● 自民党都連HPの改善すべき内容について(その1)

◎ (要旨)都連ホームページの構成と記事を通じて見た、改善すべき体質

      (住民・国民と、議員の場合)

 自民党東京都連合会(東京都連)のホームページが、どのように改善されるべきかについて書きます。

 ここで取り上げる課題は、私が制作している町田支部のホームページでなく、自民党東京都連合会が作成しているもの、すなわちTOKYO自民党 のホームページの構成についての問題点を指摘し、改善されるべき課題について記載します。自民党の政策が国民・都民・市民から支持されるように、自民党が国民・都民・市民の要望を満たすには、インターネットを通じた情報発信をどのように行うべきかを提言したいと思います。

 平成12年8月31日現在、TOKYO自民党のホームページは、本質も外見も、国会議員と都議会議員のポスターと経歴書の類に過ぎません。制作費にいくらの費用をかけているか知りませんが、随分と程度の低いものです。この判断が誤りだとする意見がありましたら、いつでもご批判下さい。(注:下段の記事のように、9月1日より、「リンク」の一部に変更があり、支部・自民党会派・所属の市区町村会議員が持つホームページを都連のリンク先に付け加えるということです)



○ 本質的な問題 1

 本質的な欠陥で言うと、都連は支部の連合体であること記載されていません。しかも、このホームページでは、支部はその存在が小項目の中にさえも登場しません。つまり、党組織という観点が欠けているわけですが、どうしたことでしょう。

 ● 組織的な問題点は、次のことです。

    (支部の存在が記してない)

党(政党)のホームページとしては、都連を構成する「支部」に関する記事も文章もありません。自民党の場合は、「連合体の組織」のはずですから、極めておかしな構成です。意図的にこのように「支部」の項目や、記事をはずして書いたのか、支部の存在を良く知らない人物が支部の記事を書き忘れたのか不明ですが、都連幹部と都連事務局の日常意識が問題です。
    (市区町村会議員の存在が記してない)

都連のホームページの中で「所属議員」として、国会議員や、都議会議員の紹介をいろいろしていますが、「まめ」に更新履歴まで、詳細に記載しています。しかし、私たちのような市区町村会議員に関して、どこにも記事も文章も見あたりません。私は、間違いなく自民党の市議会議員です。(少なくとも、初当選を含めて二度、自民党公認で出ています)私に限らず、都議会を除いた自治体議員名が、どこにも無いのは政党の考え方として、欠陥があります。
    (私がダイレクトに、都連事務局と、都連の衆議院議員(小選挙区選出議員)に対して、問題指摘)

 上記の問題に最初に気付いたのは、6月の頃でした。ただし、問題点が正確には見えず、はっきりとしたのは、自分で自民党町田支部のホームページの試作版を完成してからのことでした。上記の問題があり改善すべしと、E−メールでもって、平成12年7月27日に知らせました。都連より、何の回答が無いため、直接に、都連所属の衆議院議員の方々(小選挙区選出議員のみ)のメールアドレスに、この問題に関して異議申立を行いました。
 9月1日、都内自治体議員(都連表示では、区市町村会議員)のホームページアドレスが、急きょ、リンク先に付け加えられることになりました。歓迎するものですが、私が問題にした点では、ほとんど改善とは見なせない段階です。

○ 本質的な問題 2 (国民との双方向性を作る課題)  

 構成的な欠陥をいうと、まず、「最新情報」が不在なことです。更新履歴はありますが、政党としてのニュースが欠けています。都連の会長か、幹事長の談話や、あるいは事務局の見解が、タイムリーに掲載されるべきです。あるいは、大きな問題に対して、党員の言葉が出てきてしかるべきです。

 そのために、このホームページは国会議員と都議会議員のポスターと経歴書の類に過ぎないものとなっています。これでは、国民・都民・住民の声を受け止めるべきものとはなりません。インターネットの活用に反しています。

 この構成的な点から見た問題点の記述は、次回以降の記事とします。



◎ 見出し

1 自民党ホームページに、所属自治体議員のことが書いてない
         (公認のはずの市区町村会議員名や支部名を、名簿でいくら探しても出てこない)
2 自民党の組織の基礎である「支部」の記載はどうしたか
      (支部を無視するのか。選挙区支部と、活動単位の支部は別物)

3 都連事務局に質問状をメールで送る

4 回答が一切無いので、都連所属の衆議院議員(小選挙区議員)に異議申立

5 ようやく来た回答は、ホームページアドレスをつなぎます。

6 都連幹事長からの通知(資料)

7 現状

 


1 自民党ホームページに、所属自治体議員のことが書いてない
      (地域の身近なところで活動する支部名や、公認のはずの市区町村会議員名を、名簿でいくら探しても出てこない)

 自民党東京都連のホームページには、東京都関係の国会議員や都議会議員のリストと詳しい紹介が掲載されています。役職などの変更があると、その都度、最新情報で更新履歴が付されています。また、ホームページを持っている議員の場合は、ご丁寧にちゃんと、リンクされています。

 それでは、市区町村会議員の場合も同様に掲載されているのでしょうか。 誰しも、「所属議員や構成する支部のリストが掲載されていないはずは無い」と思います。ところが、自民党都連のホームページには、市区町村会議員名も支部名も掲載されていません。言っては何ですが、実際の政党活動を支えているのは、それぞれの支部と活動家、それに地元の自治体議員です。

 たとえて言いますと、町田市では、所属党員の市議会議員で16名(議員定数40名)います。一切、都連のホームぺージには登場しません。しかも、公認で出た議員は13名でした(私も公認でした)が、その議員名すらも、一切その議員名はありません。また、2000名からの党員がいる町田市の支部名も、住所も、役員名も一切が記されていません。

 実際には、町田市に限らず、全ての自治体議員(都議を除く)と全ての支部の存在も記されておらず、活動紹介もありません。これには、怒らずにはいられません。あきれるほかありません。まだ、この事態を改善しないのでしょうか。何度も言いますが、国会議員と都議会議員には、あんなにサービスが良いのに、各支部と(都議を除く)自治体議員には一向に、目が向けられていません。

 

2 自民党の組織の基礎である「支部」の記載はどうしたか
      (選挙区支部と、活動単位の支部は別物)

 自民党都連に紹介があるのは、選挙区支部の事ばかりで、選挙区支部とは議員・立候補予定者の事ばかりか、もしくは未定区です。確かに政党にとって、選挙は大事ですが、地域でどのような活動を重ねているか、その自治体ではどのようなことがテーマになっているか、それを知らずして、果たして都民・住民に信頼されるのでしょうか。

 都連ホームページでは、衆議院選挙と参議院議員選挙の(予定)候補者が代表を務める「選挙区支部」の紹介は、議員・予定候補者紹介として、確かに紹介されています。先にも書きましたように、実際の党活動を支えるのは、市区町村を単位とした、「支部」です。自前の党員を発掘し、党費の徴集を行い、それぞれの会合案内をして廻る。

 公明党や共産党の強力な組織とは異なりますが、それぞれに地域で信頼の深い人々を中心に、地道な政党活動を継続しています。このような行為は、都連などの上層部が党のホームページの記事を作成する際に、評価の対象とされてもいないのでしょうか。 

 

3 都連事務局に質問状をメールで送る

 7月27日、自民党東京都連に送った、メールです。ご意見下さいというものの、回答がなかなかありませんでした。下段のメール分は、最初の問題提起の「原文」に相当します。この問題の展開は、下段の4、5、6に続きます。



東京都連 御中
***
町田市議会議員の吉田勉と言います。メールを出すのは初めてです。
今回、内容をじっくりと見てみましたところ、重要なことに気がつきました。TOKYO自民党にとって、「われわれの存在とは何なのだろう」ということです。
***
議員紹介の項にリンクしてみても、どこにも市区町村会議員のことは出てきません。もちろん、見出しになく、50音別議員一覧表にも掲載されていません。この事態に今まで気がつかず、指摘することが出来なかったことは、いささかインターネットを使いこなしている、自分としては不甲斐ないことでした。
***
(質問は、以下の通りです)
質問1
このホームページを作成した人は、「議員というのは、国会議員と都議会議員のことである」と言う認識でおられるのか、それともその存在を忘れていたので、市区町村会議員を掲載しなかったのか、お尋ね致します。
質問2
また、質問1のことを都連会長が把握されているか、どうかも合わせてお尋ね致します。巷では、都連会長の辞任と言う噂も聞きますが、この件に関しては、早々にご回答をいただきたいと思います。
***
意見1
私自身を含めて、市区町村議員の中で、自由民主党の公認(もちろん、党所属で推薦の方を含めて)で出ているものの立場からすると、このなかに<議員紹介>の項目に記載されるべきだと考えます。
入れていないと言うことは、「このホームページが、お偉いさん達のための遊び道具に過ぎないものとなっている」と判断せざるを得ないと考えています。
意見2
言ってみれば、「一人一人の党員を大切にする、地域の議員の存在を軽んじない」というスタンスが、この党の良さであったはずであります。もっと、目を中央から、個人と地域に向けるべきであります。
IT革命というのであれば、その時代にあった対応を、個々の支部や、市区町村会議員に対しても配慮(情報の提供、施策の導入)すべきものであります。いままで、中央からも都連からも、私たちレベルに対して、何の考量も考慮も無いのが現状であります。
***
石川洋三会長のことは、そりなりに存じ上げている関係ですが、あえてインターネットを経由して、質問と意見提示の場をさせていただきます。
***
長文になりましたが、以上。町田市議会議員 吉田勉



● 自民党都連に送ったメールは、ここで終わります。


4 回答が一切無いので、都連所属の衆議院議員(小選挙区議員)に異議申立

 メールの良さは、即効性にあると思います。返事がないので、どうしたものか考えましたが、直接都連所属の代議士にこの実態を伝えてみようと考えました。とりあえず、衆議院議員(小選挙区選出議員のみ)の先生方にメールを送りました。

 これが効いたのか、翌週の7日には、都連事務局より連絡がありました。 

 ● 以下、メールの本文(添付文は、前の文章と重複するために掲載省略)



石川 要三 先生

  都連ウェブサイトにおける、市区町村会議員の取扱に関する異議申立


総選挙のご当選おめでとうございます。
大変お忙しい時期にはなはだご迷惑でしょうが、都連のホームページに関して疑問点があり、お尋ねする次第です。
何故、このように異議申立をお送りするかについて疑問でしょうが、都連宛にメールを出してもなんの返答もないため
ですので、ご勘弁下さい。あまり沢山の方々にお尋ねするのも大変なので、選挙区選挙で当選された方のみ(衆・参)
にお出しています。
申し遅れましたが、不肖 私は、町田市議会議員の吉田勉と申します。
(当選2回、いずれも公認で立候補。現在は支部の広報部長)
−−−−−−−−−−−−−−−
都連に出している質問と意見は、都連のHPにあるフォーマットに従って送付したものですが、同文のものを添付のワード文書に入れております。長文ですので、その要点を記載します。
1 都連のホームページのメニュー画面に「議員紹介」とありますが、市区町村会議員は一切登場していないことに関する都連への質問及び意見を都連宛のメールを送っています。
質問は、
A 「議員というのは、国会議員と都議会議員のことなのでしょうか」
B あるいは、「自治体議員のことをたまたま忘れていたので、今まで掲載していなかった」 のいずれでしょうか、と尋ねました。
意見は、
A 市区町村会議員の中で、党の公認(推薦も含めて)で出ている者は、この中に掲載されるべきである。
B もっと、「一人一人の党員を大切にする、地域の議員の存在を軽んじない」というスタンスが、この党の良さであったはずである。
          と述べました。 
−−−−−−−−−−−−−−
2 次に、そのことに対する回答が無い事への、異議申立です。(都連メールには、ばかばかしくて送っていない)
−−−−−−−−−−−−
以上。 町田市議会議員 吉田 つとむ
情報公開のエキスパート
Tsutomu Yoshida,“Freedom of Information”Fighter
E-mail: expert@pa2.so-net.ne.jp
URL:http://www2k.biglobe.ne.jp/~expert/



   ● 自民党都連所属の、衆議院議員(小選挙区選出議員のみ)に送ったメール文の紹介は、ここで終わります。


5 ようやく来た回答は、「ホームページアドレスをつなぎます」

 その数日後、都連の担当者から、留守電が入っていました。内容は、私に連絡したいことがあるとのことでした。連絡してみると、主旨は、次の項にあるように、支部・自民党会派・所属区市町村会議員のホームページにリンクするというものでした。

 私は、「そんなことで、私の問題提起は終わっていないよ。自治体議員も、国会や都議会議員と同じように、議員リストに載っけることが必要なんだよ。また、各支部の掲載はもっと必要だよ」と主張しました。担当者は、先々、都連ではそのような考えもあるような説明をしましたが、それではあまりにも、のんびりしていると思いました。これでは、あまりにも自治体議員や支部の存在を軽んじていると考え、事の経過をオープンにした次第です。

 
6 都連幹事長からの通知(資料)

 自民党東京都連の八代英太幹事長から、下記のような、手紙が来ました。
 

                                 平成12年8月15日

支部長
会派幹事長
市区町村会議員 各位
          


                      自由民主党東京都支部連合会
                            幹事長  八代 英太
 

    都連ホームページからのリンクについて


 情報化社会の進展はめざましく、党本部のホームページに対する
アクセス件数は1カ月あたり実に400万件を超える状況にあります。
 東京都連のホームページも4月1日に大幅リニューアルし、都民に
よりわかりやすくわが党の姿を訴えるべく努力いたしております。
 そこで支部・会派・議員個人で開設しているホームページに
都連ホームページからのリンクをしたいと思いますので、下記
アドレスまでご連絡下さい。

        連絡先  アドレス名が記載(ここでは、吉田が伏せた)
              電話 ○○○−○○○○ (担当者名が書いてあったが、吉田が伏せ字に)


*ご参考(注: ご参考と、本文に書いてありました)
   党本部ホームページ    http://jimin.or.jp/
   東京都連ホームページ  http://.tky.3web.ne.jp/~tkyjimin 



  
 さすが、八代英太幹事長です。反応はすぐに出ました。ただし、この措置だけで終わるようだと、私が問題とした内容とは、遙かに異なります。


7 現状

 9月1日付けで、自治体議員のホームページにリンクが貼られました。しっかりと、私のホームページにもリンクが貼られています。厳密には、私は自分のホームページの掲載を頼んだ訳でありません。

 私が要求したのは、都連のホームページに掲載が一切無い、市区町村自治体議員の名簿リストと、支部リストです。自民党は支部の連合体として都連があるのだから、全支部の紹介が当然掲載されるべきだと主張しました。

 また、党支部のリンクが貼られようとしていません。もっとも、党支部でホームページを持つのは、町田市だけであり、支部のアドレスを都連に「報告という手続きがされていない」、と言う解釈がされているのかも知れません。

 いずれにしても、都連ホームページの改善はスタートしたばかりです。総理=総裁のの掛け声のように、自民党東京都連の情報化は果たして進展するのか、それとも実態が伴わないか、今後の動向をご注目して下さい。

◎ (12/09/12) a21209121「自民党の改善すべき体質について(その1) の記事は、この行で終わります。」


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