会派視察報告(担当分) 福島県郡山市
(03/09/19) 


前書き

 私が所属する会派(まちだ新世紀)は、2003年7月8‐11日の日程で、「会派視察」に出かけました。6月議会が終了し、この時期は、それぞれの会派で視察に出かけるところが多い時期にあたります。今回は、郡山(わくわくプラザ)、仙台(子育て支援事業)、たざわこ芸術村(わらび座)、盛岡(地図情報システム、その他)、八戸(市民病院)を視察しました.
 それぞれの件に関して、公式な報告書を提出することになっていますが、下記の文章は、自分が報告書の作成を担当したものを掲載します。

 なお、提出分では、黒木一文議員と連名になっており、合わせて関係写真が添付されています。


<郡山市の概略と視察の主旨> 
平成15年7月8日(火)、福島県郡山市の市街地再開発事業、中心市街地活性化事業を会派視察を行った。
この郡山市は、面積757.06km(全国第10位)、人口336,338人、世帯数123,378世帯(平成15年4月1日現在)の都市であり、福島県の中央に位置する交通の要衝である。
 さらに、この郡山市は化学工業を中心とする産業が盛んな都市であり、東北新幹線開通に伴い、主に西口駅前を再開発し、近代的な様相をした都市を目指してきたものであった。
 今回の視察では、日程に関係で下記のものを対象に行った。

  <駅前開発>
 駅前の整備では、旧来のスペースを倍以上に拡大し、21.300uとした。バス・タクシーのターミナル、ペデストリアンデッキ、駐車場を完備し、よく整理されている。

  <ビックアイ>
 施設では、昭和50年に再開発事業の都市計画決定が行われたものがあり、平成13年に竣工した「ビックアイ」=地上24階、地下1階、塔屋3階がメインとなっている。なお、この建物は建築面積:約4800u、延べ面積:約51,900u、建ぺい率:約92%、容積率:約798%、最高高さ:約133mの仕様となっている。
 この建物は、建設までの間にデパートの出店辞退などがあり、その完成までに25年を要している。
 公共公益施設では、「市民プラザ」6,293uと「ふれあい科学館」4,337uを持つ。(他に、定時制・通信制の県立高等学校:約9,800uをビル内に持つ)
 さらに、店舗面積:約13,800u、事務所:約5,500u、駐車場:約12,200uを含め、全部で約51,900uとなっている。

<所感>
  <駅前開発>
 駅前については、よく整備された清潔なつくりとなっている。放置自転車もほとんど目にせず、再開発事業の効果が現れているものと考える。特に、駅前駐車場の利用の高さは目だっている。
 しかし、都市としては自動車交通が主体的であり、駅前整備の効果が中心市街地活性化に十分につながっているとは言えない問題点を抱えている。視察の対象とはしていないが、郊外に大型のショッピングセンターを5箇所も有しており、その集客力に匹敵できないでいる様子がその説明から聞き取れた。

  <ビックアイ>
 平成13年に完成したものであるが、その建設過程が示すとおり、諸費用の面で課題が多くありそうである。この施設の中にある商業施設スペース、貸しフロアー、県立高校など運営について、市行政の管轄外と言う判断からか、現況の話はほとんど触れられなかった。
 そこで、ここでは行政施設の視察が主目的となり、「市民プラザ」や「ふれあい科学館」を中心に視察見学した。

市民プラザの市民サービスセンター(駅型の住民票・戸籍の取り扱い出先機関)は、非常に多く利用されていた。交通利便で、わかりやすいところにこうした施設が置き、週末にオープンしているのが最大の特徴になっている。いこいの空間として、インフォメーションコーナーには、観光物産の展示やイベント情報に主体を置き、インターネットサービスは特に人気が高い様子であった。PC18台を配置し、年間に37,500人が利用したという。

 この施設の最大の特徴は、世界で最も高い建物に配置したプラネタリュームを持ったスペースパークである。数々の宇宙体験をかなえる装置や器具が配置されており、若い人たちだけでなく、大勢野来訪者に人気を博している。
 さらに、宇宙劇場の番組放映、講習、展示などの企画が多く、こうした科学施設としては入場者の多さが目についた。

 このビックアイの運営において、デパート撤退後の店舗入居、事務所フロアーの確保、県立高校の入居など、その実績において多大な苦労があった感がするが、市担当者の行政手腕の高さがうかがえる。