/2/21
主要研究項目
選挙運動
 記 事
・うぐいすボーイ

● 前場さんコメント
 今日はうぐいす嬢ならぬ、うぐいすボーイをやった。やはり実際に街に出てみたほうが、世間での政治の認知度かよくわかる。事務所の中にこもっていると、事務所を訪れてくれる人にしか出会えない。事務所にきてくれる人というのは、多少の程度の差はあれ、やはり政治に関心を持っているひとであるから、僕の中では誤解が発生しがちであった。「ほう、世の中の人ってのは、実はこんなにも政治やら市議会議員選やら吉田さんに関心を持っていたのか!」と。ただ、街にでてみると、世間の人たちは、それとは多少違った様相を見せていた。
たしかに吉田さんにはファンがいる。いやむしろ多い。車の中から声を張り上げていると、「がんばってください!」とか言ってくれるおばあちゃんなんかもいる。だが、やはりかなり多くの人は無関心、無関心である。中にはそれを超えて、軽い拒絶感を表す人すら、やはりいるのである。だが、ある意味僕はこの反応を求めていた。「世の中とは、政治に無関心なものである」、というのが、僕の今までの考えだったのだが、吉田さんの所に来て、その考えが覆されそうになっていたからである。このような人々に、今再び出会うことにより、今までの自分の考えを再確認できたからである。そこで吉田さんのところに来る人々、つまり政治に関心ある人々と、町中に大勢いる無関心派の人とを比べてみた。…政治に対する決定的な意識の差を感じた。
● 吉田
 この日になって、前場さんには、ようやく選挙の前線をみてもらいました。ウグイスボーイという次第です。
そこは、事務所に訪れてくれる人と違って、「大変、クール」だったんですね。芸能界のスターとは異なりますので、候補者を見る眼はそういうものなのでしょう。実際に選挙をしてみると、50%を越す人が選挙に出向きませんでした!
 ですが、候補者たるもの、議員たるもの、そんなことで怯む者ではありません。ましてや、街頭演説を定期的にやっている私にとっては、そんなことは朝飯前のことです。

・うぐいすボーイ
 無関心な人は、そもそも議員の話が意識に入っていないのだ。聞かないのではなく、聞こえないのだ。耳にも入っていないのだ。政治が自分の生活に関係あることとは、みじんも思っていないのだ。吉田さんが演説してるそばで立ち話に花を咲かせていたおばちゃん二人がいたが、それはその典型であるだろう。
 だが政治家の側としては、そんな人たちにも自分の話を聞いてもらおうとするのである。結果、一生懸命に熱くがなりたてる。(吉田さんに関しては、どちらかといえばそれほど押しつけの雰囲気はないが。)まぁその結果、興味のない人たちは今度は「うるせいなぁ…」と感じ始め、離れていくようになるのではないか。これは、公園の前で演説を始めた時、それまで遊んでいた母子3組くらいが、急にそそくさと帰る準備を始めたあたりに見受けられた。(単に帰る時間にでもなったのだという説も立てられるが、僕にはそうは見えなかった)
 そこで、まずはこの意識の差を軽減しいくこと、つまり、住民たちが考えること、欲することを実践して行くのが、身近な政治を目指す上では必要なのではないだろうか。これがこの日のうぐいすボーイの経験から発生した僕の結論である。
 なお、僕はこの日の「うぐいすボーイ活動」において、その結論をささやかではあるが、実践に移してみた。セリフに表してみたのである。選挙カーからよく聞くセリフ、「ご近所の皆様、お騒がせしております」というフレーズがある。このフレーズは、議員側感覚からすると、「ちょっとうるさくても聞いて下さい!」という熱意の表れなのだろうが、一般人的感覚からすると、「わかってんならやめろよ!」とツッコミたくなってしまうセリフだろう。そしてその結果「うるせいなぁ」を増長してしまうのではなかろうかと考え、僕はその言葉を使うのをやめてみた。「〜という理由で参りました。お騒がせすることをご了承下さい」と変えてみたのだ。みんな「理不尽な騒音」は嫌いであることは間違いないと思われるので、まず理由を述べることにより、みんなができるだけ納得できるようにと思ったのだ。まぁ結局嫌いな人からは、「理由言われたって、うるさいもんはうるさいんだよ!」と言われてしまえば、それまでだが。

思ったこと@
街を練り歩くとき、あんな大音量のスピーカーを一般市民に直接向けるというのはどうなんだろう。試しに自分に向けてみた。ウルサイことこの上ない。そりゃ嫌いじゃなくても両耳ふさぎたくなるわ。確かに存在感を出すには、大きな音は有効ではあるだろう。だがあれでは政治嫌いに拍車をかけるようなものなのではないだろうか。「政治が嫌いな人間なんか興味ない。ほっときゃいいんだ」という考えなら、いいですが。練り歩き自体は、身近さをアピールするいい方法だと思います。ただ、スピーカーは持たずにとは言わないまでも、音量をもうちょっと下げるとか、そういった配慮は必要なんじゃないかと思うんですが。どう思いますか?
● 吉田
 音量に関しては、今後は前場説を取り入れてみましょう。 

思ったことA
ちょっと感じたのは、自営業の人なんかだと比較的興味を持っていてくれるけど、サラリーマン風の人なんかだと、ほとんど関心を持っていないように思ったんですが、そういうのってあるんですかね?

余談ですが、選挙って政治に興味がない人には、悲しいほどにうるさいものですよね。なにしろ町中をぐるぐる回りながらスピーカーでガンガン声を流すんですから。特に受験生には最悪です。僕も体験しました。中学三年のときです。僕の住んでる相模原で市長選があったんです。通っていた塾の目の前に選挙事務所ができて、しかもそこの人が訳のわからないテーマソングを持ってて、模試を受けている間中、ずーっとその歌が流れてるんですよ。今でもその歌のフレーズは覚えてますが、その時の気分はもう最悪でした。
● 吉田
 まず、町田市のサラリーマンでは、「選挙運動時間」(午前8時以降から開始)は電車で遠くに通勤してしまっています。選挙カーが回っていて時間は、そこにおられたサラリーマンのかたは、市外の人の可能性があるし、少なくとも住んでいるところはもっと離れたところに住んでいるでしょう。

 「選挙カーと受験生」、今回は選挙と都立高校の入試が重なりました。入試の日は、高校の近くに行きませんでした。その他、選挙が始まる相当以前に、事務所の直ぐ近くにある都立小川高校にも相談にいきました。事務所自体が住宅街にあり、日ごろから平穏になるように努めました。

<追記>
 かといって、なにも宣伝しない、選挙カーも使わないでは、果たして、吉田つとむは当選したでしょうか。選挙では、地盤・看板・カバンといいますが、それに相当するもので、
    <地盤>
 生まれも、出身も町田市でもなく、東京でもありません。町田市は、「新天地」の思いでこしてきたところです。選挙をやってみると、以外に古さも持っているし、「戸建新興住宅地!」という特徴も新しい保守性も備えています。当初は、吉田にとって、地盤は皆無から始まった運動でした。
    <看板>
 相変わらず、町田市議選では自民党に逆風が吹きます。それでも、自民党の堅調さがありますが、どうしても旧来の自民党支持者の皆さんとは、遠い存在と感じられている様子です。地域の自民党組織の支持を受けているとは、まだまだいえない状況です。
 地元の伊藤公介代議士とは、以前に衆議院選挙であらそったことが2度もあり、私が立候補をしなくなった以降も、その後援会の皆さんとは、今だしっくりいきません。すでに、衆議院選挙では、小選挙区制度がしかれており、われわれは当該エリアでは、他の候補を応援しようもないのです。ですが、その後援会の皆さんは、大半の方が他のエリアを地盤とする候補者を応援していました。
 地元や地元周辺で、代議士後援会のみなさんとしっくり行かないと、「選挙戦」自体が大変やりづらい雰囲気です。
 さらに、業界・団体の推薦も断っていますので、そうしたものやその有力者を頼ることもありません。
 ですが、今では、自分の「宣伝カー(定期的に、駅頭演説を実施している)」と「インターネットHP」が、「看板そのもの」になっているような気がします。
    <カバン>
 これは、幾度か公開してきた内容、そのものです。収入のかなりの部分を、(1)広報物の作成とその郵送関係、(2)定期的な街宣行動に充てています。
 昔に比べると、選挙にはお金をかけるということが減ってきたでしょう。議会の報告を、紙・ネット・街宣手段を用い、定期的に実施する方法で、さほどお金が無くとも政治家を続けられる状況が生まれてきたと思っています。



インターン記録レポート 選挙運動(続き)
  町田市議会議員 吉田つとむ     
中央大学法学部二年  前場俊文  2002/2/22
主要研究項目
選挙運動
 記 事
・うぐいすボーイ 2

◎ 前場さんコメント
 昨日のうぐいすボーイで張り切りすぎたのだろうか。喉が痛い。おまけにだるい。少々風邪っぽかったのだが、まぁ昨日の疲れの残りだろう、と自分を無理矢理納得させて、この日もうぐいすボーイ。だが、昨日のような考え方は、もう全然できなかった。考察してる余裕なんかありゃしない。昨日はいろいろとセリフを変えたりしながらしゃべってたのだが、この日はただもうひたすら台本通りに読むことしかできなかった。いや、途中からは、しゃっくりと喉の痛さで、満足に台本を読むことすらできなくなってしまっていた。まぁ後になって思うに、あれはやはり風邪の前兆だったのだろう。ほんとにもう思考力が全然なかったし。
 そんな意識の中で思ったことは、「けっこう休憩多いな…」ということ。なにしろ集合は8時半成瀬で、車が出発したのが10時過ぎだった。そして12時ごろ休憩の一時半ごろ出発、三時には休憩って感じだったと思う。結果からしてみれば、それでもよかったわけですが、選挙運動ってそんなもんなんですかね?
● 吉田
 風邪の引きかけの前場さんには、気の毒な思いをさせました。
 今回の選挙カー、そんなにのんびりしていたのでしょうか。
 吉田は自宅から自分で運転して最寄の駅に向かい、朝の6時30分には駅頭に立っています。選挙中の朝はマイクは持ちませんが、早朝から結構大声を駅前で上げています。午前8時になると、自分でマイクを持ち、30分以上の間、延々と演説をやっています。
 そうした後の食事とミーティングの意味合いで、長い休憩をとっています。昼の食事と3時のお茶も同様です。前場さんは、吉田と同行して、落選する可能性を感じていましたか、皆が安心できる雰囲気、それを周囲にも感じさせる、これは吉田流の選挙スタイルです。恐らく、こうした選挙遊説をやる候補者は他にいないでしょう。
 選挙カーは、あわただしく食事をとる、気ぜわしく休憩もなく、マイクで「名前を連呼する」のが一般的です。ですが、吉田はそうした方法を好みません。オーソドックスに、ポイントに立ち、街頭演説を続けていく。食事と休憩は、知り合いのお店で十分にとる。宣伝カーの乗組員の皆さんとは和気藹々にしゃべりまくる。以前から、選挙期間中の演説は慌てずに、と心がけてきました。4年間の成果を問うものです。1週間で決めようという考えは持っていないのです。

<うぐいすボーイ総括>
 結局、うぐいすというのは、僕のバイトしているスキーショップでの接客とかなり似たものであると感じた。みんながみんな声をかけられることを望んでいるわけではない。中にはやはり声をかけても無視をする人もいる。そんな中での宣伝である。その意味では似ているのである。うぐいす初日も特に怖気づくこともなくこなせたのは、そういった所における度胸のようなものが、すでについていたからだろう。はっきりいうと、マイクが付いて声がでかくなるだけで、やっていることはいつもとそう変わりはしなかった。だが、やはり似て比なるもの、うぐいす自体なかなか体験できるものではないので、かなり貴重な体験ができて、よかった。
● 吉田
  日ごろの自分の姿に照らしあわせたり、そうでない面をみつけたり、ともあれ、前場さんに貴重な体験をしてもらうことが出来、幸いでした。

インターン記録レポート 選挙後の議員
  町田市議会議員 吉田つとむ     
中央大学法学部二年  前場俊文  2002/2/25
主要研究項目
選挙後の議員
 記 事
・その他書類提出など

◎ 前場さんコメント
 前日の開票中の事務所に行きたかったのだが、風邪が少々悪化して行けなかった。まぁなにはともあれ、当選おめでとうございます。
 この日午前中はまたしても電話かけだった。ただ、やはり当選の報告というのは気分が良い。電話を受ける側としてもイヤな気はしないだろう。前回電話の時注意されたことなんかに気をつけつつ、各家に電話をかける。やはり反応がよい。前回の電話では、本当に応援しているのか、それとも口だけで頑張って下さいと言っているのか、なんとも判別しにくいところがあったが、今回はよくわかる。本当に応援してくれていた人の多いこと!まぁ電話かけた地区が違うし、微妙な差はあるんだろうけど。ただ、いくら反応がよいとはいえ、同じ内容の電話をかけ続けているとどうしても飽きてくる。こればかりはどうしようもないだろう。
● 吉田
 「選挙の御礼はしない」ことになっています。選挙の後は直ぐに議会が始まりますので、そうした説明を兼ねての電話です。そうは言っても、電話がかかってきた人は、選挙のことしか興味がないのかもしれません。1週間先の話より、新聞にものっていない「選挙の開票結果を知らしてくれ」が、皆さんの気持ちでしょう。

昼は弁当をいただき、山梨さんと電話を交代。井筒さんの、ウグイス嬢の人たちの給料換算を手伝った。といっても、電卓をたたいて、その明細をパソコンに打ち込んだだけだが。うーむ、みなさんなかなかな給料をもらっておる。自分はいくらやってもそんなのはもらえない。やはりインターンという仕事の中での貴重な体験を代価に頑張るしかないな。
その作業が終わった後、吉田さんが「ずっと事務所にいたんじゃ気が滅入るだろう」と外に連れ出してくれた。確かにありがたい。とは言っても行くところは町田警察署。選挙カーを通常バージョンに戻すための書類提出だ。あの交通課(個人的な特徴を記した記載のため、一部カット)、いつものように書類を提出。これであの車も、通常走行可能というわけだ。
● 吉田
 そうです。ウグイス嬢さんには、アルバイト代を支給していました。インターン生に給料やバイト代は出していません。その額については、時間給のバイト代としては、ファミレスのもの程度でしょう。計算の簡便さのため、交通費なども含めた時間給の方法をとりました。前場さんはそれを混同したものです。
第一、吉田のウグイス嬢さんは、マイクを持つのが始めてという学生さんを使います。これは、今までの選挙でも毎回行っていることです。一般には、選挙のウグイス嬢は話のプロがやっていますが、むしろそうしたものが一般的です。
 いずれにせよ、インターン生とウグイス嬢は、全く扱いが異なります。インターン生には、議員活動で疑問に感じたことに、どんなことにも回答しています。なんと言っても、私との「会話回数」が格段に異なります。インターンシップの特徴は、議員と一緒にいる時間が長い、同じ体験をする。秘密のことは、秘密の事項と説明される。等が特徴です。議会がはじまると、秘密のことにたびたび遭遇します。