● 投げ銭システム関係の会合案内

      「情報の作り手支援」

 

◎ 私がとらえる主旨

 ホームページの作品を、小説やドラマのように考える。個人レベルで考えると、その作品内容は、街の大道芸人が見せる、その芸のごとくにある。閲覧者は、いいと思ったものには見物料を払うとルール。つまり、「投げ銭」の発想と思います。この投げ銭をどの様に定着させるかが、このインターネット社会の文化の底辺を支える力になっていく思います。(記事の文中には、「投げ銭」推進準備委員会の松本功氏の文章を、私なりに解釈して、大幅に使わしてもらっています)

 今回のテーマは、「市民あるいは公立図書館は、私設電子図書館あるいは電子出版社を支援できるか?(仮)」と言う次第です。 沢山の書籍類が保管され、大勢の人が出入りし、最も住民に愛用されているのが図書館です。その図書館で、みんなが本を借りて読むか、内容をコピーすると、本の売り上げは、図書館が買い上げた数に限られます。また、公共図書館は、予算が限られており、人気があるからと言って、ベストセラー本ばかりがそろえられると、その他の本は、一般の人の目にも止まれなくなります。

 私は、同様の問題に関して、平成7年3月議会の一般質問で、町田市立図書館のビデオ貸出を取り上げました。大変貸出数が多くなっているが、公立の図書館は、街のレンタルビデオ業者と同じことをすべきでないと、批判的な主張をしました。公立図書館に相応しいビデオや、住民が作成したものを展示すべきである、と言う論拠を述べたわけです。昨年の議会では、他の議員(佐藤常雄議員)で、市立図書館において、ベストセラーばかりでは貸本屋さんとなってしまうと、現状の蔵書と図書購入の状況を批判しました。

 創造的な作品と図書館の関係において、会の主張は次の通りです。個人の作品がデジタル化されると、もっと、コピーは容易になり、情報の作り手がせっかく作り上げたものが、瞬時に他人の手に渡る可能性もたかくなります。その傾向が強まると、プロの創造的な作品は意味をなさなくなります。こうした状況において、公共図書館は、創造的な情報発信者の意欲をバックアップする機関となることが必要です。

◎ 開催事項

 その投げ銭システム推進準備委員会の主催による、会合案内です。

 平成11年9月29日(水) 東京/飯田橋 シニアワークにて6時

 ◇◇投げ銭ワークショップ第2段 開催!◇◇

テーマ   市民あるいは公立図書館は、私設電子図書館あるいは電子出版社を支援できるか?(仮)

パネラー   富田倫生(青空文庫主催・ジャーナリスト)・常世田良(浦安市立図書館)・北村年子(ルポライター)

問題提起者 松本功

 

◎ 想定される問題点 

○ 公立図書館の蔵書や貸出

 公共図書館においては、その評価が、利用者の数に拠って判断されることが多くなっています。

つまり、

1, 年間の入場者が何人であったか。

2, 図書の貸出数はいくらになったか。

        が評価の最大公約数となっています。

 限られた予算の中で、住民が数多く利用するとなると、ベストセラー本を数多く置き、希望者に待ち時間を与えないように、同じ本を品揃えし、貸し出し用も、クレームが出ないくらいに、買いそろえれば図書館の利用者は鰻登りになること請け合いです。とりわけ、蔵書数が一定数に達する大型の図書館においてはなおさらでしょう。

○ 図書館における、住民の需要とその供給

 要旨で述べたように、図書館がビデオテープを確保し、貸し出す場合も同様です。人気があるからと言って、レンタルビデオ店にあるものを購入し、同じように貸し出しするのでは、公立図書館の意味がないのです。公立では、無料で貸し出しされ、単なるビデオ店の営業妨害をしているに過ぎないことになると言う主旨で、議会の一般質問を行いました。

 町田市図書館としては、商業ベースに無いもの(教育用、その他、住民の創作作品等)を配置すべきだというのが、私の持論です。音楽用CDも同様です。ただし、図書に関して、現在貸本屋さんが存在しなくなった状況では、一定程度のベストセラー本を置く必要はあるのかもしれません。

○ 電子化時代

 さらに、CD−ROM、DVD類の普及で、「磁気類に記憶された情報」の一層コピー化が容易になります。ホームページを自前で作り、インターネット上で公開している人は、自分の情報の無償提供を前提としている訳ですが、その情報をコピーすることは、瞬時に可能となります。

 私たちのように、政治宣伝の目的で、ホームページを公開しているものは、自分のホームページがリンクされること、あるいはその内容が論評されることは大いに歓迎です。ただし、「その記載内容」を他人が自分のものとしてコピーし、他に使用するとなると「著作権」が発生する可能性が出てくるでしょう。

 政治家の主張記事は別にして、「情報創造者」が創造した、作品の価値を保護することは、情報化社会の中で、いろいろ考えておきたいことです。投げ銭システム推進準備委員会が主催する、ワークショップに期待をかけます。

投げ銭システム関係の会合案内、「情報の作り手支援」の記事は、この行で終わります)