拉致問題と、小泉総理の再訪朝について

 以前から、大きな社会、国際問題となっていた、北朝鮮の拉致問題の解決を促進するために、小泉総理が再度の訪朝を行いました。さまざまの意見がり、ここでもその議論を掲載しました。

 また、町田市内では、この北朝鮮の拉致問題の被害者救援の集会が、開催予定されています。
 その期日と場所は、以下の通りです。
 5月29日(土)午後2時から、町田市総合体育館(成瀬駅下車)。

 <目次>
小泉総理の再訪朝への期待 - 吉田つとむ 05/22-09:32 No.4433
5人の帰国と、その後の波紋 - 吉田つとむ 05/23-01:21 No.4437
小泉総理の評価、マルかバツか、.. - 吉田つとむ 05/24-01:22 No.4439
Re: 小泉総理の評価、マルかバツ.. - はな 05/24-21:01 No.4440

人生を狂わせられた拉致被害者 - ザトペック 05/22-23:13 No.4436
Re: 折衝能力に疑問 - 宮本 武蔵 05/23-10:36 No.4438
小さな一歩と、今後の推移 - 吉田つとむ 05/25-00:44 No.4446
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小泉総理の再訪朝への期待 - 吉田つとむ 05/22-09:32 No.4433

 小泉総理は、突然の発表として、再度北挑戦を訪問し、拉致被害者家族の帰還の実現を図る。

 もとより、2002年9月の訪朝で締結した「日朝平壌宣言」を履行することが基本と考えられ、首相任期中の日朝国交回復を実現することが内閣の大きな仕事とも解される。

 他方で、この北挑戦の拉致問題では、様々の問題を含んでおり、その被害者家族やその救済運動、そして党の内外からの小泉総理への期待度も大きいものものがある。

 総理の再訪朝が大きな政治決断であればあるほど、その期待も大きく、多様である。特に、今回は国会で年金問題をきっかけとする、総理自身を含めた年金の未加入・未納問題があった最中のことであり、一歩前進では「批判」の方が多くなると推察する。

 おそらく、小泉首相は、日中国交回復を実現した「田中角栄元首相」を超えようとしているかも知れない。その意味では、困難に立ち向かうその政治評価を薄める側には組するわけにはいかない。
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5人の帰国と、その後の波紋 - 吉田つとむ 05/23-01:21 No.4437

 拉致被害者の家族で、蓮池薫さん(46)祐木子さん(48)夫妻と地村保志さん(48)富貴恵さん(48)夫妻の子供達が、初めて日本に帰国した。しかし、曽我ひとみさん(45)の家族の帰国が実現しなかったことで、それらの家族に喜びの表情が無かったという。

 さらに、その他の家族については、再調査をするという約束のみであり、その北朝鮮の約束がどこまで果たされるか疑問のため、小泉総理に対して、じかに不満を出す家族が目に付いた。小泉総理への期待が大きかったのか、総理自身が期待を持たせる言葉や雰囲気を示したのか、ともかく、上記の3家族を除いて、記者会見場で小泉総理に批判の言葉を向ける意見が相次ぎ、関係者家族は、今後の行く末に不安が増したことは間違いない。

 ここは、小泉総理が約束してきた、再調査をはっきりやってもらうことが肝要であろう。

 それにしても、小泉総理は、10名の安否情報を家族が納得できるレベルで、相手から引き出させるという困難な課題が待ち受けることになった。

 しかし、その困難は当初から見えていることであり、この問題の前進なしに、国交正常化はとても実現不能の課題と考える。
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小泉総理の評価、マルかバツか、.. - 吉田つとむ 05/24-01:22 No.4439

小泉総理の評価、マルかバツか、北朝鮮再訪問

 <メルマガ記事、2004/05/24 00:10 vol.411>の転載記事を下記に示します。

 メディアの最大の関心事は、3月22日の小泉総理の北朝鮮再訪問に関するもので、その成果、代償、そしてなしえなかったもの、それぞれの立場で評価が異なっています。

 もとより、その思い入れによって異なるでしょうし、あるいは政治的なスタンスによっても、より一層違った見方がなされるでしょう。しかし、敵・味方両方の見地がある課題に対処していくのが小泉総理のやり方です。

 批判があるのは前提で、なしえた結果と見なせます。私自身は、小泉総裁選挙で支持をしなかった立場ですので、様々の点で解釈も異なります。

 大きな話題を広げて、多数の人を翻弄しながら、一つでも事態を変えていくという点では、この課題も一貫したプロセスになっています。いままでの内閣でなしえなかった課題に踏む込み、ともかく状況を変えたという点は、政治家として評価されることであろうと考えます。
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Re: 小泉総理の評価、マルかバツ.. - はな 05/24-21:01 No.4440

こんにちは。

 はなです。

小泉さんは、様々な批判を覚悟で、北朝鮮に訪問したと
思っています。

外野で、いろいろ言うのは簡単なことです。
国会議員でしかも自民党の「なにもしない、言ううだけ」の
議員さんの多いこと。。。

驚いてしまいます。
(野党はそれが、仕事なので、特に感想はないですが。。。)

訪問の成果としては、語るべきことは特になく、失敗だったとの
評価もしかたないかな・・・

けど、数人の家族でも日本に呼ぶことができて、
本当に良かったです。

北朝鮮に11億円相当の物資などを約束したといいますが、
国民1人あたり、たかが、11円です。

その程度の費用で、国民の思いのひとつが、
かなったとすれば、本当に良かったと思います。

ただし、今後も、不明の拉致被害者についての
活動については、継続してほしいと、思います。

 はな
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人生を狂わせられた拉致被害者 - ザトペック 05/22-23:13 No.4436

今夜21時16分に拉致被害者のお子さんたちが日本に帰ってきた。
親御さんが単独で日本に帰ってから、1年7ヶ月と長い時間離れ離れ
で暮らす生活に終止符を打った。
然しながら、この拉致問題は、未だ完全に解決した訳ではない。
北朝鮮を挙げての、国家的誘拐犯罪により、全容はわからないが、
少なくとも15以上の家庭。そして、恐らく50人以上の人生を
狂わせたことは、間違いの無い事である。
振り返ってみれば、日本における年金問題も、納付したお金を抑えられ
ているが、今後の運用不安から、交付の保障が見えず、人生設計を狂わせかねない国家的な問題と考える。こちらの方は、50人どころで無く、
国民全体の問題である。北朝鮮による拉致問題も重要であるが、国民の
関心を年金問題からそらす為、そして、7月の選挙に向けた事前運動
とすれば、11億円の税金の支出は許されるのだろうか?
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Re: 折衝能力に疑問 - 宮本 武蔵 05/23-10:36 No.4438

北朝鮮による拉致問題も重要であるが、国民の
> 関心を年金問題からそらす為、そして、7月の選挙に向けた事前運動
> とすれば、11億円の税金の支出は許されるのだろうか?

25万トンの食料は100円/1kg(穀類として)で計算しても250億円になる、とてつもない金額である。この金額は、NTVがすっぱ抜いたように、はじめから持参したカードの様子であった。
小泉さんとしては、制裁処置解除と250億円の食料、11億円の医療品
と言う3枚のカードを持ちながら、5人の子供の帰還と言う見返りしか無かった。

折衝能力としては、甚だ心もとない。問題点を列挙すると
1.事前準備の不足
 前回提供された10人の不明者に関する情報がデタラメである事を何故事 前に追求し無かったのか、前回から1年7ヶ月何もしていない事になる。
2.ジェンキンスさんの脱走罪の問題
 小泉さんが身元引受人となり、彼に日本として懲罰を加える(例えば、日 本に帰化させた上で、ビザの発行禁止、国内移動制限、軍事産業への就業 禁止など)事で、予め米国の了承を文書で取り付ける事は出来たのではな いかと思う。
3.カードを早く切りすぎた
 小泉さんとしては、7月の参議院選挙が頭にあり、今回何としてもけりを
 付けたかったのだろうが、折衝に焦りは禁物。医療援助や食料援助はチラ
 つかすだけで、数値を出すのは、北朝鮮側の動きを見てからで十分であっ たと思う。
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小さな一歩と、今後の推移 - 吉田つとむ 05/25-00:44 No.4446

 小泉総理は、「批判は甘んじて受ける」と答えています。その言葉で考えるものは、次のいずれかでしょう。
(1) 何事も上手くいかず、どうでも良くなった時。
(2)小さな一歩が、いずれ大きな足跡になると信じている。

 通常、今までの小泉総理は、批判を受けると、即座に反論をして、変えていました。その返答は決してスマートなものではなかったのですが、そのことに関係する分野が、小泉総理に有利に推移してきました。

 今回は果たしてどうなるか、それは問題なのでしょうが、少なくとも5名の家族がかえってきた。

 曽我さんの家族も、北朝鮮でないところであうことが出来る。そうした人たちが、いずれは何かを話してくれる。そこまで、小泉総理は見越して、今回の条件を生んだのでしょう。