青森県六戸町の電子投票入札契約と、入札メーカー社員の仕事
(04/01/20) 

<目次>
  電子投票企業の社員(1) - 吉田 つとむ 01/19-20:24 No.3853
  電子投票企業の社員(2) - 吉田 つとむ 01/19-20:39 No.3854
  Re: 身につまされる思い - ザトペック 01/19-23:13 No.3855
  契約総額は168万円です - 吉田 つとむ 01/20-09:55 No.3856
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電子投票企業の社員(1) - 吉田 つとむ 01/19-20:24 No.3853

 今回の青森県六戸町の電子入札でも、その取扱メーカー間の激烈な競争が行われたようです。

 当初は,NTTと富士通・ムサシグループの2社が営業していたようです。今回の視察パンフレットを見ると,その経過が良くわかります。

 その後,東芝、電子投票普及協業組合の2社が加わり,デモ合戦を行っています。

 最期は,168万円(国費補助は,半額のみ)のレンタル料で、この電子入札業務を請け負った様です。10ヶ所の投票所と、期日前投票用分を含めて,電子投票機を36台(予備機を入れると46台)導入し,それらの場所と本部に人員までそろえた体制での受注でありました。

 早い段階から、現地に先遣メンバーを送りこみ,期日前投票期間、そして当日の投票と開票、その後のメンテナンスを含めての業務であることがわかります。

 従来の実績から,その社員の皆さんはおちついてはいましたが,開票結果が発表されると、ほっとしていました。

 今ごろは,その業務の皆さんも、大半の人達が撤収したでしょう。
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電子投票企業の社員(2) - 吉田 つとむ 01/19-20:39 No.3854

 そうした中で,そのライバルメーカー社員の姿を見かけました。お互いに顔をあわせ,小さくうなずき合いました。「また、今回も着ているのだな」と、互いに確認しあう関係となっています。

 カメラを抱え,その作業が全部終えるまで,その人物はカメラを操作していました。自分が競った商戦でライバルメーカーが落札し,その実施状況を見学する。

 そうした状況をどういう思いで見つめるのでしょうか。私も、30歳台の前半まで営業の仕事をしていました.自分が取り損ねた仕事を見に行くことはなかなかありませんでした。ましてや、そのライバルメーカーの社員が,忙しく立ち振る舞う姿を見ながら,機械に注目しています。

 その企業は,前回の電子投票選挙の仕事で、大半の機械がストップし,芳しくない結果を示しました。今日の姿は,その挽回を目指した行為に思えました。そうした姿を見ると,また機会を見つけてチャンスを作ってほしいと願うのでした。

 現実は,この企業間の競争はより激しいものと思います。
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Re: 身につまされる思い - ザトペック 01/19-23:13 No.3855
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。自分が競った商戦でライバルメーカーが落札し,その実施状況を見学する。
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>  そうした状況をどういう思いで見つめるのでしょうか。私も、30歳台の前半まで営業の仕事をしていました.自分が取り損ねた仕事を見に行くことはなかなかありませんでした。ましてや、そのライバルメーカーの社員が,忙しく立ち振る舞う姿を見ながら,機械に注目しています。


この様な状況聞きますと、正に現役の私としては身につまされます。
そして、いつもながら、その安さに驚きます。国から半分の補助があったとしても一式で400万円とすると、投票所の数を約20箇所で割ると20万円/一箇所に成る。
一箇所にアサインされる技術者が2名で事前準備と本番と撤収を含め4日間とすると20万円/2人*4日間=2万5千円
大工さんが、一日5万円の時代に約その1/2の費用で設備の減価償却まで
含むとすると、これは正に今後の受注を期待しての赤字覚悟のサービスと
考える。このつけが、電子投票の定着への足かせにならなければ良いが
と危惧される。
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契約総額は168万円です - 吉田 つとむ 01/20-09:55 No.3856

 企業間抗争の中で、技術レベルが高くなっていくものと思いますが、国がその基準設定をあいまいにしていています。さらに、財政負担割合を半分までしか出さずに渋っており、電子投票制度が全国的に普及するのを妨げています。

 なお、この青森県六戸町の電子投票選挙においては、電子投票の委託費用は、総額168万円でした。国の負担は、その半額ということになります。
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