● 平成10年度、町田市決算のここが重大!

 

◎ 全体の構成

  1 経過

  2 決算委員会の特記事項

    1 全体の意見

    2 個別の指摘点

  3 その他の些細な事件 

◆ 経過

 今年度の決算委員会は、11月に臨時議会を開催して行われ、12月議会(11月29日開会)の初日に委員会報告がありました。以前に記したように、今回において吉田勉は、決算委員メンバーになれなかったため、報告のみを受ける立場で臨みました。

 結果は、賛成多数(共産党は反対)で、平成10年度の決算を認定しました。

 委員会の審査状況を委員より聞くと、大激論になる様子はうかがえませんでしたが、報告の中で、特記すべきと考えたことを下記に記します。なお、決算特別委員会の委員長は、同じ自由民主党会派の大塚信彰議員が務めました。ご苦労様でした。

◆ 決算委員会議案審査報告の特記事項(以下の内容は、委員長の報告を聞いて、吉田が要約したものです)

 ◇ 1 全体の意見

 総体として、平成10年度一般会計予算及び特別会計予算は、歳入総額1,816億6,715万5千円に対し、歳出総額1,755億3,523万3千円になっている。一般会計の歳入では、市税が住民税の特別減税や景気の低迷で減少している。さらに、国・都は財政計画の見直しを予定しているため、先が見えない不透明な状況が続いているとした。歳出では、経常経費、義務的経費、消費的経費が金額・構成比ともに上昇しているとし、経常収支比率は、前年度2.7ポイント増加して、82.7%となり、財政構造の弾力性を失い始めるというされる80%を超える結果となっていると指摘した。

 特別会計(国民健康保険、下水道事業会計、忠生土地区画会計、老人保健医療会計、駐車場事業会計、鶴川駅北土地区画整理事業会計)が、一般会計から100億を超える繰入金で収支の均衡が保たれている点を指摘しました。

 一般会計の歳入では、不能欠損金の増加、収納率の低下、収入未済額の増加を指摘した。歳出では、不用額の問題と、その流用を無くし、補正予算措置を求める指摘しました。

 意見の結論として、市税の大幅増加が見込めないこと、国・東京都の補助金の削減が予想されることで、歳入の増加要素が見込めないとした。一方で歳出は、経常経費の増加、高齢者福祉対策、環境問題、都市基盤整備の重要課題に加え、新たに地方分権、介護保険制度などの行政需要が次々に生じてくる状況にあるとした。町田市は、三多摩地区各市の比較において、財政分析上の各種指標が良好といえども、財源の確保をはかるとともに、行財政改革を積極的に進め、市民の行政需要に応えられる強固な財政基盤の確立を求めた。

 ◇ 2 個別の指摘点 

 歳入では、有名な国際版画美術館の企画自主事業に関して、市民全体のニーズを反映すること、民間との協力による運営を図ること、学芸員のみによる視点だけでなく、ダイナミックナな発想の転換を求めたことが、特徴的であった。従来より、莫大な事業赤字を指摘してきたが、今回は決算委員会の指摘とした。

 まちづくり事業用地の買収の遅れによる不要額の発生の回避と慎重な判断で契約を結ぶように求めた。さらに、再開発事業の伸展において、関係者への保障について、市の最大限の努力を求めた。

 また、昨年度まてで、コンピューター・情報処理関係の改善(製品の随意契約購入、年次にわたる事業を単年度の契約から債務負担行為として、予算書上に明記した)があり、昨年度及びそれ以前からの提唱で、忠生土地区画整理事業の民活導入提唱、市営第2駐車場利用率の向上対策を求めた。 

◆ 3 その他の些細な事件 

 委員長の本会議報告に関して、決算委員の一人より質議の手が上がり、一時紛糾した。会議で、自分の提唱したことが、報告の中に述べられなかったということであったが、会議中断後、本人の了承があったが、その発言撤回理由の中に、本人が言いたいことが全て納められ、何とも奇妙な形態で収束した。わが、町田市議会は、高齢者(80歳を超える、最年長議員)に寛容である。

 格言、わかがままな老人と、能弁な官僚には勝てない!

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