レスパイトサービス事業実施の請願採択について <前置き> この課題では、我々が幅広い情報を集めることの重要性を改めて考えさせられました。 とりわけ福祉行政については、「団体」を通じてその施策を進めることが大半であり、該当する団体に関わった人と、 それ以外の人では大きな違いが生じること、つまり、同じ住民でも、受けられるサービスの度合いが天地の差が出るこ とが、私には具体的にみえたことが収穫であった。 従来より、私はたまたま議会で所属する委員会が、福祉関係の部門に関わったことが無く、しかも福祉団体関係の 組織や関係者と縁が強くなく、一般情報も少なかったのが実情です。今回の請願に至る課題に関しては、一切の情 報を持ち合わせませんでした。 今回は、私の信頼できる友人からの案内で、「レスパイトサービス事業」の現場を見せていただく機会が出来ました。 そうした機会が無かったら、はたして今回のような関心を持ちえたかどうか、正直に言って、自分自身に疑問でありま す。 政治家にとって、必要なものの一つに、「正確な情報源」があることを改めて考えさせられました。その背後には、 「信頼できる人」の存在が欠かせないことだと、再認識いたしました。 今回の請願は、レスパイト事業を行っている 「ひまつぶし」の皆さんの努力と、町田作業所連絡会の連携のたまもの ではないでしょうか。 必ずしも、行政側が協力的でない状況でしたが、そうした時点で議会議員にも話題を広げた成果は、画期的だと思い ました。 <請願本文> レスパイトサービス事業実施の請願 特定非営利活動法人 地域であたりまえに育つ営みを支援する会 代 表 要 倉 大 三 1)請願の主旨 私たちはこれまで、多くの障害をもつ人たちと接してきたなかで、障害の種別や程度、年齢に関わらず誰もが、地域で あたりまえに安心して生活ができることへの願いと、そのための生活支援を具体化する緊急性を痛感して「地域であたり まえに育つ営みを支援する会」をつくり活動を行ってきました。 この経過の中で、私たちは町田市内の障害児・者の生活実態をつとめて具体的に把握することに努めながら将来の社 会自立を展望して、個々の特性に適応した社会体験をつとめて広く体験させることで日々の生活への喜びと意欲を高めた いと考えています。これらのことに鋭意努めながら家族の方々の負担軽減と本人たちの特性に応じた生活支援活動に当 たってきています。 利用者のニーズに合った地域との密着したレスパイトサービスは、この1年2ヶ月で利用件数1904件、 利用時間6002.75時間、登録利用会員人数160人、利用金額5,586,959円(詳細別紙)が表しているように必要不可欠 の事業であると確信しています。また、町田市全域の利用者からこのレスパイトサービスは、現在の制度は十分でないので 当会の利用件数が多いと考えます。利用理由は、兄弟の学校行事の参加、介護している親の病気、家族の入院、慶弔、 多動な子どもを持つ親のひと時の休息などと理由は様々です。 レスパイトとは、「障害のある人のケアを家族から一時的に代行することによって障害のある本人と家族にもうひとつの時間 と機会を提供する、家族支援サービスのひとつ」です。 レスパイトを受ける利用者も家族以外の関わりで、柔軟性や社会性を身につけ成長していく様子も多く実感することができ ました。 一人ひとりにとっての日常生活が、安心して過ごせるように支援することができるレスパイトサービス事業は、障害のある人と ない人がともに暮らせる地域社会を築くために必要な事業で、サービスを本当に必要としている方に、必要なだけサービスを 提供できる福祉事業です。 2)請願の要旨 このレスパイトサービス事業は、現在の社会生活の中で必要であるため、多くの市がこの事業を行っています。町田市もこの 事業の実現に向けてご検討くださるようお願いいたします。 私たちはこれまで、自助努力で事務所やレスパイトおよび宿泊施設借用費用、車両2台(内1台車椅子用リフト車)、事務費 や通信費用などすべてをまかなってきましたが、利用人数が増え、地域も町田市全域に広がってきた現在では、事業の続けて いくために事業の補助を受けなければ維持できない状態にあります。町田市がレスパイトサービス事業の実施に取り組んでいた だき、私どもの活動を理解して運営費の補助をしていただけますよう緊急にご検討くださるようお願い申し上げます。 <議会に請願があがるまで> 行政に、自分たちの活動をしらせること、その存在意義を訴えること、そうした努力を重ね、行政がなかなか動いてくれない。 既存の団体やグループの存在が、行政と一体になって活動している!自分たちの存在や活動こそが、今の状況に不足して いることだの思いで、話しが広がりました。 私のささやかなPR活動を行いました。私にとっては、今回の請願提出は少し早すぎないか、まだまだ味方になる割合は少な いのではないか、と言う懸念もしました。ただし、請願運動を開始されたと言う情報でしたので、後はその動きが大きくなること、 できるだけその内容主旨を必要な立場の人に伝えることでした。 <請願署名と委員会審査> 議会に請願提出に至った段階で、我々の会派としてもだれかが署名をできればと願っていました。今回は、皆さんでそれぞ れに、全部の会派にアタックされたようで、この請願運動を大勢の議員が承知していました。議会では請願提出では、ごく一部 の議員や一人の議員が関係するのが通常ですが、今回は珍しいケースでした。 そうした中で、我々以外の会派では、全部の会派が紹介議員の署名をしてくれたと言うニュースを知り、ほっと致しました。「と にかく、それで議会の過半数は確保でき、請願は採択できる」と、まず思いました。我々が紹介議員の筆頭になれると考えてい た関係者には気の毒な思いをさせることになり、大変心配をかけました。とにかく、我々の会派の腰の重さでやきもきさせたこと でしょう。 結果的には、両者の認識をぶつけ合う機会が発生したことが、両者にとって、プラスにつながったと思います。それをきっかけ に、自民党の態度の変化が生じたものと考えます。 請願審査が終了するまで、直に会派の動向をお知らせするわけにはいきませんでした。 会派が関係するものでは、インターネット情報にも、お休みの期間があるわけです。ただし、請願署名を得る上で、会派の存 在が大きいこと、 最終本会議の態度でも、大半の議案は会派一致の原則をまもります。辛抱強く、議員・会派とお付き合いくだ さったみなさんとも、議会と言うものの存在を再認識していただいたのではないでしょうか。 委員会の審査では、他の用件があり、私は審査内容を見ることが出来ませんでした。会派の委員より報告を受けたり、関係団体 のHP掲示板の町田の福祉のかいらんばん をみることでその内容が見れました。情報提供するべき側が、情報を見せていただく というのもしまりませんでしたが、実情をありのままに示すのが、私の役割と認識しています。 <今後の課題> 僭越ですが、私は町田作業所連絡会のHPに書き込みを入れました。以下は、その内容です。 議会に提出された請願の審査は、議員全員一致で採択する結果となり、われわれの役割は終了しました。たいし関係者の皆さんは、よくおわかりの様子でした。 <運動を支える人たちとインターネット> 町田市議会の請願で、インターネットが本格的に利用されたのは、今回の「レスパイト事業事業の実施の請願」を推進する運動 が、最初のケースだと思います。 この請願に先立つものでは、平成9年のことで、「テニスコートの自由使用を求める請願」がありました。その請願を提出・推進す る際に、電子メールが大いに利用されました。その運動を推進した人たちの大半が通勤サラリーマンであったため、日常の連絡を メールでやり取りするのが、一般化したためであったろうと思います。(その当時、自分ではHPを作っていたが、その展開において、 十分な意識性を持ちえなかったと考えます) 参照関係記事市施設の公平な利用はいかに有るべきか?(テニスコート)は、こちらをご覧下さい。 これを機会に、「住民請願とインターネット」なーって、文章をかいてみたいですね・・・・・・。(多忙につき、公約ではありません) |