ドレスメーカー学院(ドレメ)のファッションショーを鑑賞
(03/11/06)

ドレメのファッションショー 11/04-00:04
ドレメの「天竺ファッションショー - 11/04-11:16
「天竺ファッションショー」の(審査)結過 - 11/04-12:13
「天竺ファッションショー」の精神 - 吉田 つとむ 11/05-10:45
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ドレメのファッションショー 11/04-00:04

 11月3日、この日は目黒にある、ドレスメーカー学院(杉野学園)=(通称:ドレメ)のファッションショーを見学しました。

 2種類のファッションショーを見たのですが、このドレメのファッションショーでは、さまざまの形式でそれが行われていたようです。

 一つは、1週間で全部を仕上げる「show観期限一週間」と言うものと、もう一つは「天竺」(生地が厚く、幅の広い木綿の布)を10m使用して、自由に作品を作り上げると言う「天竺ファッションショー」と言う企画のものです。

 この後者の「天竺ファッションショー」は、大きな在校生にとって、大きな発表機会のイベントとなっています。観客は、800名くらいになっていたでしょう。

 それぞれのショーでは審査員が評価して、出場者の評価を行っていました。最後の、賞の該当者の発表と賞品がついていました。賞品は、複数でスポンサー企業が入っていました。こうしたファッションショーでは、製作者とモデルが同一の場合もあるし、別の場合もあります。クラスで出品したケースでは、自分がかかわった作品が入賞した時に、モデルに向かって、大きな声援が飛んでいました。

ドレメの「天竺ファッションショー - 11/04-11:16

 ドレスメーカー学院(杉野学園)文化祭の最後を飾るのは、「天竺ファッションショー」と言います。
 今年で、第25回目を数えるこのファッションショーには、全部で45組の参加者がありました。これらは、もちろん全部がこのドレメの学生です。

 私は、この「天竺ファッションショー」を最初から最後まで見学しました。この内容は、「天竺」(生地が厚く、幅の広い木綿の布)を10m使用して、自由に作品を作り上げると言うもので、色をさまざまに染色したものもありますし、無地で無染色のものもありました。クラス単位で参加した組みや、有志のグループで参加した組みが、同じ条件で競い合います.

 与えられる素材(天竺)と量(長さ10m)に制限があるため、おのずと表現できる分野は限られます。しかし、デザイナーにとっては、条件が限られることは極当たり前のことで、その中でどれだけの自由度が発揮できるかも
能力の一つでしょう。もちろん、ファッションショーですので、作品のしあがり状態、モデル役の向き不向き、メイクとのつりあい、照明の設定などなど、多くの条件が加味されて、その日の評価を受けるのでしょう。

 審査委員は、10名ほどのドレメの教授や講師の皆さんが、前列に紹介された上で、審査を行いました。

 会場は、体育館が使用されました。中央舞台があって、せり出しの舞台も出ています。フロア−にはパイプイスをしきならべ、片方には、階段式の観覧席もあるタイプの体育館です。

 舞台と前列、側方以外に、後方には大きな照明装置が配置され、大きなミキサーがデンと据えつけられていました.ちなみに、こうしたスタイルが、私がおこなたことがある「ファッションショー」とは、大きく異なっています。

「天竺ファッションショー」の(審査)結過 - 11/04-12:13

 「天竺ファッションショー」の結果は、最後に登場した組でしたが、デザイナーとモデルが同一であったようでした。たまたま私の後ろに座ったのが、その作品を出した学生の両親と見られました。

 そのデザインは、白を基調として、ドレスのひだの部分にブルーを切りこんだ形で、実にさわやかのものでした.

 4種類の持ち点をそれぞれの登場者ごとに評価する審査委員以外にも、われわれも評価できるのですが、それはその日の審査対象とはなりません。あとから、主催者が参考にするようです。そのファッションショーが終了して会場を出る時点で、その用紙が回収されました。その用紙では、1−3位の順位をつけ、一言コメントを付記するやり方でした。

 普通は、そうした時の自分の評価は明かにしないのですが、順位の発表時点で、1位の登場者に自分の回答用紙をお見せしました。そこでは、私はその最後の登場者を第2位としたものです。こと、ファッションに関しては、自分の評価はそれなりに納得のいくものでした.

 私は優勝と自分で決めたのは、24番目に登場した男女のコンビの組でした。衣装を途中で変化させるもので、その違いが際立っていました。オーソドックスさと、アナーキーな側面が対照的でした。

 この作品は、賞には入りませんでした。私好みは、なかなか一般には評価をされないのかも知れません。

 1年生の作品は、新人としての独自の賞もあります。それぞれに、決して高額でないが、スポンサーの賞品がついていました。

「天竺ファッションショー」の精神 - 吉田 つとむ 11/05-10:45

 このドレメ(ドレスメーカー学院、杉野服飾大学)のファッションショーでは、素材が同じで形や色は自由に発想するというのが特徴です。

 そのため、クラス単位の出品だけでなく、有志で作った作品というものがたくさんありました。中には、2−3人でその全部を作り上げたものもあるでしょう。

 結果的にも、有志で製作発表したもの中から、優勝作品が誕生しました。

 こうしたことが起きるのは、「天竺ファッションショー」が、学生の個性を優先した発表の場となっていることに特徴があるのでしょう。このような数十組のグループがそれぞれに競って作品を作り上げる中に、優れた作品を誕生させようと言う発想が潜んでいます。

 こうしたファッションショーという場で、審査委員ら評価される作品を作り上げることが、将来的なデザイナーなどの人材を生み出して行くことになるものと思います。また、こうした場でモデルを務めることが、その分野のプロを生み出すきっかけにもなるものと思います。


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