国民年金未納問題、福田官房長、民主党、公明党に発展

 この記事は、「 (04/04/30) 大臣の国民年金の未払い問題とその論議」の続きです。
 http://j-expert.com/ike/2004/04/30_3.html
 国民年金改革関連法案の国会審議をめぐって、大臣等の未納問題がクローズアップされましたが、国会の各党幹部にその問題が波及しました。民主とは、菅直人代表が辞任し、自民党では橋本元総理を始め多数の大物政治家にも未納が発表されました。民主党内での多数の国会議員幹部の未納が発表されました.共産党では国会対策副委員長や社民党の土井元代表らの未納も発表され、共産党はその議員の役職を解きました。

 その後は、公明党にも飛び火し、神崎武法代表、冬柴鉄三幹事長、北側一雄政調会長らの最高幹部の未納が発表され、その他10人の未納議員があったことが記者会見で発表されました。公明党では、トップの処分が、「けん責」、「戒告」であるため、それぞれこの問題は長引きそうです。
 自民党では、未納問題での議員の発表は任意とし、全員の調査はやらないとしていますが、これから参議院の審議を控えて、どうなっていくか、まったくわかりません。
 議論掲示板の議論を掲載しました。
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<見だし>
福田官房長官辞任の波紋 - 宮本 武蔵 05/08-09:00 No.4334
上に立つものの責任と処し方 - 吉田つとむ 05/08-10:03 No.4335
Re: 菅直人とは本質的な違い - ザトペック 05/08-22:40 No.4336
政局と情報開示のタイミング - 吉田つとむ 05/08-23:37 No.4337
年金改革関連法案は、衆議院通過 - 吉田 つとむ 05/11-15:08 No.4351
民主党は反対、棄権が大勢 - 吉田つとむ 05/11-23:28 No.4352
未納問題は公明党神崎代表らに飛.. - 吉田つとむ 05/12-17:01 No.4356
公明党の党内処分 - 吉田つとむ 05/13-00:00 No.4358
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福田官房長官辞任の波紋 - 宮本 武蔵 05/08-09:00 No.4334

 昨日7日表記のように唐突に辞任を表明したと有る。
 親父さんが嘗て取っていた行動形態がそのまま、DNAに
 刷り込まれているらしい。
 
 今の自民党の状況で参議院選挙に臨めば、小泉政権への風当たり
 を受けて票を減らす可能性が有る。其の時、官房長官が詰め腹を切
 らされるのは、目に見えている。
 
 さすれば、今のうちにスッパリと辞任して、地元の選挙民の同情を
 引き、次の政権に影響力を残すのが得策と計算しての事だろう。

 民主党の管直人が辞任出来ないことを見透かした上でのパフォー
 マンスであるから、多分、同調者はいるだろう。

 多分、同調者とは次期政権の構想を練り挙げているはず。
 それが、親父さん流のやり方だった。
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上に立つものの責任と処し方 - 吉田つとむ 05/08-10:03 No.4335

 国民年金法の改正をめぐって、その徴収率の減少が大きな課題となっていたおり、その当事者である国家議員がその国民年金を納めていなかったと言う事実が発覚しました。

 とすれば、誰しもその責任を問うのは必定でしょう。

 そうして福田官房長官は、今回派その責任をとって、その職を辞任しました。記者会見の言葉では、同じ問題を抱えている大臣の問題を含めて、内閣の責任の意味で、辞任とされたようです。

 「潔し」と評価が政界に残ることも意識したかもしれず、なおかつ、「他の政治家の負い目も背負っての行動」と考えられる、政治家的な対応であったと考えられます。

 菅直人民主党代表と比して、はるかに個人的にも優れた人材との評価が残り、且つ又、政党としても、自民党の面目が立った、小泉生還は失速せずに済むであろう。様々の予想をさせます。

 どのような立場や環境でも、上に立つものは、問題が発生した時に、その問題をどのように整理するか、出来なかった場合、責任をどのような形で取るのか、絶えず問われるものです。

 ささやかながら、こうしたことは、町田市政の中でも同様です。政治家は、リスクなしではつまらない存在と見なされ、失敗すれば蹴落とされるのが実情です。

 そうした中で、政治家に取ってもっとも大きな失敗は、陣営から選挙違反を起こして逮捕者を出したり、自分が連座責任を取って立候補できない状態になることです。

 ついで、選挙に落選することです。

 この二つをやらない限り、政治家の活躍の舞台はいつでもあるというのが、民間やお役所とは違うところでは無いでしょうか。

 今回の問題発生以前から、「安藤さん」とおっしゃる方から、「民主党」をどのように見ているかとの質問を受けており、それの最後の記事を、「責任を取って、早めの党首交代が.. - 吉田つとむ 04/28-21:19 No.4261 」
http://j-expert.cn1.jp/wforum/wforum.cgi?no=4261&reno=4250&oya=4210&mode=msgview&page=0

(04/05/01) 民主党について(安藤さんに答えて)
http://j-expert.com/ike/2004/05/01.html
 と結びました。

 占い師ではありませんが、民主党の状況は、その予測にぴったりです。あの時にやめておけば、そうした言葉がそっくり当てはまります。

 両軍とも、リリーフの出来次第と言うところになるのではないでしょうか。

 もっとも、この「自民党」×「民主党」の2大政党以外に、与党の「公明党」と野党の「共産党」や「社民党」が存在しています。それ以外にも、「無所属の会」や「自由連合」と言うミニの政党もあり、それぞれが、次の参議院議員選挙を目指し、その政党名の登録を行ったようです。

 これらの政党の活動も無視できません。とりわけ、われわれ地方で活動するに地方議員にとっては、中央の失態を背負い込むことになり、自分でその失地回復を図って行かないといけません。
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Re: 菅直人とは本質的な違い - ザトペック 05/08-22:40 No.4336

>  菅直人民主党代表と比して、はるかに個人的にも優れた人材との評価が残り、且つ又、政党としても、自民党の面目が立った、小泉生還は失速せずに済むであろう。様々の予想をさせます。
>

菅直人の、年金不払いと福田官房長官の年金不払いは同一次元で論じる事は
出来ないと考える。

即ち、双方とも、不払いを認識していなかったと言うことは同じであり、その期間が福田さんは8年、管直人は1年弱とのこと。この期間の長短は余り拘る必要は無いと思う。

それよりも重大なことは、福田さんは、その事を知っておきながら隠蔽しようとした事実があることである。過失は神ならぬ身のしでかす事で、ある程度止むを得ない面もあるだろう。しかし、許されざる事は、未払いの事実を
認識した直後、その事実を追及されるや、それを個人の情報として、隠蔽しようとした事実があることである。
過失は誰でも有る。そして其の事は、その人の人格を否定する事にはならない。然しながら、それを隠蔽しようとした事は、決して許されるものではない。即ち、今回の三菱自動車のリコール隠しのように、会社ぐるみで設計の不備を隠した事を重要視して厳しく追及されているのである。年金不払いの事実を隠蔽しようとした事は、決して許される事では無い。
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政局と情報開示のタイミング - 吉田つとむ 05/08-23:37 No.4337

 ここで、私が言おうとしたのは、

 政局と、情報開示のタイミングに関する状況の様相です。

 今回の国民年金法の改正では、与党の案で良いのか、それとも年金の一元化をかかるべきか、その選択が問われていました。もちろん、国会では与党が優勢な中でのことですので、与党ペースで審議が進むのは当然です。しかし、そうした方法でよいのか、国民の中には疑問を抱いている人も多かったでしょう。この法案審議が衆議院の委員会で進められていた最終局面で、大臣などの年金未納問題が発生しました。

 菅代表はこの「大臣未納問題」を材料に、国会の論戦で攻勢をかけようと図っていました。当然、民主党は、「シャドーキャビネット」の議員の年金状況を単独で発表するものと、誰しも考えました。ところが、あくまで「大臣の年金納入状況の発表をやれ」の一点張りでした。

 この未納問題をどのように取り扱うか、状況がデッドロックに乗りかかった時点で、野党の菅代表の未納問題が発生しました。結果は、相打ちの状況。そして、菅代表は、「連休を予定通りに、海外」・・・通常では、一般に「トップが、困難さから逃げた」と判断します。

 「勝負はそこまで」

 そうした上に、民主党の菅代表は、年金改革で3党合意は目指す方針を採りましたが、その民主党内の賛同が得られるか、疑問とされています。

 参議院選挙を目前として、その候補者達からは、こぞってその辞任
を願われている、と言う状況を察知すべきです。その問題は、この4月の衆議院議員補欠選挙で3戦全敗しています。戦況では、埼玉は民主党が取ると見られていました。選挙で言いますと、最後の天王山をその埼玉の選挙区でなく、広島で終える形を取ったと記憶しています。そうしたことが、「党」と言う組織から見ても、大将の器かどうか、問われていたものと思います。

 その間の経緯は、たまたま、安藤さんという方の質問に答える形で、状況説明しています。
(04/05/01) 民主党について(安藤さんに答えて)
http://j-expert.com/ike/2004/05/01.html

 組織の中で、果たしてトップを守ろうとする人物がどれくらい入るでしょうか。先の、(04/05/01) 民主党について(安藤さんに答えて)のなかに、
「ドラスティックな移り変わり - 吉田つとむ 04/24-10:45 No.4243 」
 を記事にあげました。菅直人代表は、自分自身が今回は、その悲哀を味わう可能性があります。それくらいは、リーダーとして当然予測すべきでした。と私は、考えます。

 吉田つとむは、自分自身が、まだまだ、日々の市政の中でリーダーシップをとるような場面は、ほとんどありません。まだまだ、自分が批判の側に立つことがほとんどです。では、私自身がリーダーシップを取り、ある種のつまずきをした時に、一人でも多くの支持を得られるよう務めて行きたいと思っています。
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年金改革関連法案は、衆議院通過 - 吉田 つとむ 05/11-15:08 No.4351

 最新ニュースでは、衆議院本会議で、年金改革関連法案が、賛成多数で通過したとのことです。

 与野党3党の合意があってここまでこぎつけましたが、その間に、民主党内では大混乱が生じた法案です。注目も小沢一郎議員は、藤井裕久元自由党幹事長と共に、棄権をしたようです。

 共産党と社民党は反対、民主党は修正案に賛成し、政府案に反対とのことでした。民主党内でどの程度の反対者、棄権者が出たか、良くわかりません。

 後は、参議院での審議になります。
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民主党は反対、棄権が大勢 - 吉田つとむ 05/11-23:28 No.4352

 今回の年金改革関連法案の修正案では、3党合意の線で、民主党は全員が賛成の見込みのところ、小沢一郎氏が公然と棄権を唱え、他にも追随があったり、採決前に退席する独自の棄権者が出たりしていました。テレビのインタビューで法案に反対の意を主張していた議員もありました。

 これから、参議院での審議が始まります。見込みでは、今度の国会で法案成立のスケジュールと目されていますが、今後、どのような動きが出てくるのでしょう。

 参議院は、その半数改選の時期が迫っているので、当面は選挙を意識した行動が目立つと思われます。
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未納問題は公明党神崎代表らに飛び火.. - 吉田つとむ 05/12-17:01 No.4356

 今日、公明党が発表した情報では、神崎武法代表、冬柴鉄三幹事長、北側一雄政調会長らの最高幹部を含めて、同党には約10人国民年金未納者があったとのことである。

 すでに、共産党では所属議員(名前が思い出せない)が1名いて、国会対策副院長職を辞している。
 社民党は、土井たか子元党首などが未納があったと言う。
 自民党では、橋本元総理や内閣に多数の未納者があった。

 全体として、自民党では福田官房長官が辞職し、民主党では菅直人代表が、昨日辞職して混乱をきたしている。また、共産党では副国会対策委員長が辞職している。

 こうした状況から、この未納問題に収束は見えてこない。
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公明党の党内処分 - 吉田つとむ 05/13-00:00 No.4358

 公明党の調査では、全部で13名の国会議員が未納期間があったという。先の表記では、全部で10人と書いたが、神崎代表、冬柴幹事長、北側政調会長を除いての人数であったので、訂正する。

 また、公明党が発表したその処分は、神崎代表と冬柴幹事長がけん責、北側政調会長が戒告と言う。他の処分では、未納期間によって処分内容を決めたとする。

 メディアでは、他党の状況を比較しており、まだこれから参議院でこの年金改革関連法案の審議を行うわけであり、その論議が注目される。
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