文教生活常任委員会視察報告3(第1次案)平成14年5月

視察先:広島県廿日市市

1 「廿日市市文化振興プラン」について
2 「はつかいち生涯学習まちづくりワークショップ」について
3 <議会関係参考記事>


1 「廿日市市文化振興プラン」について
<特徴>
 財団による、文化スポーツ振興事業を実施している。今回の視察は、スポーツ施設の視察ははずしている。(施設の特徴性・時間の関係)
コミニュティ―の育成と生涯学習社会の構築の観点から構想されたもので、ホール・美術館・図書館などが、市の行政施設・議会棟、屋内ロビーなどと一体で作られている。全体構造はコの字型に作られており、中央に空間部を持つ。駐車場部分もゆとりを持つ。なお、屋上部分にレストラン(夜間も、10時まで営業)を持つ。

<所感>
 まず、組織の効率性については、文化・スポーツ事業が単一の財団によって運営されているので、町田市に比して「簡素」である。ホールは大小あわせて二つのものがあり、利用によって選択でき、住民にとって幅広さがある。特に大ホールは2階構造で利用者数によって2階部分を間仕切りして、利用者に便宜を図っている。(今回視察した城陽市でも、同様の措置を取っているので、町田市でも検討する課題である。
 大小ホールに関連し、楽屋・リハーサル室・練習室・会議室などの施設充実に気を配っている。町田市のものは、そうした配慮は無に等しい。
 場所は駅から離れていることもあり、車の利用が多そうである。駐車場に関して、ウイークデーの日中は、行政機関や図書館の需要が多く、夜間や休日はホールの利用者が利用するという。建物を一体としたため、効率的な利用が可能となっている。交通の利便性では、料金100円の循環バスの公共運行を開始しており、好評である。循環バス(さくらバス)の案内サイトは、下記を参照。(なお、この初期情報は、甲府市の野中一ニ議員による)
http://www.hiroshima-cdas.or.jp/hatsukaichi/bus/index.html

2 「はつかいち生涯学習まちづくりワークショップ」について
<特徴>
 地域の公民館を拠点に、5箇所でそれぞれのグループ事業を展開する。ボランティアによる青少年夢プラン実行委員会が全体の企画を担当する。5グループは、自然体験・音楽愛好・青少年交流・囲碁交流・ゴルフ活動で構成されており、それぞれの運営は大人会員と子ども会員で構成し、内部に実行委員を持つのが特徴となっている。最初はモデル事業として、300万円、現状では総額で250万円の補助金を出している。

<所感>
 実際の視察対象は、上記のように、青少年育成の育成プランの交流事業である青少年夢プラン実行委員会の活動内容であった。
それぞれに人気を博している事業であるが、平成15年で補助金が打ち切りとされており、それまでに備品などの充実が求められている。その後は自主事業による収入で活動を継続することになっているが、その見通しが立っていないと言う。とすると、一事業で50万円にも達する補助金も、現実には備品購入に用いることになり、見掛けほどの金額にならないようであり、先行きの規模のついては明白でないない。
この事業にかかわる「大人会員」とその「実行委員」に関して、当初は思春期の子育て世代が関わったが、現在ではその世代が余裕ある時間を持てる世代となっており、事業により、係わりやすくなっている。事業に関して、スタート次期にも、それを継続するにも「音楽好き」、スポーツ好き(スケートボードなど)な人が欠かせない人材と見受ける。
町田市の公民館の建設計画が1館以外に無いから、子どもセンター(子どもクラブを含む)の充実と、その支援グループ(子どもクラブ応援団)への行政支援(補助金と言う主旨ではない)が必須である。

<議会関係参考記事>
参考に議会部分を視察した。本会議場・委員会室の充実はもとより、住民傍聴・議員への面談室・ロビー部分などに配慮を配り、議会と住民の密着に心がけている。町田市は議会と住民の密着性を無視した、会議のみを目的にした構造である。開かれた議会の時代には全くそぐわない構造と施設の貧弱さである。町田市の行政に根付いた、議会軽視の意向が定着しすぎているのではなかろうか。