印刷物発注品をデジタル化するべきである
一般質問(2001年3月)

● 質問主旨と結論

 質問の目的は、「町田市が外部に作成委託した調査資料類の印刷物を、FD、CDにして、市の行政機関や住民が、デジタル化して利用できないか」と言うことを実現するためのものであった。
 昨年末から、町田市は、公文書が紙コピーだけでなく、フロッピーデスクなどでの入手できるようになった。一方で、町田市で作成した文書の場合は、大半がパソコンやワープロにデータとして、入力して保存されているはずである。
 そこで、町田市が外部に作成委託した、調査資料類はどうなっているのか、次のように質問した。
  A、 仕上がって印刷物のみが、納入されているのですか。
  B、 印刷物以外に、フロッピーデスクやCDで納入されるものはありますか。
  C、 FD、CDに納入されたものを、市の行政機関や住民が、自分の資料として利用できないか。

 答弁では、実にあっさりと、「平成13年度から、印刷物納品のデジタル化を図っていきたい」と、私の主張が取り入れられた。これによって、資料の分析、他への転用が容易に行えるようになる。その成果は、町田市が発注した、「まちだガイド」の仕様書の内容を見ると明らかである。

 「これが、情報公開の成果を活かす」ことにつながることである。

● 見出し
 1 質問で指摘したこと、及びその回答
 2 今後の展望
 2−2 質問では触れなかった課題
 3 資料

1 質問で指摘したこと、及びその回答

 委託調査作成資料類の、磁気データ納入は実施されているか。(利用の利便性について)、と言う一般質問をした。その質問の内容と目的は、次のものであった。
(1) 外部委託する調査作成資料類は、どのような形で納入されていますか。
(2) 通常、それらは、印刷物の状態で納入されているようですが、同時に磁気データとして、納入されることはありますか。
(3) 磁気データの形で納入を受けた方が、他の資料に転用する際に、コスト削減になるのではないですか。

 具体的には、
1 昨年末から、町田市は、公文書が紙コピーだけでなく、フロッピーデスクなどでの入手できるようになりました。
2 町田市で作成した文書の場合は、大半がパソコンやワープロにデータとして、入力して保存されていると思います。
3 それ以外のもので,町田市が外部に作成委託した、調査資料類はどうなっているのでしょうか。
 A 仕上がって印刷物のみが、納入されているのですか。
 B 印刷物以外に、フロッピーデスクやCDで納入されるものはありますか。
  C FD、CDに納入されたものを、市の行政機関や住民が、自分の資料として利用できないか。
 というものであった。

 答弁では、町田市が委託調査を発注して、印刷物として納品されたものはは、昨年で41件あった、と言う。
 さらに、今後の考えとして、「町田市のホームページに掲載して、インターネット上で見る」方法も検討しているとのことであった。(質問後の私の印象ーー町田市は、ネットの取組が遅れていたが、この意気込みは注目に値する。)
 すでに、今年の3月に「町田ガイド」が、CD−ROMなどで納品されることが、決まっていることが明らかにされた。(下段に、その仕様書を添付する)

2 今後の展望

 同僚の黒木一文議員が例規集のCD−ROM化を質問し、その準備が進んでいることも明らかになった。
 私たちが、行政資料をコンピューターで自由に取り扱えるようになっていく。実に、歓迎すべきことでである。複数の資料を比較整理することもできるし、まったく意図しない成果が生まれる可能性もある。
 そうした磁気データ(デジタル情報)を、行政機関内部で相互利用すると、行政コストの削減になるし、住民にとっては、それぞれの目的に添って、自由に磁気データを利用できるようになった。今後、住民に幅広く活用されることだろう。

2−2 質問では触れなかった課題

 実は、質問で触れなかった問題が存在する。それは、委託調査した資料に「特許」が存在しないか、と言う問題である。デジタル情報として、資料化すると、その資料をだれしも利用できる。そうすると、特許権の侵害とならないか。あるいは、毎年委託発注され、毎回落札する前提で受注している業者が落札を見込めず、結果的に落札額が高くなるのではないか、と言う見解が存在していたのである。
 私の質問に対して、答弁でこの問題が逆に提出されるのではないか、と考えていた。しかし、一切この特許権の問題は触れられず、自分から言い出す筋合いもないと考え、私の触れなかった。

3 資料
 

    まちだガイド仕様書
  1.件  名
    まちだガイド印刷

  2.内  容
    企画・原稿作成・割り付け・マップ制作lデザインレイアウトlイラスト作成・
    写真撮影・製版・データ作成・色校正・印刷・製本・配送(納品)

  3.仕様について

    (1)地図について
       版 型:Al版(594×841mm)
       (条件)2万7000分の1程度の縮尺(見づらくならない程度)で町
         申市全図を切断せずに表記すること
       刷り色二4色+4色
       成果品:地図10000部
       紙 質:再生紙(古紙率70%前後、紙の厚さは現在のものと同等程度のもの)
       製 本: 蛇腹7山+2つ折り
       基 図:デジタルデータで作成する

    (2)地図作製によって生ずる付属物について

       いずれのデータも、CD−ROMあるいはMO、FDなどに保存すること。

      ○成果品データ・・11成果品に掲載されている全ての画像データ=PDF形式
                             〃      文字データ=テキスト形式
      ○加工用モータ‥‥白地図(緑園)

  4.掲載内容

       前回ガイドと同等の情報の掲載に加えて以下の項目を加える
      ○市内バス路線図、バス系統表、まちっこバス路線図
      ○市内案内・観光ガイド的な内容

  5.特記事項

      ○文字校正については3回以上とし、毎回カラー出校した完全データも1部提出すること
      ○作成にあたって、各課へのまちだガイド作成説明会を開く際に一緒に出席し、
        必要に応じて説明をする
      ○納品は指定の個所に行うこと
      ○今回の委託に伴う成果品と、成果品作成に伴う付属物に関する全ての著作権は、町田市に帰属する。
      ○以上にない事項は協議する

  6.納  期

       平成13年3月末日
 (以上は、町田市が、委託発注した「まちだガイド仕様書」の内容)