□ 議会の主な論点と課題

 時々の議会で問題になった論点と、町田市でテーマになった課題を掲載する。
自分の発言の有無に係わらず掲載することとし、自分が全く、若しくはほとんど発現しなかった場合は、その理由と考えを掲載する。

●平成11年3月議会関係

○「山崎団地集会所等設計委託料及びその建設工事費」について大激論おこる。

内容は、下記を続けてご覧下さい。

○総務常任委員会で、「山崎団地集会所等設計委託料及びその建設工事費」について大激論が起きた。
 通常、町田市は町内会・自治会が会館などを建設する際に財政支出(建設・設計費補助、上限5千万円)を行っているが、この工事支出は、公団住宅である山崎団地自治会の集会所を町田市がつくるという内容であった。
さらに支出の担当所管が、部署違いと考えられる「市民部消費生活課」の扱いとなっていた。

@議論の発端
予算案に上記表題のものが含まれており、委員より活発な質疑が行われた。
問い「なぜ、自治会の集会所を市が作るのか」
答弁「公団用地内三原則があり、市が当事者とならなければならない」、
問い「飲用牛乳改善モデル事業とうことでの施設だが、自治会集会所としての使用では無かったか、
   またその実態をなぜ資料に記さないのか」
答弁「同モデル事業は農林省補助事業で、町田市にその資料は無い。従来からの施設利用は事務所の
   使用になると判断するが、今回は集会所の建設と考えている」
A経過
問い「この支出は間違いなく、戻ってくるのか」
答弁「(トップの政策調整会議で決まった。公団とのスケジュール折衝で、二カ年の工事と、
   自治会より二年度に分けて、一般寄付の扱いで返還してもらう」
問い「自治会に資金が出来た後で建設するべきではないか、現在の建物の明け渡しが困難な理由はなにか」
答弁「建物の撤去はたびたび行ってきた。行政による集会所の建設は、すでに覚え書きを
   交わしたことだから、相手との信頼関係を損なうことになる。市としては、
   目的外使用の建物の撤去が使命と考える」
問い「新設の集会所は、自治会事務所として使用させるのか」
答弁「集会所として使用する内容の契約を結び、集会所の管理費は自治会の負担としている」
B展開
この間に、この施設利用を擁護する立場からの質疑も有り、状況が「政党会派」の抗争の一面も感じさせた。以前から、何度か提起されてきた問題であったが、今回において問題(地元と行政)が全面的に明らかになった。
質疑の最終局面では、「多数の自治会が自己の集会所を持っていない状況で、もっと政治の公平性の原則が適用されるべきだとの意見がでた。
C結論
委員会の採決は全部の所管予算に対して行われるものであり、この支出に批判的な質疑を続けた委員が予算の採決で賛成し、この問題に擁護的な委員が採決に反対するというケースとなった。
さらに委員会は、「このような財政支出は今回限りの措置、契約相手が法人格を持たず問題がある」という趣旨の付帯意見を加えた。
委員長報告では、審議経過の報告に相当な時間を割き、付帯意見がついたことを明確に述べた。
D所感
今回のように、地域住民団体が公共(的)施設を一旦目的外の使用すると、行政が自力でもとに戻すことは大変に困難な状況となり、議会が果たす役割は極めて大きいことが確認された。