□ 権威と行政権力から自立し、身近な地方議員となる


 私が考える議員像とは、権威や行政権力から自立した議員を目指し、自立しようとする住民に身近な地方議員として活動するタイプです。

(平成11年6月13日)
● 都連大会で、敢えて質疑

 下記の文章は、「開かれた政治と自由民主党」の方が本来の箇所ですが、この性質上、この箇所としました。

<概要>
 平成11年6月12日、自民党都連の定期大会があり、運動方針案などの審議(都知事選挙の敗北総括)と、新体制の改革人事が行われた。会議の進行は、質疑を問うスタイルを取らない雰囲気の中で行われたが、運動方針案に関して敢えてただ一人質疑をした。
 内容は、都知事選挙の敗北総括に関して、「党中央に責任はないのか、都連はそれを求めないのか」というものであった。島村会長は、「全責任は自分にあり、自分の辞任で理解されたい」との弁を述べられた。
 誰かが「都知事選挙での中央の責任」を問わねばならないと思っての発言であったが、十分に理解できる返答ではなかった。「都連にとって、またもや課題を残した」と悔やまれる事態である。私に出来ることはここまでである。
(細部の文章は下記に続きます。続きを見ていただける方は、先に進んで下さい)

<全体の経過>
 自由民主党の都連定期大会が、平成11年6月12日(土)午後2時から、本部の会議室で開催された。昨年の参議院選挙、統一地方選挙の都知事選挙と相次いで敗北したことに、都連としては大きな反省点があることが運動方針の中でも盛り込まれた。
 当日の議長は八代英太衆議院議員(新幹事長)であり、質疑を求める間もないスピード審議方式を採用されたが、敢えて、私は「運動方針案」に質疑を求めた。その後の改選人事では、島村宜伸会長と伊藤公介幹事長が責任を取って辞任することが決定し、選考委員会の選考結果の通りに、新会長に石川洋三衆議院議員が選出された。
 なお都連大会では、各支部優秀党員の表彰があり、その参加者は自席で立ち、その代表は壇上で表彰を受けた。ちなみに、町田支部では堀江雅・宮川義一・秋元博・岡本吉正・河内丸晴美の各氏が表彰対象者として参加された。

<発言の内容と主旨>

 私の質疑は、都知事選挙の敗北に関して「党中央に責任はないのか、都連はそれを求めないのか」という内容であった。上記のように、会議の進行スタイルは、参加者の質疑を求める問いかけが全くないものであったが、敢えて、私は、「議長、質疑」と会場内から、二度大きな声で叫んだ。さすがに、議長はその声を無視できず、規定通りに所属部署名と名前を名乗り、質疑をする結果となった。
 「都市政策を実現し、東京に活力を!」というタイトルで行われた大会であり、運動方針案で、「有権者とわが党の判断に格差があることを痛感し、反省した」と都知事選挙などを総括したが、またも末端の地方議員や党員に求められるのは、党勢の拡大と衆議院選挙勝利のための活動であり、なにかめぼしい改善点が提起されたとは言い難い。

<決着>
 冒頭挨拶の中で、すでに辞任を表明されていた島村宜伸会長が答弁され、「いろんな経過があったが、都知事候補を最終決定したのは自分であり、自分が辞任することで、理解を得たい」と述べられ、再質疑をやれる状況には至らなかった。会場に来賓参加されていた深谷隆司総務会長に、発言を求める手段もあったが、大会の性格上控えた。
 議事終了後、江戸川区長候補の激励を深谷総務会長がなされたが、その挨拶中に「役職辞任」に触れられ、「自分も参議院選挙で責任を取って都連会長を辞任したが、党の総務会長職となった。島村会長も、その方がいい役職が回ってくるだろう」と言う主旨の発言をされた。会場には、「その参議院選挙で落選された」候補者も来賓席に座られており、私は背筋の寒い思いをした。

<今後の課題>

 すでに自民党所属の都議会議員は、石原慎太郎都知事に急速に接近を計っており、都知事選挙は過去の話題にされている。
 一方、国政に対する世論調査では、小渕恵三首相の支持が過半数を超えていると言われ、「自由民主党」に陰がさしていると思うものは誰もおるまい。国会の議席が仮にちょっぐらい減っても、「自由党」・「公明党」と連立政権を構築すれば、政権維持と衆議院議員の選挙は容易であろう。
 この観点からすると、首都圏の統一地方選挙において、苦戦した同志への思いやりなど、出てこようはずもなかろうと言うものである。なぜならば、市区町村議会選挙は自治体全域を対象とした選挙となり、党派の選挙協力は一切無く、全て自民党所属議員自身が、自力で相戦うことになるのである。
 大都市政策が思うように進展しない中で、首都圏の自民党ローカル議員は、毎回ただただ苦しくなるばかりである。気がつけば国会議員にとっても、膝元の自民党議員団は壊滅状態と言うこともあるだろう。
 このような状況下、自民党の活動尽力してくれる党員活動家の人たちは、果たして「何でも我慢」してくれるのだろうか。「もう、いい加減にしてくれ」と言うのが心境だろう。

<私への風当たりの予想>

 深谷隆司総務会長を前にして、「党中央の責任」という言葉を出したわけだから、いずれなにかの形でおとがめがあろう。
 私にとって、深谷隆司総務会長はなにかとご縁があり、以前にも、公式の会議の席上で、総務会長自身に、「衆議院議員の重複立候補制度」の是非を尋ねたことがありました。その時は、「そのことは、それぞれの政党が決めることです」と回答された。しかし、私の質問は自民党の総務会長自身に対する問いかけであり、「自民党はどう考えているのか、あなたはどうするのですか」と言う問いであったのです。今回の都知事選挙に関する補欠選挙には、自らが立候補しないと言う選択をされたが、本番ではどのような選択をされるのであろうか。
 私は、決して会議で歓迎されない話題を出し、敢えて、ことの是非を問う「政治姿勢」を示すことが自分の役割と肝に銘じ、風圧に耐えていくことにします。
(この項は、終了)