アメリカのイラクでの責任の負い方

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<目次>
イラクでの虐待が問われる兵士の.. - 吉田 つとむ 05/10-16:25 No.4341
米国の情報機関の関与 - 吉田 つとむ 05/10-16:44 No.4342
Re: ジュネーブ条約は適用外か - 宮本 武蔵 05/10-19:25 No.4345
ブレア首相はTVでわびる - 吉田つとむ 05/11-00:41 No.4347
Re: 米国の民間人が斬首 - 宮本 武蔵 05/12-22:54 No.4357
報復合戦に至らぬよう - 吉田つとむ 05/13-00:49 No.4359
事実は事実として、映像をリンク - 笹山登生 05/13-16:06 No.4363
アメリカの責任の負い方 - 吉田つとむ 05/13-22:22 No.4367
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イラクでの虐待が問われる兵士の責任

 イラクの刑務所で、米軍が虐待を行なっていた問題で、次々と新しい話題が出てきています。

 アメリカ軍のトップとブッシュ大統領は、幾人かの出来の悪い兵士が個人で行なった犯罪で、軍で処罰をするとしています。

 その刑務所の責任者も職務責任で、その職を負われる立場に落ちっています。

 それから先が、日本とアメリカの違いと言うか、刑務所の責任者は、自分は何も知らず、エスケープゴーストにされたのだと主張しています。

 また、虐殺を行なったとされる米軍兵士も、自分は命令に従ったまでだと主張し始めました。

 こうした場合、軍が何の問題もなく、その統治を行なっていたとは思えませんが、軍律がどのように徹底していたか、どうかが問われています。
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米国の情報機関の関与 - 吉田 つとむ 05/10-16:44 No.4342

 こうした米軍兵士は、ジュネーブ条約を知らずに看守業務を行なっていたようです。

 一般人がこの条約は知らなくとも、自由を守るための同盟国兵士には、頭に叩き込むことが必須の科目でしょう。さらに、刑務所内で看守のような職務の仕事をするとなるとなおさらです。

 これまでに発表された写真は、米軍の犯罪行為のごく一部とされています。これら以外の写真の存在は、見せるわけにはいかない、とするような写真のようです。

 そうした写真がなんのためにとられたのか、あるいは残されたのか、それが現下の最大の問題となっています。

 最新の解釈では、他の拘束者を厳しく尋問するために、その脅しに虐待写真を撮っていたという解釈が広まり始めました。

 脅しのために、虐待の写真を撮っていたとすれば、軍の憲兵機関、国の情報機関の関与が無いはずが無い、という状況になります。

 イラク人を虐待した兵士自身も、取材メールで、自分達は拘束者に相手を(精神的に)痛めつけるように仕向けられていた、と主張しているようです。
 
 今回の事態を、アメリカはどう説明するのか、評価が分かれることです。
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Re: ジュネーブ条約は適用外か - 宮本 武蔵 05/10-19:25 No.4345

>  こうした米軍兵士は、ジュネーブ条約を知らずに看守業務を行なっていたようです。
>

ある情報によると、ジュネーブ条約は宣戦布告を行なって戦闘状態に入る
国家間の紛争について適用されるもので、今回のものは、フセインによる
独裁からイラク市民を解放する、犯罪摘発行為なので、ジュネーブ条約は
適用にならないと考えていたのではないかと言う説もある。

確かに、あまりにあからさまな虐待行為とその事実を平気に写真に残し
それを、メールで飛ばす行為はジュネーブ条約を知らないと言うレベル
では無く、適用外と信じきっていたのではないかと思われる節もある。
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ブレア首相はTVでわびる - 吉田つとむ 05/11-00:41 No.4347

 イラク人への虐待に関して、イギリスのブレア首相はTV演説で、お詫びをしていました。イラクに「人権回復」をもたらそうと考えた、フセイン打倒、自由主義新国家樹立が目標であったはずが、その趣旨を自国軍が破っていたのです。

 確かに、国家間の戦争の捕虜か、それともテロリスト集団の構成メンバーなのか、問われることがあるでしょう。しかし、一旦、それらの容疑者を、拘束して占領軍管理の収容施設に入れているのですから、それらの人物自体は、危害を加えることは不可能です。

 あとは、これが数人の未熟の軍人が行ったことか、それとも組織的な対応であったか、こうした問題が問われます。

 今の状況では、情報機関が直接かかわって、容疑者とした人物らを虐待していた。さらに、アメリカが行ったその方法が、イラク人の人間の尊厳を厳しく犯すものであった。このように、事態が解明されてきました。

 イラク国内での捕虜虐待は、同盟軍のイラク侵攻の是非が問われかねない問題となりました。

 米英軍としては、虐待にかかわった直接の担当者は厳罰に処し、その命令を行ったものも同様の重罪にする以外に道はないのではないでしょうか。

 今となっては、日本の自衛隊が、イラクの武将勢力と遭遇しなくて幸いでした。間違っても、日本の自衛隊が武力でイラク人を捕捉し、虐待でもしていたら、大変なことになっています。
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Re: 米国の民間人が斬首 - 宮本 武蔵 05/12-22:54 No.4357

>  イラク国内での捕虜虐待は、同盟軍のイラク侵攻の是非が問われかねない問題となりました。
>
>  米英軍としては、虐待にかかわった直接の担当者は厳罰に処し、その命令を行ったものも同様の重罪にする以外に道はないのではないでしょうか。
>

今日12日報道によれば、米国の民間人が拘束中のイラク人をアメリカ軍
が虐待したことに対する報告として、イラク人により斬首されたと報道される。流石に日本のTV放送では斬首の写真は報道されなかった。報復が報復
をよぶ、虐待にならなければ良いがと危惧される
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報復合戦に至らぬよう - 吉田つとむ 05/13-00:49 No.4359

 論理では、アメリカはこの犯人を捕まえ処罰するとしています。

 イラクの武将勢力は、米軍のよってとらわれた人物と、自分達が捕まえた人質を交換するよう要求し、それがかなわなかったと言います。その過程で、米軍がイラク人を耐え難い虐待をしたので、その報復として、その人質を処罰したと言います。

 私は、論理的にアメリカを支持しますが、イラク国内の刑務所における拘束者の虐待問題に対して、どこまで、その処分をかすことが出来るか、それがアメリカが負った責任でしょう。

 この悲惨な状況は、速やかに収束してほしいものです。
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事実は事実として、映像をリンク - 笹山登生 05/13-16:06 No.4363

事実は事実として、
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi#6637
に、静止画と動画をリンクしてあります。
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アメリカの責任の負い方 - 吉田つとむ 05/13-22:22 No.4367

 戦慄なサイトをご紹介いただきました。

 私は、自由体制を作り上げるため、米軍の出動、進駐は必要だと考えた立場です。しかし、この間の報道を見ていると、そうした判断をするものから見ると、やるせない気持ちになるものです。

 ただし、笹山さんがおっしゃるように、「事実は事実」であり、両者の「報復合戦」がより過激になるばかりの様相です。ここで片方が踏みとどまってくれれば、と毎回にショッキングなニュースの際に思っています。

 アメリカが、ジュネーブ条約遵守の精神に立ち返り、この間の諸問題を全部さらけ出すと言うことはとても期待できませんが、それでも野党の側の言い分で、これらの情報公開が幾分かは進むでしょう。また、「私は貝になりたい」という下級の兵士だけでなく、一定の責任ある幹部も虐待の責任を負わされるプロセスが始まると思います。

 6月には、占領軍が、イラク人に一定の権力委譲を行わないといけません。そうした面に期待を持ちたいと考えます。
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