政治家ネットTVの可能性 その1

 最近のインターネットHPには、ムービーが載っているものが多くなってきた。もちろん、私はそうした分野の研究家ではないし、深く関心を持ってきたわけでもない。

<議会のインターネット中継を決定>

 その私が、ネットTVやムービーHPに関心を持つようになってきたのは、「議会のTV放映をインターネット中継」をやろー、と提唱したことが直接の理由です。ご存知のとおり、この提唱は平成11年の「町田市議会議会改革特別委員会」の設置に際して、「議会のTV放映」を提唱したことによるのですが、偶然に富山県魚津市議会のインターネット議会中継を発見したことが、自分にとっての始まりです。

 その後、友人等と魚津市議会を、まず訪問しました。その後に、議会改革特別委員会で現地の視察を提唱して、魚津市にも訪れることが出来ました。そうした結果、このインターネット議会中継は、私の中で大きな関心を持つ対象の中に芽生えてきました。ですが、前期の時期にはそのインターネット中継も、ただのTV放映すらも実現できませんでした。その障害は、議会運営委員会の審議でした。議会改革特別委員会で協議したことを、再度、繰り返す議論であった上に、しかも、次期まで見送りに追い込まれました。

 平成14年2月、町田市議会の改選がありました。議運の主要メンバーが、引退や落選、市長選に転身して落選と大きく変化を遂げました。幸い、私は3期目の当選は果たしました。今回は、さらに議会運営委員長に就任することが出来ました。早速、この議会中継、特にインターネット中継の実用化の自治体を調査していました。議会事務局の調査協力も有効でした。

 そうした中で、北海道室蘭市議会で、外部操作型のインターネット議会中継が開始されるということで、視察先の最適地として、その室蘭市議会を目当てにすることにしました。再度、その視察を通じて、インターネットによる議会中継を提唱することにいたりました。議会運営委員会のメンバーで、この7月に室蘭市議会を訪ねると、その取組は以外にメンバーに好評でした。

 視察後の議会運営委員会の会議では、議会のインターネット中継の話が、前期の会議に比べると、はるかにスムーズに進展しました。会議では、一会派の反対は有りましたが、来年度導入を求めることに決定しました。来年の秋から年末には導入見込みで進展していきます。

<議会インターネット中継の中身>

 議会でインターネット中継をやるとなると、まずは本会議がその対象になります。町田市議会の本会議は、一日の放映時間が長い日で、実質開催時間が6時間前後、短い日で3-4時間になります。日数で数えると、開会初日、一般質問4日間、議案質疑日、最終日となり、会議開催日は一つの議会で合計7日間になります。定例会が年に4回。それに決算のための臨時会開催で2日間。決算議会では、2−3時間程度ではないでしょうか。

 こうした正味の時間計算は、議会事務局に正確な数値が残っているでしょう。詳細が必要な時には、再度、事務局に照会しましょう。

 さて、議会のTV中継となると、まずは全景を映し出す、それに発言者をズームで映し出すことになります。国会の予算委員会では、発言者の斜め上方の傍聴席に、カメラマン操作型のカメラがあります。(私は、参議院議員第一秘書と政党事務員の経歴があり、参議院の予算委員会は、直に何度も傍聴したことがあります)

 まさか議会中継では、傍聴席にきている人の表情を映し出して、映像に変化を付けることはとてもできるものでは有りません。あくまで、議員の発言を放映することが全てになります。

 それに、今回の試みは、その発言者の発言の様子と中身がどうあるか、以前の発言とくらべてどのような変化があるか、それを確認できるのが議会インターネット中継のよさでしょう。つまり、リアル中継とビデオ中継が同時に利用できることが、議会インターネット中継の利点ではないでしょうか。

 あわせて、議会の開催中は、全部の機会で傍聴者がいるわけではなく、一人の傍聴者もいないということがあります。ところが、このインターネット中継が始まると、まったく議会への関心の様子が変わってくるでしょう。なぜなら、その画像の向こう側には数十人の住民が、自宅でそのネットTV放映を楽しみに見ることができるようになります。

 さらに、過去の映像をいつでも見ることもできるので、議員や理事者、幹部職員の発言をいつでも確認できます。その発言が記録され、よい発言であれば長期間のうわさとなり、不確かな発言はその能力を疑わせる評価につながるのではないでしょうか。議員も行政側も、どちらもより勉強したやり取りが発揮させることでしょう。

 他方で、TVを意識した表現を用いるパフォーマンスが、広がる可能性も否定できません。

 今から、その実現が楽しみです。(続く)