指名に市内業者がはずれた理由 本会議一般質問(2001年12月分) 
<入札のあり方について>

<質問の目的と成果>
 議会が配布する「議会便り」の為に書いた原稿で、その質問の趣旨にする。あわせて、質問のタイトルとサブタイトルを書き足したい。実際には、今回も壇上の質問を「原稿なし」とした。さらに、質問が微妙なテーマであり、下書き原稿も準備せずに質問にたった。

 <表題=指名に市内業者がはずれた理由>

 <質問目的>

 「2001年度公共基準点測量業務委託」の入札と、その発注に関する「特記仕様書」のかかわりについて質問した。

「問い」 8月22日に行われた測量業務委託に際し、私はその入札指名業者と落札見込業者名を予想して、担当部署に通報した。私の通報通りの結果であったが、どの夜に取り扱ったか。
「問い」 厳正に指名をしたというが、資格を持つ市内業者が入札に加えられず、市外の業者のみであった。市長は会社の規模が小さいからではないか、と答弁したが、それでは市内業者意図的にはずしたのか。
 
 12月議会一般質問 1 入札のあり方について
                 1  現状は健全な入札が行われているか
                 2  改善する意思はあるか

* 実際には、この問題で以前から「市」と争ってきたことを、閲覧者の方はご存知の通りである。自分はインターネットを使って、行政との対応を決めてきていた。
<参照: 資料集 013. 測量業務委託入札問題の集約

 <成果>
 1 今回のように、契約に関する具体的な情報があったときは、入札日をずらして詳しい調査をする。
 2 業務委託の場合も、入札金額によって、「指名選定委員会」の対象にする。
 3 業者選考の参考意見を、契約課から所管部門に依頼する際は、文書で「部」同士を経由して行う。
 4 その他、最終成果は下段のやり取りに記載した。

<見出し>
1 質問内容
2 主な答弁結果(重要成果)
3 質問成果と、今後の展望
4 資料

1 質問内容

 一般質問では、次の内容で質問した。タイトルは「入札のあり方について」とした。内容的には、1)現状は健全な入札が行われているか、2) 改善する意思はあるか、として尋ねた。

<私が、入札参加業者の全部と落札業者名を、事前に担当課に通報した>
 まず問題として提出したのは、私が「入札指名業者」と「落札見込業者名」を、事前に外部から情報提供されたこと、その情報を担当部署に通報したが、その情報が正しかったことを述べた、その点に関して、入札の際して取った措置と、その後の取扱を尋ねた。(町田市では、「入札予定業者」を入札までは伏せている)

<業務委託契約では、指名選考委員会の対象にならず>
 次に問題としたのは、今回の入札が、「工事」や「物品購入」と異なって、「業務委託」と呼ばれるものであった。この「業務委託」の場合は、入札行為で「指名選定委員会」に図らず、担当部門レベルで業者選考が行われているが、それでよいのかと質問した。

<業者選考が、所管の担当者レベルでよいのか>
 続いて、この測量に関する業務委託の業者選考が、担当部署の総務部契約課でなく、建設部で行われたことを取り上げた。その建設部道路管理課で行った選考の状況と、その基準を尋ねた。選考状況の甘さを問題とした。

<選考状況が甘くないか>
 今回は、入札参加に測量で特殊な資格(GPS測量に精通した者)をもった会社と限定したが、「条件を満たした会社の選考状況はどのように行われたのか。厳正に行ったかどうか」と、なんども質した。問題を整理するため、市長の答弁も求めた。

*参考記載:
 町田市では、最初の質問を壇上で行い、2回目からは自席で行うことになっている。自席の質問回数に制限は無く、無限にやってもそれ自体問題ではないが、通常、問題が一般的内容等の場合で、あまりにくどい質問にはヤジが入る。今回は、全部で5-6回自席の質問をやったが、問題が緊迫したないようであったため、その質問と答弁結果に、議場内が注目した。(実際には、最初の自席質問では、専門用語を使ったりしたために、「皆に分かるように、話してくれ!」という、ヤジが一言入っていた。しかし、そのヤジに答えるには、10分以上の説明が必要と考え、無視して進行した。実際には、議員に興味があるテーマに、議論の焦点を移行した。

2 主な答弁結果

 この質問では答弁に市長が立たず、当初から助役が答弁した。この問題の所管は総務部であるため、最初に高山助役が答弁した。次には、質疑を続けた段階で、牧田助役も答弁に立った。

 私が「入札指名業者」と「落札見込業者名」を、事前に外部から情報提供されたこと、その情報を担当部署に通報したが、その情報が正しかったことなどは、もとより、インターネットで明らかにしていることであり、答弁では、そのことの改善点を具体的にあげることが、何点かで主体的に行われた。

 まず、助役答弁では、入札時間をずらし、入札参加業者に「談合」が無いことを確認したこと、もとより職員にも不正がないことを確認したことが強調された。他の問題点では、この経緯を談合情報があったとして、「公正取引委員会」に通知したことが明らかにされた。(もちろん、これらの経過は、私がインターネット上で全て、公表していることである)

 続いて、業務委託の入札発注ものも、(大きな発注金額のものの)業者選考では、指名選定委員会にかける方針をとることになった。大きな改善である。

 従来、総務部契約課で入札選考する際に、特殊な業務の場合、所管部門に参考意見を求めてきたが、そのやり方で、担当者同士の対応とせず、
「部同士」のレベルで対応することに改めることになった。文書で確認されることにあり、これも、入札業者の選考方法の大きな改善であった。
 
 最後に、今回の入札業者選考が公平であったかどうかの問題となるが、答弁では、<業者選考資格を「特記仕様書」の資格者として、その該当資格者を持つ資格者をそのリストから選び出し、資格者を持つ業者から厳正に選定し、契約課に「14社」を伝えたと答弁があった。
 
 そこで、私は、こうした答弁と異なる経過を示した、建設部の顛末書を持っていること、あわせて、取り寄せた資料では、その資格会社は36社であることを明らかにした。
 1 14社の中に町田市の会社が入っているかどうかの確認。
     町田市内の業者は、1社も加えられていない。
 2 36社の中に、町田市の会社が入っているかどうかの確認。
     町田市内の業者が、1社存在していることが判明。
 3 町田市の業者がはずされた理由。
    市長: 実績が少ないからではないか。
    吉田: 発注の特記資格を持っている会社があるのに、市内業者をはずしたというこは、それでは意図的であったということか。
    部長: (意図的にはずしたのでなく、)見落としであった。(リストアップされなかった) これが、最終答弁。
 
3 質問成果と、今後の展望
 
<質問成果>
 1 今回のように、契約に関する具体的な情報があったときは、入札日をずらして詳しい調査をする。
 2 業務委託の場合も、入札金額によって、「指名選定委員会」の対象にする。
 3 業者選考の参考意見を、契約課から所管部門に依頼する際は、文書で「部」同士を経由して行う。
 4 入札業者選考が厳正であったというが、市内業者が指名に加えられなかった理由は、(選考資格リストの)見落としであったことが部長答弁で確認された。

<今後の展望> 
 1 町田市は、入札分野で大きな改善点を得たことで、その責任体制が明白になる。
 2 同様に、その仕組みを明らかにあることで、透明性が確保される。
 3 市内業者を差別することが、なくなるか、もしくは少なくなる。

4 資料
<参照: 資料集 013. 測量業務委託入札問題の集約
<質問自体の感想は、インターン生の山口絵理子さんの体験記を参照:12月13−14日頃にアップ予定)