街路樹の管理について 本会議一般質問(2002年3月分)
<市長の選挙ポスターを街路樹に貼ってよいのか>
 

<質問の目的>
 今回の市長・市議選挙において、その選挙中、「市長は現職」とするポスターが、町田市の街路樹に多数設置されていた。私はあるまじき行為と判断し、市の街路樹を所管する部長宛てに、早々に撤去するように連絡した。が、その対応も遅々としていた。
 そこで、3月議会の一般質問で、この問題をおおやけにし、今後の戒めにすることにした。市長からは歓迎されない話を持ち出すわけであるが、公権力を持つものに誰かが、真摯な批判を加える必要があるからである。
 今回の質問によって、次回はこのようなばかげた行為は一掃されよう。
 HPの記事にするに当たっては、その記録写真も添付することにした。

<質問要旨>
 タイトルは、「街路樹の管理について」とし、市長選挙の確認団体ポスターが、町田市の街路樹の多数に取り付けられていることを、議会本会議の一般質問で明らかにした。

 概要は次のものであった。
1 市内の街路樹や植え込みは、どのように管理されているでしょうか。お尋ね致します。
2 なぜ、このような質問をするのかというのか、選挙中のことですが、「市長は現職」という「たて看板類」が、無数にこうした街路樹や植え込みのところにありました。あまりにたくさんあるので、それは町田市で設置したのではないか、と思われたのですが、実際には、誰が設置したのでしょうか。

3 一般には、不動産販売などのたて看板をなどが街路樹に取り付けられているのを目にすることがあります。それらに対しては、容赦ない撤去措置がとられているようですが、「市長は現職」というポスター看板には、どのような取扱がされたのでしょうか。具体的にお答えください。

<答弁趣旨と再質問>
1 市長は、盛んに選挙以前に事前(市長の言い草で、私はその用語に反論)ポスターが貼られていたと、問題を摩り替える発言に終始した。つまり、自分は関知していないし、そうした存在自体に関して言及する意思を示さないでいた。
2 街路樹の担当者は、街路樹に「市長は現職」とするポスターがあり、それを撤去したことを答弁で認めた。(最初は、速やかに撤去したかのような答弁であった)
3 再質問で、市長が「事前ポスター」言うものは、少なくともわれわれのものは政党ポスターであることを主張した。さらに、そのことを事前選管委員長からの答弁も明らかにした。 

<再質問要旨>

1 担当部門にどのような問合わせがあったか。
   (街路樹に看板が設置されているという問合わせ)
2 その問合わせと、町田市が取った対応
3 具体的には、どの程度の撤去をおこなったか。 
4 一般に、不動産案内などの看板とどこが違うか。
  (取扱に、法的な違いがあるか)

 上記のような主旨のことを提起し、このポスターを撤去するに至ったのは、次のことが根拠であった。本年2月に行われた市長・市議選挙において、その選挙中の期間であるが、吉田が自分の選挙カーから「市長は現職」とするポスターの存在を発見し、そのことを携帯電話で担当部署である「都市緑政部」に通報した。さらに、そのポスターを直ちに撤去させるように指示した。当日、部長はその席を離れていたようである。
 その後もポスターが撤去された状況が無かったため、担当部長本人にその措置処分はどうなっているか、電話で問い詰めた。いずれも、その選挙の期間中のことであった。
 この一般質問では、その現職市長の選挙に便宜をはかる結果になること、撤去の対応も緩慢で有ったこと、街路樹に取り付けられたポスターの数量がかなりの枚数であったことも、私が電話で具体的に照会した日程を説明して、本会議場の全員に理解できるように質問を続けた。

<関係写真>
1 「市長は現職」と書かれたポスターが、公共施設の街路樹にたくさん取り付けられている。

<質問の成果>
 もとより、市議候補の場合は、町田市はそのポスターを公営掲示板に貼るのみとなっており、この種の問題発生は起こりえない。
 今回の問題は、市の選挙管理委員会の証紙をはった「確認団体」のポスターが、公道上の街路樹に、くくり付けられていたことを問題にした。しかも、そのポスターは、「市長は現職」とするもので、現職の寺田市長に一方的に有利になる内容であった。
 そうしたポスターは、結構な数がベニヤ板に裏打ちされ、そうした街路樹に取り付けられていたことから、市長自身が、その不法なポスター掲示を確認していたのではないか、私はと判断していたからである。
 今回の私の質問は、その回数にしても10回近く質疑を繰り返したものであり、決して上品ではなかった。しかし、問題の性格上、議場からは一切の野次も発生しなかった。だれしも、その不法性を良しとする議員がいなかったためであろう。
 問題点の指摘は、十分におこなった。担当部署にいいかげんな対応はさせない、事態は本会議のテーマにもする、と言う手法で、行政の市政に「喝」を入れることはできた。本会議に出席しない職員にも、今回の話は少し通じよう。

<今後の展望>
 最後の質問で、担当部長を指名した上で、議会の選挙ではこうしたことが起きないよう、即座に対応するように厳命した。
 まさか、次回はこんなことは起きないはずである!