インターンシップの最終報告会報告
(04/12/31)

<前書き>
 ICASが主催する議員インターンシップの最終報告会が行われた。(注:12月18日開催)

 それぞれの議員事務所単位で、参加学生が登場した。全部で30組近い学生(グループ)が報告にたった。一人の議員当り、インターン生に全部で5分間の報告タイムが与えられた。インターン生が一人の場合はほとんど問題なかったが、グループで報告する場合では、オーバータイム気味で、司会者からストップがかかることがたびたびであった。

 報告では、議員の活動を見事に表現しているもの、政策立案作業に特化したもの、それにはなるほどと思った。全体では、パワーポイントを用いた報告はごく一般的になってきた。吉田つとむのインターン生も、前々会より、それをスタイルとしている。

 その他、それぞれ特徴をこめたものがあり、前回までと大きな変化(成長を)示すであった。そのいくつかを紹介しよう。

<目次>
インターンシップ最終報告会 - 吉田 つとむ 12/19-00:56 No.5494
話を書き進める前に小休止 - 吉田 つとむ 12/19-01:18 No.5495
口頭報告で秀でた報告者に声をか.. - 吉田 つとむ 12/19-01:39 No.5496
パワーポイントを使った報告 - 吉田 つとむ 12/19-09:39 No.5497
ダイナミックスな活動報告 - 吉田 つとむ 12/19-09:51 No.5498
OHPを使った報告 - 吉田 つとむ 12/19-10:15 No.5499
サプライズからオーソドックの手.. - 吉田 つとむ 12/19-10:24 No.5501
高橋 功さんを評価する - 吉田 つとむ 12/19-10:50 No.5503
一般にあるインターンシップの誤.. - 吉田 つとむ 12/19-11:08 No.5505
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インターンシップ最終報告会 - 吉田 つとむ 12/19-00:56 No.5494

前書き文に掲載済み
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話を書き進める前に小休止 - 吉田 つとむ 12/19-01:18 No.5495

 報告では口頭報告者が先に報告し、パワーポイントやOHPを用いた報告が後で行われた。それも50音順であったため、いずれにしても吉田つとむのインターン生 高橋 功さんの出番はなかなか回ってこなかった。

 出席者の氏名一覧をよくしらなかったので、わが高橋 功さんは、何度も今度は自分の番だと思って、たびたび腰を上げかけていたので、大いに気の毒であった。

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口頭報告で秀でた報告者に声をか.. - 吉田 つとむ 12/19-01:39 No.5496

口頭報告で秀でた報告者に声をかける

 口頭の報告でもっとも印象深くて、内容がインターンシップらしかったのは、八王子市の近藤 充議員のインターン生の報告であった。

 それは、議員の行事に参加したものであったが、議員がこうした行事の位置づけ、そこでのトラブル、それに対する対応など、インターン生が自分の解釈も加えてレポートしていた。

 きちんとメモを取っての報告であったので、この日までに報告内容を吟味したものであったろう。

 その報告内容では、議員が主催した旅行行事の参加者分析(後援者として参加したのでなく、旅行目的で参加している人があるという事実の発見と、その行為に関する議員の解釈と自分の見方)が、話として際立ったいた。

 事象の大小に関わらず、参加したインターン生が持つ優れた着眼点とその分析力には、私はもっとも関心した。

 報告の中では最初の登場者であったので、緊張したと本人が説明していたが、後援者と議員がどういう関係があるか、もっともリアルなレポートとなっていた。

 たまたま、その報告を行ったインターン生が私の席の前にいたので、私は「議員の政治活動を非常に分かりやすく説明していたよ、非常によかった」と言ってあげました。

 その他では、画用紙を用いて紙芝居風な絵を描いて、インターン体験を説明していたのは、世田谷区の山口 拓議員のインターン生でした。

 葛飾区の早川久美子議員のインターン生は、話を詩でまとめた。異色で味わい深い形式であったが、インターンの報告はなかった。おそらく何かのトラブルで、ほとんどインターンの体験がなかったのではなかろうか。

 その他、数名の議員のインターンシップで、まず印象的であったのは、期間中にモチベーションが維持できなかったと言う報告であった。また、議員が求めたことに対して、インターン生から見たら、そのことに取り組む意味が見出せず、課題であった資料の分析作業が最終的なまとめに至らなかった、という報告にはリアリティーがあって、最終報告としてまじめな報告であったと解釈した。

 これらのものは、インターンシップをもっとも長期的に継続してきた私にとっては、大いに耳を傾けるべき、意義ある生身の報告であった。
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パワーポイントを使った報告 - 吉田 つとむ 12/19-09:39 No.5497

 今回の報告を聞いていて、それぞれの議員事務所では、どんようなインターン活動を行っていたか、ということが伝わってきた。

 その大半は、議会における活動に主体を置くものと、政治活動に主体をおいた活動に主体をおくものがあった。議員自身が、その両者をかみ合わせた行動を取っているためであろう。

 私が見て、際立ってレベルの高いインターン活動を行ったのは、三鷹市の増田 仁議員のインターン活動報告であった。議員の質問原稿を作成するための資料収集と初期原稿の作成、その原稿の数度にわたる推敲作業をしていたことには感心した。それ以上に、議員提出議案の意見書文面の作成では、より高度のレベルの課題設定、文章作成の作業が行われていた。

 インターン生の報告が終わった後には、同行した「議員の一言」部分の報告があり、その増田 仁議員の話を聞くと、そのインターンシップでは、インターン生には政策立案作業(質問原稿作成、意見書文面作成)のみを課題としているという。この報告には、本来の議員インターンシップがどうあるべきか、もっとも優れた報告であった。
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ダイナミックスな活動報告 - 吉田 つとむ 12/19-09:51 No.5498

 印象的な報告では、杉並区のとかしきなおみ議員のインターン生の報告があった。

 複数のインターン生がパワーポイントを使った報告を分担して行い、とかしき議員が進めている「沖縄」をテーマにした商店街の復興プロジェクトの話は、その内容にダイナミックス性がこめられており、参加者がそろって注目した。

 街頭活動では、こうした取り組みのパネルを使った手法を取っているとのことで、本人の行動に加味したインターン生の活動としては、現代風の参加型スタイルの特徴をもっとも兼ね備えたインターンシップとなっている。議員の人気度を推測する意味でも、参考になる話であった。
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OHPを使った報告 - 吉田 つとむ 12/19-10:15 No.5499

 横浜市旭区の古川直季議員のインターン生は、OHPを用いた報告を行った。

 今では、パソコンの画像をプロジェクターで投影する方法が主流の時代に変わろうとする時代に珍しいことである。

 複数のインターン生が、5分間という制限時間の中で、順に報告説明するため、活動項目の名称とその個別紹介に時間を取られた印象を否めなかった。その意味では、議員の高い活動レベルが正確に反映されていない可能性があったと推測している。

 思うに、他にも「活動報告の内容」が大同小異のものが多く見られた。本来、こうした取り組みを行う議員は「唯一性」を持って特徴としているはずであるが、その分野の紹介を薄めていた感じを受けたのであった。
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サプライズからオーソドックの手.. - 吉田 つとむ 12/19-10:24 No.5501

サプライズからオーソドックの手法に

 町田市の石井恵子議員(生活者ネットワーク)のインターン生報告は、まず議員紹介を丁寧に行うと言う手法がとられていた。

 政治の世界ではこのところ「サプライズ」がもてはやされてきたが、そのかげりを感じ取って、パワーポイントを用いてもこうしたオーソドックスな手法を使ったのでしょう。

 本人が関心をいだいている政治テーマに重点を置いたスタイルに好感を持てた。
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高橋 功さんを評価する - 吉田 つとむ 12/19-10:50 No.5503

 自分のインターン生の高橋 功さんの評価を私がするのは、なじまないだろう。しかし、インターネットに事件や事象に関して、自分が感じ取ったことをありのままに書き記すのは、私の私たる使命と考えたい。

 高橋さん本人は、この「報告」自体を気にしており、本来は早いうちに自分の報告を終わらしたかったのに、当日のインターンシップ最終報告のそれまた最終報告者になったしまった。(パワーポイントを使った報告が口頭報告の後にあること、発言が議員名の50音順で行われるためである)その時は、本当に気の毒になった。

 高橋さんの報告では、彼が作成した2本のパワーポイント作品を通じてインターン活動の一端を紹介する手法であった。1本は、中央大学で議員インターンシップに関して解説した時に用いたものである。他の1本は、私が行ったに新潟中越大地震の現地報告を写真入りでパワーポイントでまとめたものを使用する方法であった。

 ところが、パソコンの設定の関係で、その操作をI−CASにスタッフが最初の部分をやってくれたことによって、高橋さんは私の紹介を口頭で行った。私が情報公開のエキスパートと名乗っていること、この報告もそうした活動の一端であることの説明を簡潔に行ってくれた。

 その結果か、高橋さんの報告では、新潟中越大地震の現地報告のみが紹介したことで非常にシンプルになり、5分以内できっちり収まった。

 今回の議員インターンシップ最終報告会で高橋 功さんが発表したものは、インターン生が活動報告に用いたパワーポイント作品として、そのストーリー性と構成技術の分野でもっとも高い水準に達していたと判断した。この判断はなにも身びいきでなく、公正さを持ったものと考えている。

 思うに、高橋 功さんは、この分野においては自信を持って対処できるでしょう。こうした能力を、これからの就職活動に活かしてもらい、是非、希望の企業、業種に就職できるよう、願っている。
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一般にあるインターンシップの誤解 - 吉田 つとむ 12/19-11:08 No.5505

 今回のインターンシップにおいて、最初のマッチングからこの日の最終報告までのプログラムを通じて、インターン生が地方政治の中でどのようなことがテーマになっているかの報告をしだしたことは、大きな前進と考えたい。

 多くの議員がHPを持つ時代になって、自分の取り組み活動記事がいつでもネットで見ることが出来るようになってきた。しかし、まだまだ政治家側には、議員がネットを通じた情報発信して、「票が取れるのか」という誤解が存在していることにより、HPを単にポスターのネット版と解したり、単なる日記記述を行っているのが現状である。

 そうした中で、いつも感じていることであるが、このインターンシップの取り組みで、議員の議員たる活動を、選挙のための知名度アップ活動(=自己PR紙の個別配布・郵送、あるいは名前を連呼した街頭宣伝時の付き人・チラシ配布要員)とした解釈の横行と、その振る舞いにはただただため息が出るものである。

 具体的に記すと、現実には、下記のような活動を持って議員インターンと解釈する傾向が大である大きな誤解を生み出している。

 例えば、街頭での本人演説の際にビラ配りの活動・大量のチラシ個別配布、個別訪問の手法によるポスター貼り活動、事務所では(パソコンの)名簿入力作業、郵便物の封筒詰め、宛名ラベルの貼り付けなどが、インターン生の主たる活動と認識されている報告がかなりの範囲で行われていた。

 こうした発言に、私は疑問を感じずにはおれなかった。
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