2003年統一地方選挙、後半戦の各陣営の戦術

 (03/05/12作) 

 今回の統一地方選挙、後半戦は出陣式に4ヶ所、行き合わせました。それぞれに異なった自治体に出向いたわけですので、そのスケジュールは、見なさまでご推測ください。
 ここでは、私が見かけた選挙の戦術について述べることにします。所変われば、やり方もずいぶんと異なっています。
 なお、今回は、選挙戦の最終日にインターン生の石田寛和さんを同行しました。4年前にも、インターン生の同行して選挙事務所まわりをしました。そのインターン生は、いまでは社会人3年生となっています)


<見出し>
統一地方選挙の応援活動
出陣式出席、4件
選挙遊説、第一声を聞く
選挙遊説は辻立ち
銀輪部隊は行く
ももたろー、凱旋=街宣
70歳の自転車走行選挙
個人演説会の弁士役
クラッシックな秘書の行動 2211
箱乗り選挙カーは道交法違反
個人演説会の弁士居残り

統一地方選挙の応援活動(2003年4月20日記)

 全国では、議員の自主的な研修セミナーである「清渓セミナー」の友人が、数十人立候補しています。

 また、東京都では、同じく議員政策勉強会の「東京ねっとわーく」の友人も幾人も立候補しています。

 さらには、同じ所属政党の友人である候補者も立候補しています。そうした中で、どこに自分が(応援に)行くのか、その場所選定は難しいことです。

出陣式出席、4件 (2003年4月20日記)

 本日から、統一地方選挙がスタートしました。以前からの友人、新しく友人となった人、それぞれの候補者の事務所に「陣中見舞い」に行きました。

 選挙事務所、移動事務所、第一声などの場所に出向いた次第です。

 そうしたなかで、今日は出陣式に4箇所も参加することになりました。もちろん、出向いた自治体は全てがことなっています。出陣式以外の場所も含めて、合計6箇所の訪問でした。

 家に帰ると、ある候補者から、選挙戦の一日目が終了した報告と、来訪を待つとの留守電が入っていました。気にはなっていましたが、その街には今日の日程に入れていませんでした。

 なお、今日の行動中、私がささやかな陣中見舞いをしていた統一選前半戦の当選者と、都心のある候補者の事務所で偶然出会いました。改めて、「お目でとう」の言葉を述べました。

選挙遊説、第一声を聞く(2003年4月22日記)

 選挙遊説、第一声を聞くを聞きました。
 
 うわさの連呼、連呼の宣伝カーの発進です。

 3直交替のチームがスムーズに回転し、一切の無駄の無い体制の陣営もあれば、ドライバーと候補者本人のみと言う組み合わせと言う、シンプルな現職候補者もありました。

 街中はと見れば、チャリンコ部隊が疾走する陣営がやたらと目立っています。選挙はパフォーマンスのきわみと言うべきものでしょう。

 以下、選挙の時期でない、私の行動はどうであったかを少々。
 私も30歳台のころは、自転車も乗り、マラソンをやったこともありました。風船を持って、行進をしたこともありました。

 宣伝カーでは、テープが8トラ時代に、私を除くメンバーが交代でカラオケで宣伝カーから皆さんが歌いまくっていました。オリジナル局や、盆踊り曲=サラリーマン音頭をかけて自分で運転していたこともありました。

  40歳をすぎても、麦藁帽子にランニング姿で、歩いていたこともありました。
http://j-expert.com/004doc/photo/2002/1018.html
 今は、オーソドックスなスタイルです。

選挙遊説は辻立ち (2003年4月22日記)

 街頭遊説は、「辻立ち」にあり、といいます。
 私も昨年の選挙では、「辻立ち」に重点を置いてみました。

 市議の選挙運動は1週間の期間ですが、1日に10ヶ所、20ヶ所の辻立ちを行う候補がいました。最高では、期間中200箇所の辻立ちを行う候補もいるようです。そうした「辻立ち」は、駅頭で演説を行うより、身近さでははるかに距離感が短くなり、また違った良さがありそうです。 

 誰もいない団地の壁に向かって話しかけたり、子どもが遊ぶ公園の前で演説をしたり、その効果はどのような形になるでしょうか。

 いずれにしても、友人らの朗報を期待したいと思います。

銀輪部隊は行く (2003年4月22日記)

 自転車走行を選挙戦の全面に据えたのは、日本新党(今では遥かかなたの昔のことのように思われます)が初の都議選を行った時の、一人の新人都議会議員(当時は候補でした)でした。

 銀輪部隊が風に乗って疾走する様は、正に古い政治を吹き飛ばさんとする勢いがありました。もちろん、その方はトップ当選であり、しかも圧勝されました。

 もとより、自転車に乗るという選挙の戦法は古くからあります。候補者本人が乗った自転車が前を走り、その後ろから宣伝カーがスピーカーで案内するという方法です。

 私も今から17年前の衆議院議員選挙で用いたことがあります。(あえなく落選)また、参議院選挙ではあの横山ノックさんが、東海道を自転車で走ったことがありました。

 この自転車を用いると言うのは、戦術的にはオーソドックスな戦法です。

 それにしても、今回はその自転車のりのパフォーマンスが目だって多くなっています。

ももたろー、凱旋=街宣(2003年4月23日記)

 一切の乗り物を使わないこともあります。
 商店街や、下町の住宅街、あるいは団地などで使われる戦法です。これも、良く見かけるタイプのもので、わが党の陣営など、数十人の部隊が動く様を見ることもあります。正式には、前列の部分が選挙運動で、後ろの方は厳密には選挙運動員ではないと言う考えでしょう。

 一般に、この方法は「ももたろー」と称されています。ももたろーが犬とサルと雉を伴って、鬼退治に行くことにつながっています。そうした意味では、スタンダードは4名と言う構成だと思います。

 私が過去に見た中では、200人もの大部隊を見たことがあります。あれは、完全にデモンストレーションでした.公選法では、その種の方法を見とめていないと思いますが、これまた列の最後の方は選挙運動員でなく、それを取り巻く、群集という考えてしているのでしょう。

 吉田は、男性1名と女性が2名、ちょうど「ももたろー」の人数にそろえています。


70歳の自転車走行選挙 (2003年4月23日記)

 今回の統一地方選挙では、自転車の使用が多くなっていることを前回の記事の書きました。

 以下は、現地でのエピソードです。とある自治体(23区)のことですが、現職議員が若いもんには負けられないと、自転車部隊を編成し、ご自身も乗車なさっているそうです。

 サイクリングが趣味ならばよいのでしょうが、そうでなければ・・・・。

 選挙の前線の厳しさを別の側面から見たようです。

個人演説会の弁士役 (2003年4月23日記)

 最近の選挙では、選挙運動の中で個人演説会をやらないと言う人も出ています。都市部では、有権者に集まってもらって、候補者の演説を聞く機会が減っています。

 しかし、やはり選挙のメインは(個人)演説会です。じっくりと自分の政策を語る。地元の要求にこたえる。最近、マニュフェストというものがはやっていますが、ある意味では議員は地元の明確な数値目標をすえて、それを実現するのが仕事でした。つまり、予算を必要とする行為を、住民に候補者は約束をしていたわけです。

 さて、個人演説会を開催するには、会場の外に演説会看板を立て、ちょうちんを付けます。(今年は、それを見ないところもあります)さらに、会場の入り口には、受付テーブルを用意します。

 会場はイス式のところもありましたし、クラシックに畳の部屋もありました。とある会場の場合、昔は落語や漫才などの演芸をやってようです。

 人数が少し少なめで、地元の応援弁士である都議会議員が、機転を利かし、ザブトンを車座に配置するように同行していた秘書に指示を出しました。もちろん、自分が最初のその動きを示せるのが最近の議員の特徴でしょう。

 私も一言、激励の挨拶をいたしました。

クラッシックな秘書の行動 (2003年4月23日)

 都心に出向いた際に、代議士や都議会議員の秘書さんと一緒になります。
 そうした秘書の皆さんの役割は、この間は市議・区議の選挙の応援活動が主体のようです。特に、新人候補へのかかわりが多く、その事務所設置、出陣式、演説会の動員など無数にその分野が広がります。

 訪問したこちらも、そうした秘書さんの足手まといにならないように気をつけていますが、とにかく秘書は多忙です。私のような応援者は、概して上座に案内され、来賓席の末席に位置するわけです。冷静に見ると、自民党候補の場合、そうした来賓の存在は決して無駄とはいえない配置になっています。必要なときには前座の挨拶をし、無用なときは拍手係りに徹底する。これが、応援に出向いた地方議員の役割です。

 秘書の話に戻りますが、秘書は演説会でも出席者の一人一人に気を配ります。入場の際には丁寧なお辞儀をし、イスやザブトンを勧めます。場所も、その人の性格にあった位置を示し、積極的な方には前の席に誘導し、地味な方には脇の席に案内します。

 とある議員の秘書さんは、出席者の皆さんにはザブトンを勧めましたが、自分は部屋の入り口の隅のほうに位置し、たたみの上にじかに正座で座っていました。とかく悪く言われる政治家秘書ですが、いまどきこうした光景は他の場所では見ることができません。

箱乗り選挙カーは道交法違反 (2003年4月25日記)

 明日は、統一地方選挙の最終日を迎えます。
 各地で、宣伝カーが最後のお願いをするところですが、その宣伝カーで箱乗りをするのはどうだろう、道路交通法違反ではないか、とする意見が、ある自治体HPの掲示板に書いてありました。

 言われて見れば、その通りのことです。私あのところは、昨年の2月の選挙を終えているのですが、自分も車から乗り出して手を振ったことがると思います。

 ネットの世界でも、ストレートに批判が書けるサイトを持つ自治体では、そのような意見もあることを自覚したいと思います。

個人演説会の弁士居残り

 選挙中の個人演説会では、複数の場所で開催されることがあります。そのため、候補者は次から次に場所を変えて、会場の皆さんに心を込めた「個人演説」を行います。

 もとより、その個人演説会とは、立会演説会とは違って、その本人のみが候補者として演説をすることです。候補者をメインとして、後援会幹部、あるいはその候補者を応援する議員政治家や著名人が応援演説をするケースが一般的です。

 自分は、「あるいはその候補者を応援する議員政治家」として、応援を依頼されたものです。挨拶を要請されるときもあれば、拍手を真っ先にする役をする場合もあります。しかし、われわれが最も果たすべきは、来賓席に座っていることにあるようです。自分が挨拶するより、全体の飾りものの一つ、ある人は議員のことを舞台にかかった「緞帳の房」に例えました。

 あの房は、あっても無くてもよさそうですが、そこにぶら下がっているから、舞台の幕があがった時には、その役者の演技も映えるものだと考えます。

 さて、先日のことですが、とある候補者の個人演説会のことですが、私はその演説会が始まる前に現地に到着し、来賓席に座っていました。お客さんは会場の半分程度、それが少なすぎるのか、それなりに頑張った結果か、それはお客の私には分かりません。

 そのうちに、都議会議員秘書、地元代議士、そして本人まで到着されました。司会者は多忙な地元代議士をまず指名紹介し、その応援演説がありました。次に、本人の挨拶と力強い演説が、次に行われました。別の会場に出かける予定ができたようでした。候補者本人より、紹介が後になった都議会議員秘書さんは、時間の都合で挨拶だけで帰られました。

 結果、まだ紹介も受けていなかった私が、最後に演説をすることになりました。幸い、その候補者とは20年来の旧知の仲であり、話す話題には事欠きませんでした。

 最後に私が拍手で見送られて、会場を後にしました。かといって、来るときは自前のタクシーできたのですが、とても近くではタクシーが走っている様子ではありませんでした。お開きとなった会場に戻り、選対幹部の方に、候補者事務所まで、車で送っていただきました。

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