● 議員インターンシップ 学生と議員の体験記

◎ 3回目のインターンシップ体験

 私にとって、平成12年7−8月の季節は、3回目のインターンシップを体験する時でした。毎回の事ですが、私はインターン学生に対し、「私のことを客観的に見るように」と要望しています。他の議員に比べてどうなのか、自分の行動は、一般常識から考えるとどうなのか。議会でのこと、応援者との関係、ホームページ等の文章表現を見ての感想等々です。

◎(12/10/12) 議員インターンシップ 学生と議員の体験記  (インターン生 上の3枚は、服部高宏さんが撮りました)
           1) 大蔵小学校では、先生や生徒が力をあわせてホタルを育ています。
          2) 大蔵小学校では、古代の赤米を作っています。
          3) 南第4小学校の小動物飼育、植物栽培などの記録集です。
          4) 小川1丁目マンション建設予定地(周辺には、建設反対の看板や幟が沢山見えます)

 インターンシップの状況では、夏休みの関係で学生の応募が少ないようで、今回のインターン生で、私のところに来てくれたのは1人だけでした。全体では、参加する学生よりも、応募したの議員数の方が多いようで、来てくれたことで良しとするほか無いようです。私にとっては、極当たり前のことになりましたが、何故か、私のところに来る学生は、政治家志望のタイプは少ないようです。今までに、延べ6人のインターン生を受け入れましたが、政治家希望者は1名だけでした。もちろん、大学1年生も含めてのことですので、インターンの皆さんが、将来的になんになりたいかはわかりません。若いときから政治家に突き進む人もいれば、相当の年齢に達して政治家になる人もあります。インターンをやれば、政治家にならなければならないと言うこともあれません。ただし、マスコミの風評とは異なる点を、直に観察していただきたいと思います。

 今回の服部さんにしても、政治家志望でなく、政治家のもとで、政治を学んでみようと考えた次第です。一番印象に残るのは、委員会での私の判定に疑問を呈したことでした。彼は、所管の都市環境常任委員会の審議を、朝から夜まで丸一日の間を傍聴し続けました。委員会の審議で最大の話題となっている案件で、マンション建設反対の請願がありました。その請願に対する賛否で、服部さんは、私と賛否が異なる委員に対して、吉田と異なる点の内容についての取材もこなしてくれた。結果的に、インターン学生は、「師」である私の判断に、批判的なコメントを提示してくれました。真実の意味で、我が「弟子」でした。

   (* インターン生に質問原稿を託しました)

 なお、服部君と吉田の文章は、I−CASに提出した体験記を、ほぼそのまま記事としています。お互いに、両者が一番に印象深い点を書き記しました。原稿量が限られていることもあり、私の記述は1点に絞りました。服部君本人は、この件に関して何も記述していませんので、自分としての成果は、吉田の一般質問原稿を作成したと言うことでしょう。今回は、子どもの教育に関する質問でしたので、意識的に、全部彼に書いてもらった次第です。(ただし、登壇して行う質問では、私は最近になって、ノー原稿で喋りますので、直に原稿は使いませんでした。ただし、話の基本にしたのは、彼が取材・作成してくれた質問です)

 服部君が作成してくれた原稿の原文は、一般質問の今回の更新記事に添付しています。そちらをごらん下さい。

◎ 見出し

   1 学生の体験記 議員インターンシップに参加して
                             中央大 1年 服部高宏 

   2 吉田の体験記 最大の体験、インターンの反乱?

 

1 学生の体験記 

      「議員インターンシップに参加して」   中央大 1年 服部高宏 

 私は、この夏休みに吉田勉さんのもとでインターンを体験しました。

 吉田さんは、町田市の政治家や政治について興味深く、おもしろい話をたくさんしてくれました。8月は、インターネットについてのシンポジウムを説明するために吉田さんと支持者を回ったり、ビラを配ったり、一般質問のために小学校に見学に行ったりしました。9月は、主に議会や委員会の傍聴をしていました。

 インターネットなどそれまで使ったことが、ありませんでしたが、吉田さんのおかげで、ホームページを見たり、Eメールを送受信することができるようになりました。吉田さんのホームページは、とても内容、量が、充実していてすばらしい出来栄えでした。選挙の時以外に政治家がどのような活動をしているのかが、詳しくわかるのが、魅力だと思います。

 一般質問は、私が、実際に小学生と校長先生に話を聞き、原稿を書きました。質問の内容は、小、中学校における小動物飼育についてでした。議会で吉田さんが、質問をしているときは、まるで自分が、発言しているかのように緊張しました。また、市民の声が実際に政治に反映される過程を見ることができて、政治家の仕事を身近に感じました。

 インターン期間中は、普段合うことができないような人たちにたくさん出会いました。そのなかには、風変わりな方もいました。田中真紀子に話し方も顔も似ている校長先生、握手しかしないというI代議士、半そでの背広で環境問題を熱弁するおじいさん議員、トイレットペーパー工場の海外視察に行きたいと言い出す消費者センターの女性、ホタルを愛してやまない女性教師、そして誰よりホームページをこよなく愛する吉田先生でしょう。いろいろな人に会い、人と付き合うことの重要性を改めて感じました。

 このように、とても充実した夏休みを送ることができました。吉田さん、自民党の議員の方、その他関係の人たちに感謝したいと思います。

2 吉田の体験記 最大の体験、インターンの反乱?

 マンション建設の請願について、建設反対の請願の採択に、私は反対したが、インターン学生からは、「議員の考え方も現実的な考えで、一理あると思いますが、僕は賛成しかねます。住民の自立した行動では、強い方が勝ちます。(中略)請願が、義務も効力もないので、効果がないのであれば、少しでも効力をもたせるように、条例を改正したりするのはどうでしょうか」と手厳しい批判を受けました。
 委員会の採決では、賛否が5人対4人という、微妙な差でした。結果的に、この請願は賛成多数で可決し、私は少数派となった。もとより、請願反対の声が少数派であり、マンション計画地の周辺に住む関係住民から、私の態度は、その住民の気持ちをくみ取らない、冷たい人だとの印象を持たれてしまいました。
 服部さんは、上記のように、「ノーと言うのでなく、他に方法を提示すべきである」と言いたいのでしょう。このような意見に対しては、この議案自体を論じるページで記しますので、インターン生が、私を無条件に支持することは無かったという事実について、皆さんにお知らせしたいわけです。

 ともあれ、インターン学生から、「師である議員」が批判を受けるというのは、誉れと考えます。ましてや、今回は、採決で微妙に賛否が分かれることを予測していたので、賛成派議員の1人である今村路加議員に、インターンによる取材を依頼していました。
 学生には、丸一日の審議を傍聴して、両者の取材をして、感想を書くように要望しておきましたが、きちんと相手の考えを良しとし、私の考えを不可としました。 
 委員会の審議は、前の議会から継続審査としていたものですが、今回を持って審査終了です。本会議でも賛成多数で可決されました。それらの結果を通じて、果たしてマンション建設はどうなるのか。本当に、建つことはないのか。もしも、数年先にマンションが完成することになったら、その時に住民は何を振り返るのか、また、新しく引っ越してくるマンション住民には、どのように対応するのか。
そうした将来のことに関しても、機会があれば、インターン学生に観察をしてもらいたいと、私は願っています。

 そのほか、私にとって重要な仕事としては、インターンに一般質問の原稿作成をやってもらう、という課題がありました。今回は、当初の現地取材から始まり、資料と突き合わせした原稿作成までを担当してもらいました。結果的には、吉田は「ノー原稿」で質問を行ったため、インターン生が作成してくれた原稿を読み上げることはありませんでした。果たして、せっかく原稿作成してくれた学生にとっては、原稿棒読みのほうが、よかったのかも知れません。

 議会の質問、議案に対する議員の態度など、様々の体験と経験を通じて、社会的な公正さとは何かということを、再度、考えて見てもらいたいと思います。
 私に取りましても、貴重な体験をさせてくれたインターンシップに感謝します。

◎ (12/10/12) f51210122 「議員インターンシップ 学生と議員の体験記 は、この行で終わります)