橋本元総理の政治資金問題(私が告発した過去の事例)
(04/08/11)

 この間、歯科医師連盟の橋本派への1億円不法献金問題が、スキャンダルとして政界を駆け巡りました。橋本元首相は、その1億円受領を否定し、橋本派ではその受け取った小切手を現金化したことを認めるという、混乱振りでした。
 橋本元総理は、派閥会長の辞任表明、次期の選挙では「小選挙区から出ない」という表明まで行いました。もとより、そうした手段で橋本元総理の行く末が保障されるのか、まだまだ誰もわかりません。

 さて、この問題に質問がありましたので、私は橋本元総理を以前に、政治資金告発したことがあることをこの度、記事としました。はるか、平成元年のことでした。
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<見出し>
橋本議員に1億円? - ザトペック 07/26-22:19 No.4697
私は、過去に橋本元総理を告発したことがある - 吉田つとむ 07/27-00:09 No.4698
Re: 発覚してから事後処置で帳簿.. - 宮本 武蔵 07/28-22:59 No.4702
今回と、私が告発した例の違い - 吉田つとむ 07/29-08:28 No.4704
橋本派内にも異論が出たという - 吉田つとむ 07/29-12:40 No.4707
橋本元総理は、派閥会長を辞任 - 吉田つとむ 07/30-23:53 No.4712
派閥退会、小選挙区選挙に出ず - 吉田つとむ 07/31-00:44 No.4713
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橋本議員に1億円? - ザトペック 07/26-22:19 No.4697

 今日の読売新聞によると、橋本議員が直接1億円
 を選挙前に受け取った疑惑がにわかに持ち上がった
 と報道された。

 今回のものは、直接渡した本人が証言しているが、
 受け取った本人は、全く受け取った記憶が無い
 と証言している。
 
 無責任な私など第三者は、ありうるべき事と考えている。
 そして、最も不可解なのが、参議院選挙の終わるのを待って
 次から次へと小出しに情報が出てくることである。
 選挙の期間報道を差し控えたのはわかる。
 しかし、捜査の手を緩めたわけではないので、周辺の証拠
 は選挙期間中もドンドン固まったはず。なのに公表される
 情報は、ちびちびと小出しにされている。あたかも、この
 情報で、国民の関心が向かれると不味いところから国民の
 目をずらすのが目的なのではないか
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私は、過去に橋本元総理を告発したことがある - 吉田つとむ 07/27-00:09 No.4698

 ザトペックさん こんばんは

 今回の話がどのように進展していくか、自民党の行く末にも影響する内容かも知れません。今は、密室の中の話題であり、専門家の領域ですので、私は別の話題を提供しましょう。 

 実は、その橋本氏(当時は、大蔵大臣で、その告発の相手は、その資金を管理する秘書としました)を、過去に、私は政治資金法違反で告発したことがあります。

 当時の新聞記事を取り出すと、やはりずいぶんと昔のことでした。

 平成元年8月14日のことですが、私は、橋本龍太郎蔵相の政治団体のパーティー収入、1億6千万円が掲載されていないという重大な過失があるとして、東京地方検察庁に、政治資金法違反で告発したことがありました。

 その告発に対して、当の橋本氏は、そのお金の処理は「単純なミス」として、新聞などに回答しています。合わせて、その後、政治資金収支報告書は、その金額の収入を加えて訂正されました。すなわち、私の告発の趣旨を、実質的に受け入れたのでした。 
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Re: 発覚してから事後処置で帳簿.. - 宮本 武蔵 07/28-22:59 No.4702
>
>  その告発に対して、当の橋本氏は、そのお金の処理は「単純なミス」として、新聞などに回答しています。合わせて、その後、政治資金収支報告書は、その金額の収入を加えて訂正されました。すなわち、私の告発の趣旨を、実質的に受け入れたのでした。 

今回の1億円の件もそうですが、発覚したら・・・・すみません忘れていました。で済むのでしょうか?

明らかに、不正の匂いがするものでも、事後に申告すれば、何らお咎めが
無いのでしょうか?ならば、発覚したら是正すればよい事になり、発覚しなければ申告しない事を容認する事になりませんか?

電車のキセルだって、明らかな故意が感じられれば、追徴金を取られます。
発覚したら是正すればそれで済むならば、正直者が馬鹿を見る事になりませんか?
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今回と、私が告発した例の違い - 吉田つとむ 07/29-08:28 No.4704

 宮本武蔵さん おはようございます。

 橋本龍太郎元総理の政治資金に対する問題に関して、その課題を例示しました。

 私が、検察に告発して問題にしたのは、平成元年の時点で橋本龍太郎大蔵大臣(当時)の政治資金管理団体の収入の記載に、事実と1億6千万円ものギャップがある。その数字の違いが生じたのは、重大なミスではないか、とするものでした。

 つまり、政治資金の実際の金額は、どのようになっているか、その事実を明らかにすることでした。そして、そのお金はどこにあるのか。そのことを追求したわけです。

 その際は、橋本龍太郎大蔵大臣(当時)自身が、「1億6千万円の収入」事実を認め、その支持資金収支の処理が間違っていた、つまり、その「金額の現金があった」と説明したわけです。(この時の私が行った橋本蔵相(の政治資金団体)告発では、「意図的な政治資金隠し」か、それとも「意図的とはいえない範囲の、政治資金の紛失」とするか、両方の可能性がありました。

 前者の「意図的な政治資金隠し」として告発すると、その「意図的」な部分の照明を、私自身がしなければいけないことになります。そこまでの資料をそろえるとなると、内部告発でもない限り、到底無理な次元です。

 今回の1億円の受領問題の動向とはを、だいぶ違っているようです。そこで、今後の推移をじっくりと見つめて行こうと考えます。
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橋本派内にも異論が出たという - 吉田つとむ 07/29-12:40 No.4707

 今日の報道によると、この橋本派内にも、この1億円受領に関する、この間の橋本元総理の説明に納得できず、橋本元総理の会長辞任を求める声や橋本派の出直しを求める声があったという。しかも、新聞の報道では、発言者の実名が出ている段階に至っている。

 少なくとも、これからも政治の場にあろうというものは、今の橋本派の状況(政治資金に対する対応)に不安を持つものであろう。これから、総理を出ししてゆこうという「派閥」には、現状の説明責任のなさはふさわしくないと考えてのことと思われる。

 これは、そうした種類の多額の政治資金に関与することがない、われわれ地方議員には、橋本元総理は、もっときっちりした説明をしてもらうほかない。
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橋本元総理は、派閥会長を辞任 - 吉田つとむ 07/30-23:53 No.4712

 橋本元総理は、この派閥の会長を辞任することに成ったとのことです。

 ただし、この問題はこれで全部片付いたわけではありません。それは、この発端になった事件では、その席に同席していたのが、野中拡務元幹事長と、青木幹雄自民党参議院幹事長ということで、この両者の発言はどうなるのか、野中氏は議員を引退しているのですが、片方の青木幹雄氏は、その議員会長に昇格しました。

 この人事が、他にもたらす悪影響は、計り知れないものがあります。
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派閥退会、小選挙区選挙に出ず - 吉田つとむ 07/31-00:44 No.4713

 橋本元総理は、その平成研究会派閥の会長を辞任するだけでなく、そのメンバーからも退会することにしたというニュースです。

 しかも、次回はその衆議院選挙で小選挙区から出ないという表明まで行いました。(しかし、衆議院の比例には出たいというニュアンスでした)

 事態が急転しています。

 この派閥の平成研究会では、次の会長が決められないほどのスピードで、事態が転換しています。

 この橋本派所属議員にしてみれば、<橋本派所属=金の亡者>と見られたくない、という意識が第1優先課題となったのでしょう。

 ただし、この間の問題の根源は、青木幹雄幹事長の参議院議員会長への昇格でしょう。この時期、これだけの問題を掲げて、議会の中枢で動こうとは、とてもついていく人はいないでしょう。

 橋本元総理が派閥脱会という非常手段まで行いましたが、それでこの(自民党の)政治資金問題へのダーティーさが目立つ状況は、回復できないでしょう。

 この間、何度か明示してきたように、参議院の人事は、選挙結果を無視した、ただ力任せのやり方で、これでは人心に背を向けるだけのスタンスです。

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