イラクでの人質事件 1 (拘束と解放)について


<目次>
イラクで日本人拘束 - 吉田つとむ 04/09-12:50 No.4170
政府のスタンス - 吉田つとむ 04/09-13:06 No.4171
イラクの危険度の認識 - 吉田つとむ 04/09-14:37 No.4174
笹山さんサイトの書き込み記事 - 吉田つとむ 04/10-01:06 No.4175
毎日新聞では、この写真が掲載 - 吉田つとむ 04/10-09:41 No.4176
Re:派遣の意義とは - 山梨評論 04/10-16:36 No.4177
Re: 自衛隊派遣の見直し - 宮本 武蔵 04/10-16:53 No.4178
人質解放予定のニュース - 吉田つとむ 04/11-17:07 No.4182
解放はまぼろしか、情報の錯綜 - 吉田つとむ 04/12-09:46 No.4184
イタリア人も拘束される - 吉田つとむ 04/14-10:29 No.4186
人質解放予定のニュース記載は、.. - 吉田つとむ 04/14-16:01 No.4187
人質は解放され、大使館に入る - 吉田つとむ 04/15-21:23 No.4192
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イラクで日本人拘束 - 吉田つとむ 04/09-12:50 No.4170

 昨日は、都心に出かける要件があり、掲示板の書き込みをお休みしていました。

 その間に、イラクで日本人3名が、正体不明のグループに拘束されるという大事件がありました。

 その内容は、カタールの有名な衛星TV局「アルジャジーラ」で、公開された情報が、国内のメディアで大きく取り上げられました。

 放映の内容は、その日本人拘束のグループが撮影したもので、日本人3名を拘束ている状況、その放送日から、3日以内に自衛隊をイラクから撤退させよ、さもなくばその日本人を殺害するというものだと言う、重大事件です。

 そのグループ名は、「サラヤ・アルムジャヒディン(イスラム聖戦騎士軍団」と名乗っていると言い、放送局に「映像」データを渡すこともできる力を持っていることでわかるように、機動力も兼ね備えていると考えられます。

 イラクの現地では、こうした事件以外にも状況が切迫しておりおり、すでに自衛隊宿営地にも、ロケット弾が飛来する戦況まで発生しています。そのため、隊員はその宿舎内に留まる状況になっている模様です。

 拘束された日本人3名無事救出されることを願いますが、その人たちの安否が気になります。
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政府のスタンス - 吉田つとむ 04/09-13:06 No.4171

 政府では、福田官房長官が最初に記者会見をして、政府の立場を述べました。

 とにかく、その拘束された日本人3名の消息を情報収集すること、その救出に全力を尽くすこと、相手の要求である自衛隊は撤退させる考えは無いことなどです。

 政府としては、当然の立場です。情報収集が必要なことはわかりますが、こうした困難な状況において、総理は昨日中に、登場してほしかったと思います。

 この日を契機に、総理が前面で出て、困難を乗り切っていただきたいと思います。
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イラクの危険度の認識 - 吉田つとむ 04/09-14:37 No.4174

 今回の日本人3名の拘束に関して、「断固救出すべき」の方針で、すべてが一致しています。

 メディアなどの報道では、「この3名がどのような状況で、イラクに入国したか」、と言う問題で意見が異なるようです。

 読売新聞のように、外務省は、現地への渡航情報として、邦人に危険度が高い「退避勧告」を出していたと書き、この3名の行動は認識が甘かったと見ているものもあります。

 しかし、イラクへの自衛隊派遣は、その派遣地が「戦地」ではないとして行われたものであることは、その法の趣旨でもあります。また、その戦地でないとするエリアは、それを特定しない無責任な中で進められました。さらに、この間、多数のメディアはこれまで現地の楽観情報を出し続けてきており、特に、これらの人たちは、事前にTV番組にも出ていたことがある人の模様です。もし、この3名に自己責任を問うのであれば、国内でのTV出演時点で、それを非難、たしなめる行為が必要があったと考えます。

 もともと、自衛隊派遣の趣旨が、イラクの民主化支援で行くもので、戦地に赴くものだと言う認識を政府がきちんと示さなかったことは、今回の反省とするべき点でしょう。

 ともあれ、この人質3名の救出には、アメリカ政府・軍の力・能力が発揮されるしかないと考えます。今回は、アメリカにがんばっていただく番です。
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笹山さんサイトの書き込み記事 - 吉田つとむ 04/10-01:06 No.4175

 いつも世界の最新情報が掲載される、笹山登生さんのHP掲示板記事の写真には驚きます。
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi

●6242 これが戦争 これがテロ まりちゃん 104/04/09(Fri) 20:31:01
 
 「ヤフー」と、「ヤフージャパン」の掲載写真が異なっているのが明瞭にわかります。

 こういうものを情報操作というのでしょうか。
 あえて、特定ファイルのアドレスを掲載しないでおきます。

 この写真がなぜ「日本」で流されないのか、どこにその原因があるのか、それとも、ここでの写真はトリックであるのか、それは個々人の推測の領域の問題とします。
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毎日新聞では、この写真が掲載 - 吉田つとむ 04/10-09:41 No.4176

 毎日新聞の4月10日付版では、日本人の人質に、人質グループが剣をつきつけた写真を転載しています。ヤフー記事にあるAP配信の扱いとされています。

 現地にあるTV局の支局に持ち込まれた、CD-ROM版に入っていたとの情報です。

 さすがに、笹山さんのサイトの情報は早いものです。さらに、笹山さんは、直リンクまでされています。
http://us.news2.yimg.com/us.yimg.com/p/ap/20040408/capt.lon80804081316.iraq_japanese_detainees_lon808.jpg

 あわせて、動画閲覧ソフトの有料版で閲覧できる、この事件の動画版のファイル名も紹介しています。
http://www.asyura2.com/0401/up1/source/494.rm
(私は、その動画ソフトを持っていないので、閲覧していない)
 
 思うに、政府やメディアが情報操作の中で判断すのでなく、出来るだけ幅広い情報を収集した上で、物事を判断するべきです。ましてや、今回の写真はAPと言うごく一般的な通信社の配信によるもので、そうしたものが国内でニュース掲載されないことは、奇妙な事態でした。

 翻って、
 イラクではどこも危険地域であり、自衛隊は安全なエリアだから人道支援に出かけた、との論理は最初から矛盾していたと言うべきでしょう。

 元来、イラクへの自衛隊派遣は、アメリカ主導のイラクの民主化実現のために行われた、それを日本の意思で行ったと再認識するほうが、より現実的な解釈と考えます。私は、こうした考えの上で、自衛隊派遣を理解していました。
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Re:派遣の意義とは - 山梨評論 04/10-16:36 No.4177

開け電網政治さんの外交軍事掲示板の投稿しながら、こちらのスレを拝読していました。

>  元来、イラクへの自衛隊派遣は、アメリカ主導のイラクの民主化実現のために行われた、それを日本の意思で行ったと再認識するほうが、より現実的な解釈と考えます。私は、こうした考えの上で、自衛隊派遣を理解していました。

小泉さんの考え方を最も正当化してあげるには、この吉田さんのような「再認識」を国民共有のものとして、対外的にはアピールできるなら良いと思います。
だから派遣自衛隊もこの機会に武装解除してしまう、そのことの意味をイラク国民の全てに分かって貰う外交努力、日本のメディアもそれに協力する。
人質三人の解放と日本の支援事業へのイラク全国民の協力を取り付けるには、もしかするとそれしか無いかも知れません。
現地自衛隊の武装解除、自民党は検討してくれるかな?(^_^)
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Re: 自衛隊派遣の見直し - 宮本 武蔵 04/10-16:53 No.4178

>  元来、イラクへの自衛隊派遣は、アメリカ主導のイラクの民主化実現のために行われた、それを日本の意思で行ったと再認識するほうが、より現実的な解釈と考えます。私は、こうした考えの上で、自衛隊派遣を理解していました。

作今の、民族紛争の様相を強めてきたイラク戦争を省みると、当初の戦争の
大義であった大量破壊兵器の存在が怪しいものになり、しかも、フセイン政権を打倒したことも、必ずしも市民に評価されていない。このような状況を
冷静に評価すれば、イラク復興の事業の最初のボタンを掛け違えている事が
明白である。イラク市民の歓迎を受けない復興支援事業など存在し無いはず。日本市民の拉致とは別の次元で、自衛隊の派遣の見直しが必要になったのではないだろうか?
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人質解放予定のニュース - 吉田つとむ 04/11-17:07 No.4182

 今日段階のニュースで、拘束されている日本人3名が、人質から解放されるとの、現地の衛星TVアルジャジーラの中で報道したとのうれしい知らせです。

 人質家族によるこの間の必死の願いとその活動が通じたのか、はたまた今回のメンバーが現地のボランティア活動を行っていたことが評価されたか、それとも内閣の断固たる方針が功を奏したか、ともかく、3名は解放されることになりました。

 ともかく、無事な段階が確認されて再度の書き込みとします。
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解放はまぼろしか、情報の錯綜 - 吉田つとむ 04/12-09:46 No.4184

 昨日段階で、拘束されている日本人3名が人質から解放されるとのニュースが出回りましたが、その情報は情報もとの衛星TVアルジャジーラによって否定されました。

 (1)拘束グループに意見の対立があるか、
(2)解放の仲介者が新たに自分の条件を作って、状況をより複雑化させているか、
(3)さらにアメリカの意向で、拘束グループを混乱させるためのめでぃへの情報操作があったか、
 これらは、一切が不明です。

 確実なのは、日本政府はほとんどこうした情報を有していなかったようだと言う点です。

 この時点では、ただただ人質の3名が無事であってほしいと願っています。
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イタリア人も拘束される - 吉田つとむ 04/14-10:29 No.4186

 今日の新聞ニュースでは、どこもイタリア人がイラク国内で拘束されて、そのことが現地のTVで放映されました。

 日本に続いて、イタリアも同じ立場になったので、政府はイタリアとも密接な連絡を取ることになります。

 一方で、韓国人の場合は釈放されているため、その相互関係に着目する考えがメディアやコメンテーターの分析が出ています。

 そうした中で、韓国は軍隊を派遣しているのに、拘束者が解放されたのは、そうした情報をよく知らなかったのではないかと言う、のんびりした分析をしている専門家がありました。

 その場で釈放されたならともかく、一定時間以上に拘束された人質に関して、相手が何の分析力も持っていないと考える見地は、あまりのも喜劇的です。少なくとも、相手は衛星TV放送が普及した国ですので、この種の情報は日本よりはるかに、国際ネットワーク情報の収集には長けていると考えるべきでしょう。
 
 今日は、わざわざ小泉総理が、以前から、このイラクには13回も渡航しないようにと勧告した話を持ち出していました。その考えならば、先日面会を拒否した拘束された家族の前で、イラクなどの危険な国に勝手にいたのだから、その当事者が自分で対処するべきだ」と、はっきり言ってあげるのが親切と言うものです。

 少なくとも、今の状況でそんなことを新聞・TVなどに解説してみせるのは、この先の悲観的な状況を話しているようなものです。

 これでは、この当事者やその家族、あるいはそのシンパサイザーに対して、「日本国を頼りにするのが間違い」と言うものと主張するようなものです。

 今は、その当事者の考えがどうあったかよりも、人質を救出する意思を具体的にしめすには、どのような手段と行動があるのか、これが重要課題ではないでしょうか。
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人質解放予定のニュース記載は、.. - 吉田つとむ 04/14-16:01 No.4187

人質解放予定のニュース記載は、時期尚早でした

 本日付けで発行したメールマガジン(2004/04/14 00:30)では、下記のように書きました。

 この日になっても、いまだ3名の人質は解放されていません。この間、「この3名は戦争地域に勝手に行ったのだから、自己責任(死んでも知らない)で帰ってくるべきだ」と言う論調、論理が、国内の大手メディアで強調され始めました。政府のトップクラスも、そろそろそうした論調に転換する人も出てくるでしょう。

 散々、そうした人たちをこれまでに電波に出しておいて、「いざ、つかまったら知らないよ。あなたたちは、大手の会社員でもないし、単なる契約カメラマンでしょう。あるいは、NGOだかのメンバーなんだから、政府に頼らず、帰りたければ、自力でがんばんなさい」と平気で言えるのが、日本のメディアの特徴です。

 ともあれ、人質解放と私もその見込みを信じました。浅はかでした。相手は、その拘束状況をCDに焼いて、関係メディアに送ってきたほどの用意周到さをもっています。おいそれとは、行かないのでしょう。

 この3名の無事帰還を祈っています。
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人質は解放され、大使館に入る - 吉田つとむ 04/15-21:23 No.4192

 今日のニュースで、3名の日本人人質が解放されたと報道されました。

 すでに、この人たちは、日本大使館に入っていると言う段階の報道です。こうした意味では、このニュースは確認済み、公開されたものと言えます。

 その他の事項は、別途に記載。
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