海老名市の電子投票選挙をじっくり見つめる(笹山さんと吉田のやり取り)
(03/11/24) 

<見だし>
★ - 海老名市選管の開票作業の問題点 - 吉田 つとむ 11/22-18:18 No.3489
★ - 私は決して電子投票反対派ではな - 笹山登生 ( 11/23-18:16 No.3494
上記の記事の取扱 - 吉田 つとむ 11/23-18:23 No.3495
<以下、笹山元衆議院議員サイトの転載記事。表示もそのままです>
●5334 電子投票にかかわるシステム監査の必要性 笹山登生 103/11/23(Sun) 19:17:37 No.5333へのコメント
●5335 トラブル内容の公開と、投票管理義務 吉田 つとむ(町田市議) 103/11/23(Sun) 22:03:14 No.5334へのコメント
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★ - 海老名市選管の開票作業の問題点.. - 吉田 つとむ 11/22-18:18 No.3489 new!
http://www.sasayama.or.jp/
(注:この段落以降は、笹山元衆議院議員のサイト掲示板に書きこんだ記事です。転載したものです。そのままそっくりの転載です)

●5330 海老名市選管の開票作業の問題点 吉田 つとむ(町田市議) 103/11/22(Sat) 18:15:05
URL: http://j-expert.com/
 こんばんは 笹山さん

 その後の海老名市の電子投票の問題点を書き出しました。笹山さんが問題とされる点に関する、私の考えもいくつか見えてきました。

 海老名市選管は、電子投票選挙のルールをいくつも無視しています。

 投票機のサーバーがダウンしたことを、公開しないままに開票作業を開始し、終了させてしまいました。そうなると、サーバーがダウンした際に、どのような処理をしたかもわかりません。通常は、投票所設置の状況を視察者に公開するのですが、それを排除して選挙準備を行ったことは、今になって痛恨のきわみでしょう。また、投票の視察を1個所のみとし、しかもそれを時間制限をかして公開するという方法も、視察者に不評さが多かったことでも、その選挙の公正さの信頼性を疑わせる状況を作りました。今後、サーバーがダウンしたことの原因が、特定できるかそれすら疑問が多くなってきます。

 開票作業関係の問題では、開票記録の項目書き変えの説明を行わないことは、裁判の時点で、再度問題とされるでしょう。

 また、選挙後の後日の説明で、投票記録媒体のコピー(副本)側を、投票数の確認のために開いたとしています。こんな取扱は、電子投票選挙の開票作業の仕様にはないはずです。開票作業は、あくまで「正本」を行われるべきであり、そのデータが壊れた時や、明かな疑義があって、立ち会い人やその他の関係者が承知した時点で、開かれるべきものです。後で説明したとなると、選挙の執行者のみで副本の開封を行っていたことになり、その公正さを疑われても、否定できないことになります。

 こうしてくると、投票数の違いの説明自体が、その根拠が希薄に感じられるものになります。

 こうした状況で、メーカーの関係者は選挙の補助者としてどのようにアドバイスしたのかも、検討されないといけない課題です。

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★ - 私は決して電子投票反対派ではな.. - 笹山登生 ( 11/23-18:16 No.3494 new!

●5332 私は決して電子投票反対派ではないんですが。 笹山登生 103/11/22(Sat) 21:10:18 No.5330へのコメント
URL:
吉田さん。
私は決して電子投票反対派ではないんですが、こうして見てきますと、まだ、いかにも、ミスの確率が高いように思えますね。
事故率1パーセントで、金とって、乗客を乗せている旅客機のようなモンです。
しかも、サーバダウンなどという、もっとも、初歩的で、簡単な対処方法のミスがおおいとは。
実験台がそのまま本番-言い換えれば、有権者が、業者のモルモット扱い-という状態を招いているのは、ひとえに、メーカーのフィージビリティ検証の杜撰さの故でしょう。
電子投票の各メーカーさん、もう一度、頭を丸めて出直してきたらいかがでしょう。

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上記の記事の取扱 - 吉田 つとむ 11/23-18:23 No.3495 new!
<以下、笹山元衆議院議員サイトの転載記事>

●5333 電子投票の際に気を配る配慮の重要性 吉田 つとむ(町田市議) 103/11/23(Sun) 18:15:16
URL: http://j-expert.com/
今回の、海老名市の電子投票選挙の投・開票作業を見た人は、選挙事務の正確さ、事務手付きの透明性の確保、そして最も重要な「選挙の投票が秘密で行われることへの信頼性」に関して、少なからぬ疑問を持っているでしょう。それらを報道した新聞記事を見ると、その疑問の内容が伝わってきます。しかし、この海老名市の電子投票選挙に関する新聞の当初の報道では、人為的なミスを強調する選管報道をそのまま報道するものが大半でした。
 投票所の準備状況の視察を認めないということでの問題提起は、どの社もありませんでした。少なくともその時点で、新聞・TVは選管になんらかの対応をするべきでした。衆議院選挙が同時に行われるという見込みの中で、市長・市議選の電子投票選挙へ感心が薄らいでいた証拠と感じていました。

 一方で、私のように、この海老名市になんども足を運び、電子投票選挙の進行を見守った立場の者からすると、今回の不手際・不透明さの発生には、「さもありなん」の印象を持たざるを得ません。

先ずに、海老名市選管のおいては、この電子投票が関東地区で最初の電子投票であり、人口が10万人以上の都市ではじめてのものであることに意識を奪われすぎていたものと考えます。つまり、電子投票と言うふれこみが強すぎた感があります。そのために今回の選挙では、可児市で記録データを保存するサーバーが、多数(全部との情報もある)ダウンし、投票所での投票が一斉ストップした事態も起きた事例が生かされず、その運用の安定性が確保されていないクライアント・サーバー方式の投票機が採用されたことが疑問でした。

 今回の電子投票で委託業務を受注したのはNTTでしたが、そのNTTは前回の福島県大玉村の電子投票では、スタンド・アローン方式(単体機)のタイプの物を用いて、順調な投・開票作業を終えました。それが、この海老名市では、他の方式であるクライアント・サーバー方式に切り替えての実施でした。

 海老名市選管は、投票所でそのサーバーがダウンをしたことの情報を開票時点で伏せていました。ではその納入業社であるNTTは、そうしたやり方をさえぎって、その事態を事故情報として公表しようとなぜしなかったのか、それが私には疑問です。当初の発表数値のままで説明がつくと思ったのでしょうか。

 今回選挙の開票業務の公開では、もう1点の問題がありました。その開票作業は海老名市の総合体育館で行われましたが、その公開場所が、体育館の2階とされており、しかも、スタンド席の片方のみとされていました。その結果、電子投票の開票作業を行う職員の背中は見えるが、投票のデータ−が入ったコンパクトフラッシュをパソコンに読み取らせる「手つき」が見にくい位置にありました。投票データ−の副本を、集計パソコンで読み取らせていたというルール違反行為までしていたことも、別のことから判明しています。従来の電子投票実施自治体では、一つ一つの作業をマイクで案内するところすらありました。もちろん、国政選挙と同時の開票作業ということがありましたが、電子投票がどのようなものか、開票所の場内に随時案内するべきでした。このように、皆が注目をする中で、開票作業は行わないと、後でその投票結果に疑問が出た際に、疑問やクレームをそのまま持ち越すことにつながります。

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●5334 電子投票にかかわるシステム監査の必要性 笹山登生 103/11/23(Sun) 19:17:37 No.5333へのコメント
URL: http://home.owari.ne.jp/~fuki/seigannsyo.htm
吉田さん。
上記サイトは、先にトラブルを起こした可児市の電子投票についての請願書ですが、この中で、「電子投票でまさかのトラブルが発生した場合の検証は、システムのソフトウエア、ハードウエアなど含めた『システム監査』が実施されなければならない。」との意見には、まったく同感です。
システムおんちな地元の選挙管理委員に任せておくわけには参らない状況になってきたと判断すべきです。

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●5335 トラブル内容の公開と、投票管理義務 吉田 つとむ(町田市議) 103/11/23(Sun) 22:03:14 No.5334へのコメント
URL: http://j-expert.com/
 トラブル内容の公開と、投票管理義務

 岐阜県可児市の電子投票選挙では、サーバーのダウンが多数発生しましたが、実際には全部の個所でダウンをしていたようです。開票にあたっては、まずそのことをきちんとその場で公開すべきでした。
 次に、投票データの記録ですが、電子投票が始まった以降、(選挙の投票時間中に、投票箱を途中で開けることが無いように)その本体の中を開くことはあってはならないことです。そのことだけで、選挙が無効とされることもありえます。投票所の職員も決してベテランがそろっているわけでなく、応援の電子メーカー関係者は、選挙では「素人」とです。
 実際には、サーバーダウンをした時、どのような取扱をしたか、その説明が必要でした。(岡山県新見市の場合、トラブルの発生と思われるごとに、プレスセンターでメーカー責任者の説明が行われていました)
 可児市の開票作業では、こうしたトラブルの説明をした後に、関係者の十分な理解で持って開票を進めるべきでした。

 記録データ−の封印状況、投票所の(進行)記録簿、開票所の(進行)記録簿、開票データ−の克明な調査。これらのものが十分にできているか、どうかが重大な判断機銃であろうと思います。

 なお、明日から2泊3日で視察(愛知県内)に出かけます。しばらく、ネット環境が整わない可能性があります。
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