インターン記録レポート(16)土屋 洋 富士通netCommunity勉強会

町田市議会議員 吉田つとむ    2004/10 /5 作成 
 土屋 洋 3年生 2004/10/2 到着 
主要研究項目  富士通netCommunity勉強会のレポート

2004年10月2日作成

インターンシップレポート 16 土屋 洋

2004年9月29日(水)

<今日の流れ>
霞ヶ関にある、Fujitsu netCommunityに集合
 ↓
映像を利用した行政サービスという勉強会に参加
 ↓
居酒屋に移動し、他地区の議員の方と共に打ち上げ

● 土屋 洋
・今回は最終報告会以来、久しぶりのインターンであった。東京メトロの霞ヶ関に降り立ち、地図に載っていた最寄りの出口を探してみると、現在地から正反対の位置にあった。地下なのに恐ろしく駅が広く、集合時間まであと数分しかなかったので公務員の聖地、霞ヶ関を堪能する間もなく全力疾走で集合場所まで走っていくことから始まった。
 目的のビルに到着してみると、ハイテクな設備と優秀そうな社員の方々が、バリっと決めたスーツで出迎えてくれたので、汗だくな上に普段着の僕は少し入りづらかった。

● 吉田 つとむ
 この勉強会は、1−2ヶ月の1回の割で開催しているものです。最新の行政システム関係の情報収集をメインにしているため、都心部にある企業やそのショールームでの勉強会伸スタイルをとっています。そうした受け入れ側の人が優秀であることは当然のことです。なぜなら、私たちに「なるほど」と思わせないといけないからです。しかし、この日は他に用件があったので私はスーツでしたが、もっとカジュアルな格好をしてこのような勉強会に臨むときもあります。
 
● 土屋 洋
 勉強会の内容は主に「1、行政CRMの利用による、行政の即時対応化」「2、個人認証およびセキュリティーシステムの紹介」という2項目だった。
それぞれの大まかな特徴と、それについて感じた疑問点を述べようと思う。
まず1項目目。これは、今まで市役所の窓口で行っていた手続きを、PCを使ったオンラインによってできるようにし、役場をわざわざ訪れる必要をなくす。また、それらの諸手続きや質問などはデータベースとして全て記録されるので、効率化が時間が経てば経つほど進む。オンラインで住民の方と役場の方が話す際、画面上にはモニターがありお互いの顔が見えるので、実際に会っているのと変わらない会話が可能となっている。そして、その会話をコンピューター自身が音声認識するので、それらもデータベースに残り、かつ円滑な作業を可能としている。コスト削減も大きな目的のひとつである。
このシステムは一見、大変便利ですぐにでも自治体が取り入れ、サービスの向上に励むべきだと感じるが、いくつか問題点があるように思った。
それらを当日に直接Fujitsuの社員の方に質問しても良かったのだが、周りにいらっしゃった議員の方々が主体の勉強会と考えたので、質問はできずじまいだったので、ここでも疑問系で話が簡潔する。
疑問点1、アクセスが殺到した場合、対応オペレーターを専属で雇う必要がでて、コスト削減にならないのでは。
 疑問点2、オペレーターを人が行う以外の方法はないのか
 疑問点3、住民から大量に送られてくるメールでの陳情処理も、各部署の職員が行うのか。通常業務以外にそうした作業が入り、迅速な対応が本当に可能なのか。
● 吉田 つとむ
 こうした質問には、メーカーさんが答えていただいたほうがよいので、私が適当な方法でこの質問を「転送」しておきます。ただし、私が自分なりに理解している範囲で、土屋さんに説明しておきます。

 まず、疑問点1に関して
 通常のやり方(町田市など)では、自治体の代表電話に電話をかけると、電話交換手の人(今は、外部委託業務)が用件を聞き、担当部門につなぎます。(従来の例では、その用件はうちの部門ではないと言って、それ以上話を聞かないのが役所の特徴でした。(町田市に限ってそれはないと思います)あるいは、担当部門に電話をかけても取り次ぐ人がなかなか電話にでないことがよくあります。つまり、電話をかけた人は受話器を持ったままで、待ち受け音がなっているというケースです。これは、町田市などでもたびたびあります。
 そうしたケースを解消するため、市民の質問に答える専用のオペレーターを配置しようと言う考えです。そのためには、質疑・応答の例示をデータべース化する必要があります。これによって、ルーチン化できる市民の問い合わせを、その都度、担当化職員が応答しなくともすむことができるわけです。
 そのことをシステム化して、施設や人員も外部に委託するのがコールセンターです。横浜市では、すでにその方法を採用していると思います。民間の企業では「沖縄」に専用のコールセンターを持つところもあります。代表例には、NTTの電話番号問い合わせがあります。

疑問2
 ある部分は、機械化されているものもあるでしょう。たとえば、荷物の宅配で、再配達の申し込みは電話番号の番号を順に押す方法で可能となっています。その他にも、ルーチン化できる分野では、オペレーターを介さないで機械的に処理がなされていると思います。

 疑問 3
 思うに、人の行政需要に限りはありません。コールセンターで市民の照会事項が処理されても、そこでは解決不能な課題が新規にでてくる可能性もあります。いや、出てくるでしょう。なぜなら、これから社会がより高度化してくると、行政への需要も高度化して、コールセンターでは対処しきれない行政業務が出現するものと思います。そうした意味では、新しいシステムを取り入れても、一方で新規の行政職務が発生し、果たして職員のみなさんが迅速に対応できるか、それは疑問です。

● 土屋 洋
2項目目。個人認証の手段として今までは暗証番号を利用してきたが、これは単なる数字入力であったので、他人が成りすましをすることも可能だった。そこで、指紋など個人がそれぞれひとつしか持っていない身体的パターンを登録することが進んできている。今回紹介されたのは、静脈認証だった。これは指紋と同じようにセンサーが登録されている静脈パターンを認識するシステムだ。静脈は体内のパターンであるため、指紋よりも盗まれにくいという話だった。

もうひとつサインの認証も紹介していた。このシステムの体験者として「吉田さん(勉さん以外の)」がまず登録して、そのあとに吉田勉さんがなりすましとしてサインを書いていたが、あっけなく不適合となったので面白かった。
ここではセキュリティーの紹介で終始していたので、別段疑問は生まれなかった。

● 吉田 つとむ
 時あたかも、この勉強会の数日後には、日立とオムロンでは指認証(指の指紋認証)を用いた金融機関向けのCDを開発したニュースが発表されました。それぞれに言い分は相手の欠点も踏まえて、自社の機械をPRしているようです。
 デモ方式でしたので、自署式サイン方式の「なりすまし」モデル実験をやってもらいました。土屋さんが書いているように、おもしろい技術の方法でした。
他の機械では、世田谷区が導入する「住民票などの自動発行機」も配置されていました。また、映像を用いた行政サービスがテーマだったため、「議会中継」の話も交えていただきました。

● 土屋 洋
勉強会終了後の打ち上げでは、吉田さんの他地区議員との交流を見ることができた。そこでの会話では、結構過激なものが多かった。個人名などを出すと、2チャンネラーの批判などが恐いからレポートでは勘弁してくれと忠告を受けたので具体的には触れないでおくが、ひとつは書いても良いといわれているので書いてみる。
ある他地区の議員さんは「議員の存在や活動自体がしょうもないものだ。権力闘争も、ゲートボールをしている老人たちが、グループの長を巡って争っているのと変わらない。
議員は自分たちの人間関係や立場から意思表示をしていくため、住民のためを思って活動などしていないのだから、住民には百害あって一理なしの存在なのだ。などなど、議員の存在そのものを否定するものが多かったのにはとても驚いた。
 大半の議員の方がそうした行動のとりかたをしているのかもしれないが、僕の見てきた吉田さんの議員活動は少なくともそれとは違っていた。どんなに活動を行っても、自分の収入が減っていく一方なのにも関わらず、信頼関係を気づくための活動費を惜しまない吉田さんのやりかたはすばらしいと思う。

● 吉田 つとむ
 議員同士の会話になると、特定の議員個人批判も出てきます。相手がいないところでの話なので、インターン生には口止めをしたわけです。「2チャンネルラー的にはなるわけにはいかない」と言う意味での説明でした。(一方で、この書き方では、2チャンネルラーの悪口になりますね)
 議員の中にもいろんな議員がいるもので、議員や議会の存在自体がそれほどの有用性を持っていないと解する考えもあります。他方で、どんなに批判を受けようとも存在するものはあるわけだから、その中で自分がリーダーシップを発揮すればよいではないか、という考えがあります。もちろん、吉田つとむは後者の考えです。もっとわかりやすく言えば、私は「政治は、政治家の相互批判によって成長する」という考えに立っており、複数の会派や政党の存在を前提にして、議会の権力闘争=「猿山のボス争い」も民主主義の一環と理解する現実主義の思考を持っています。
 そうした闘争には、勉強して知恵をつけることも必要ですし、政党・会派を越えた人とのつきあいで自分を磨くことも欠かせないと思っています。インターン生の受け入れを積極的に行うのも、それらの外延的な活動と考えているためです。

(注: タイトルは吉田がつけました)
 
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