生活の中のパソコン
2000/8/30
村上直子
調査協力者 Chan Cheuk Mun, Esther Yukako Shiota

T.はじめに
  現在、パソコンは私たちの生活に溶け込んでいるといってもよいほど世界中に普及している。日本では、一家に一台はあたりまえと考えられ、街に行けば、インターネットカフェは人で賑わっている。
 では、なぜ人はパソコンに頼るのか、使用目的やパソコンについての考えはどうなのか、国によって違いはあるのかなど、パソコンに付いて興味のあることは多い。
 大学でのサマースクールという様々な国籍の人が集まる機会を活かし、今回、わたしはパソコンに付いての意識を様々な国籍の人にたずねてみることにした。そうする事により、日本だけではなく、世界で共通のパソコンへの意識が分かると考えた。

U.調査方法
 イギリスのシェフィールド大学で、英語のサマースクールに通う21人の生徒に質問した。質問事項は10個。英語での質問表を作り、回答してもらった。全てコンピューターへの意識を問うたものである。
 なお、名前など、個人を特定する質問は避けた。

V.調査結果
1. 回答者の国籍
 
2. 回答者のうち、61.9%が自分の国では学生である.
3. 回答者のうち、85.7%が自宅にパソコンを持っている.また、平均所有数は1.2台である.
4. パソコンを使用する場所

5. 一日に使用する平均時間 2.38時間
6. 一週間に使用する平均回数 4.62回
7. パソコンを使う目的

8. パソコン使用に関しての思い

9. パソコンをはじめた年齢 10〜30歳
10.パソコン技術の習得方法



W.考察
 調査結果より、考えられることを主に3つ述べる。
 まず、パソコンの普及率が高いことに気づく。5人のうち4人以上の人が自宅にパソコンを持っていることになる。この結果は、回答者に日本人が多くを占めていること、また、留学をしに来ている生徒のみの回答結果であることを考えると、全世界共通とはいえず偏った調査ではあるが、この普及率には驚かされる。そして、はじめた年齢にばらつきがあるが、そのほとんどが自国では学生ということから、パソコンは、学生にも多く使われていることがわかる。しかし、宿題や課題のためという回答は意外にも多くなく、インターネットやE-MAILを送るのに利用している割合が多かった。インターネットやE-MAILは、その場にいながら世界中の情報や人とコンタクトが取れる。これをパソコンの最も便利な点と考える人も多くいる。このようなことから、パソコンは国境を超えた情報交換の手段として、最も多く利用されていると考えられる。
 次に考えられるのは、パソコンの技術を自分自身で身につけた人が多いことから、パソコンとしての機能がすべて活かされきってはないのではないかということだ。これは、全ての人が教師にきちんとした技術を教わるべきだといっているのではない。使用する目的は個人の自由なので、その技術のみが習得できればいいと考える人もいるだろう。実際にE-MAILを送る為だけにパソコンを購入した人も少なくない。確かに情報交換のために使うのは便利だ。しかしそれなら、ほかの通信手段でも可能である。パソコン自体の機能をよく理解して、長所、短所を考慮するべきだ。パソコンという流行り物に流されず、自分自身のしっかりした使用目的で使用すべきだと考える。
 最後に、パソコンに対する思いで興味深い結果が出たことを述べたい。全ての人がパソコンを役に立つもの、便利なものという意見に賛成している。しかしその一方で、パソコンは健康を害すると認識している人も多い。自分の健康に影響を及ぼすと分かっていても、便利さを考えるとパソコンを使っているということになる。これはパソコンがいかに魅力的かということがよく分かる。使用する際の悪影響として、パソコンのしすぎは、運動不足や眼精疲労などを引き起こす可能性が高いといわれている。これはパソコンの弱点と言ってもよいだろう。しかし、全てが悪いといているのではない。健康を害するといっても、やり過ぎによって引き起こされるものが多い。このことからも、自分の必要性に合った使い方をしていくべきだと考える。

X.結論
 この調査結果と考察から言えることは、パソコンは情報交換の手段として、もはや人々にとって手放せないものになっているといえる。しかし、パソコンの機能が本当に全て活かされているとはいえない。したがって、パソコンをよく理解し、よい点悪い点を踏まえた上で、自分の目的にかなった利用方法をしていくべきだ。

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