インターン記録レポート(8) 東猴 史紘

町田市議会議員 吉田つとむ    2004/3 /18 作成
 東猴 史紘 3年生 2004/3/17 到着 
主要研究項目  吉田つとむ一般質問レポート


インターンシップレポート(8)
                               東猴 史紘(とうこう ひろふみ)

● 東猴 史紘さん
 「課徴金を払おうとしない企業を公に知らせろ!」この日町田市議会に勇者が降臨し
た。勇者とは誰か?そうその名も吉田つとむ議員である。町田市の皆さん、知ってい
ましたか??なんと談合で公取に違反と認定されたのは88社です。その中で52社に課
徴金を請求したのですが、このほとんどは市に対して知らぬふりをして課徴金を払っ
てないそうです。その額を知っていますか??何と11億5千万円なのだそうです。11
億5千万あったら何ができるだろう。2003年度の町田市のタバコ税の収入が約20億円
ですから、11億5千万があればタバコ税が半分になっていたかもしれないんですよ
ね。喫煙者の皆さん、ゆっくりタバコを吸っていていいのですか??
● 吉田つとむ
 吉田つとむは勇ましく登場したわけではなく、ごく普通に自分の主張を述べたのです。(このことは、最期の段落で取り上げます)談合企業が、その談合対象に損害賠償を払うのは当然のことです。つまり、談合で損害を受けた町田市が、それらの建設会社に請求をして、取立てをするのは行政としての義務です。なぜなら、これらの建設会社は、すでに公正取引委員会に「課徴金」を払っており、自分たちが談合したことを認めているからです。
 この談合問題は、交通違反とは違って、明らかに「損」をしていたはずの対象があります。それは、町田市という行政であり、結果的に町田市民が大損をしているわけです。これを放置しておくと、最も恐いのは、町田市に支払い義務がある人が、その義務を平気で無視する可能性があるからです。
税収不足を町田市は訴えていますが、この11億5千万円を放置して、住民に納税の必要性や諸費用の支払いを催促しても、その効果が損なわれるのは必然です。「きちんと、取るものは取る!」こうした割り切りをするのが、これからの行政のスタンスです。

● 東猴 史紘さん
 吉田氏の一般質問のこの日、私は日程が合わず、町田市議会のHPから一般質問の様
子を別の日にインターネットで拝見した。吉田氏の一般質問の内容は(1)町田市議会の
看板の設置について。(2)入札談合に関わる損害賠償についての二つである。
 私もインターンして初めて分かったのだが、市議会は市役所の中にあるというこ
と。これを最初から知っている人っていましたか??おそらく知らなかった人が大半
ではないだろうか。ではなぜ知らないのだろう?理由は非常にはっきりしている。看
板がないからだ。看板がなければ市議会が市役所の中にあるなんて知る由もない。で
も全国的に見ると看板や何らかの表示がないところのほうが少ないんですよね。具体
的に表示があるところは24、ないところは15で、表示があるのが主流であるのが分か
る。市長も理解を示して、今後何らかの表示をする旨の発言をした。その瞬間、心の
中でガッツポーズをした議員さん達は少なくなかったはずである。
● 吉田つとむ
 この「議会の表示」と言う質問の骨子は、東猴さんに資料を整理して、作成をお願いしたものです。現実には、ノー原稿(メモのみ作成)のため、当初の原稿とだいぶ違った表現になっていたと思います。
 この問題に関しては、果たしてどのような印象を皆さんが持ってくれるか、不明です。なぜなら、町田市を含むこの多摩地域というのは、行政が日本で最も「議会」の存在を軽く扱うエリアです。議員も、「議会にいく」という表現をせず、「役所に行く」と言う事があります。「議会は、添え物ではいけない」と言う思いから、この問題を取り上げました。寺田市長は、ヨーロッパの事例を出して、議会中心の話を答弁でしていましたが、果たして、行政が本当に議会を尊重する立場になるのか、これからじっくりと、見つめていきたいと思っています。

● 東猴 史紘さん
 さて本題は(2)の入札談合に関わる損害賠償についてである。冒頭でも書いたが、談
合で課徴金を未払いの企業が52社ある。市も10月に請求をしている。だが全く企業は
応じようとしない。吉田氏は一般質問の中で、「ただ請求するだけじゃなく、未払い
の企業に制裁を課する。また一番大切なのは、こんなに課徴金を払ってない企業があ
るんですよ、と市民に知らせるべきだ。」と述べておられた。私も大賛成である。も
し談合企業を公に大々的に公表すれば、課徴金を払おうとする企業が大半であると思
われる。裁判で法的措置をとって払わせるのも選択肢の一つだがそれだとお金がかか
り、そのお金は市民の血税からということになりかねない。そういった意味で吉田氏
の言われるように、まず市民に、公に知らせるべきである。また同時に市民の人も現
在、課徴金の未払いの会社はどこか調べてみてはいかがですか??談合の問題はとて
も難しい問題であり、時間もかかる問題です。市だけに頼っては解決しません。市と
市民が一体となることで劣悪な企業を排除できると思います。それが市のためにな
り、結果的に自分のためにもなると思います。
 「国に何かを求めるのではなく、自分が国に何をできるかを考えなさい。」ジョン
・F・ケネディー元米大統領
● 吉田つとむ
 東猴史紘さんは、ケネディー元米大統領の言葉まで出してきました。そうは言われても、私はいつもの主張通りに過ぎません。構造改革派のように、大げさな表現はそれほど子のみではありません。吉田は、あくまで政治的には穏健派の立場に立っており、あまり勇ましいことは主張していません。
勉強好きな東猴史紘さんだから話しますが、吉田つとむが尊敬するのは、「カール・ポパー」と言う人物で、「批判的合理主義」と言う考え方を提唱した哲学者です。政治的には、急進主義を批判し、漸進主義の考えに固持しています。時間があったら、「カール・ポパー」・「批判的合理主義」・「漸進主義」と言う言葉をインターネットで検索してみてください。日ごろなじみがない世界ですが、社会に対する別の見方が展開されるものと考えます。
インターンをやっている、吉田つとむに対しても、常に批判的な側面も合わせ持ってください。勝手なお願いですが、「3分の2は信じて、3分の1は疑う」を理想としています。実際は、その逆かも知れません。
 残念であったのは、東猴史紘さんが、この一般質問の機会や議長選出のプロセスにい合わせないことでした。とくに、後者の取り組みは、非常にドラマチックな十数時間でした。しかし、その予兆は、2月27日の強行日程の最中の会話で感じてくれたことと思います。
では、次回に!
 
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