生活支援センター(らいむ)の仕事について
(04/09/23)

 この記事は、町田市障がい者就労・生活支援センター(らいむ)のHP掲示板記事のやり取りを掲載したものです。
(HP)http://homepage3.nifty.com/wsc-raimu/
(掲示板)http://9005.teacup.com/raimu8864/bbs

 実際の文章では、大半の部分がそのらいむの天野さんの記事ですが、私のレスが入っているので、ここに転載するものです。
 他の、「就労・生活支援センター」関係記事とも照らし合わせてください。

<目次>
ワクワクと期待がふくらむ1日でした 投稿者:天野  投稿日: 9月13日(月)19時16分5秒
2名の採用が決定! 投稿者:天野  投稿日: 9月15日(水)19時17分27秒
まだまだ可能性のある人がたくさんいるはず 投稿者:天野  投稿日: 9月16日(木)19時02分17秒
採用決定を祝します 投稿者:吉田つとむ(町田市議)  投稿日: 9月18日(土)18時12分2秒
「定着支援」の大切さ 投稿者:天野  投稿日: 9月19日(日)17時36分42秒
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ワクワクと期待がふくらむ1日でした 投稿者:天野  投稿日: 9月13日(月)19時16分5秒

今日は、金曜日に書き込んだふたりの人と
企業面接に行ってきました。
なんだか怖いぐらいにトントン拍子に話が進み、
ふたりとも「採用」の可能性が高くなってきました。
15日、16日の2日間、
天野がジョブコーチ支援に入る形で
終日、ふたりと一緒に職場でがんばってくることになりました。
ふたりとも緊張の中にも喜びが隠せない様子で、
見ているこちらまでワクワクしてきます。
「これは、何がなんでも結果を出さねば!」と決意を新にしています。

うれしい報告に「らいむ」全体のモチベーションもぐんと高くなります。
明日も予定では3名の方が相談にみえることになっています。
3回目の来所となる女性の方には、竹内が同行して、
ハローワークに求職登録に行ってもらう予定です。
実は、彼女の持っている資格ややりたい仕事とぴったり合う仕事が
ひとつあるので、登録が済み次第、こちらも急ピッチでとりくむ予定です。

天野は午後から、授産施設をベースにしたメール便の全国展開の可能性というテーマで
ヤマト運輸さんと障害者団体との話し合いに出席してきます。
うまく具体化すれば、授産施設全体の工賃アップにつながるかもしれないだけに
責任の重さを感じています。

こうして、毎日いい報告ができるようがんばっていきますので
応援をどうぞよろしくお願いします。
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2名の採用が決定! 投稿者:天野  投稿日: 9月15日(水)19時17分27秒

うれしいお知らせです。
今日、ふたりの人の就職が決まりました。
ふたりとも知的障害のある男性です。

とりあえず今日は1日実習体験ということで、
朝8時45分に会社の前で待ち合わせということにしました。
約束の10分前に着いて、ふたりを待っていましたが、
約束の時間を過ぎてもふたりとも現れません。
「もしや?」と思い、会社に駆け込むと、よかった。ふたりとも来ていました。
ひとりの人は8時10分に、もうひとりは20分に到着。
玄関先で待っていたところ、会社の人に声をかけられ、先に準備をしていました。

最初は、ふたり同じ仕事で、害虫駆除機を分解して、洗浄するというもの。
ふたりともすぐに仕事をのみこみ、無難にこなしていました。

機械が得意というAくんは、
その後、空気清浄機の分解作業。
工程も複雑で、分解前に通電の検査なども入り、
難しい作業ですが、
あっという間に覚えてしまい、こちらの方がびっくりしてしまうくらいでした。
Aくんに仕事を教えてくれたのが、
障がい者雇用で働いているIさん。
もう6年のキャリアになるということでしたが、
見事なジョブコーチぶりに脱帽しました。

機械ものは苦手というBくんは、
午後から違うタイプの害虫駆除機の洗浄作業。
こびりついた汚れを丁寧にかき落として、ピカピカに仕上げて、
会社の人からもお褒めの言葉をいただきました。

5時に仕事が終わって、
会社の人から、改めて就職の意志を尋ねられたふたり。
「前の仕事をやめてから、3年半も仕事を探していたので、ぜひお願いします」とBくんが頭を下げるの見ていて、ちょっと胸が熱くなりました。
結果、今日の仕事ぶりを評価され、めでたくふたりとも採用ということになりました。

会社の人から「これから長くがんばっていきましょう!」とありがたい言葉をかけていただき、ふたりともとっても嬉しそうでした。
障がい者雇用の先輩、パートさんも含めて、職場全体がとても暖かい雰囲気なので、きっとふたりもがんばってくれることと期待しています。

明日も1日職場での支援に入ります。
もう1名他から実習にきている男性がいるので、
なんとか彼も就職につながるよう、いい方法がないか考えてみたいと思います。
はじめての職場実習支援でさすがにヘトヘトですが、
最後にはホッとした1日でした。
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まだまだ可能性のある人がたくさんいるはず 投稿者:天野  投稿日: 9月16日(木)19時02分17秒

今日も2人の採用が決まった会社に1日行ってきました。
昨日は時間が遅くなってしまって、交わすことのできなかった
雇用契約を朝一番に交わしました。
雇用契約書や誓約書など、いくつかの必要な書類に
労使お互いに記載事項を確認した後、
自分の名前を書き、捺印していたふたり。
緊張感と誇らしさが入り混じった表情がとてもよかったです。

今回のふたりは共に市内の授産施設に在籍していた人です。
障がい者雇用にとても理解のある会社にめぐり合えたという幸運もありましたが、
「らいむ」ができた意義を改めて考えさせられました。

「3年半も仕事を探していた」と昨日、発言した彼は実は、
天野の前の職場であるCスクエアの利用者でした。
もちろん、彼が就労を希望していることや、
ハローワークに通っていることは知っていましたし、
事ある毎に励ましの声をかけたり、情報提供をしたりということもしていましたが、
授産施設としてできる就労支援には自ずから限界があり、
結局のところは、彼の就職先を見つけることはできませんでした。

「らいむ」ができて、作業所とはちがう形の支援ができたことが
今回の結果につながったのだと思います。

でもよ〜く考えてみると、今回のふたりのように
実際のところ、授産施設では、日常業務が忙しい中で、
なかなかできない支援をたとえば「らいむ」のような他の機関が
お手伝いできれば、一般就労につながる可能性のある人が
たくさんいるような気がしてきました。
もしかすると、この掲示板をご覧になってくださっている授産施設の関係者の方のところにも、そんな可能性のある人がいらっしゃるのではないでしょうか?

9月1日号の広報には掲載されましたが、
まだまだ市内の「認知度」は低い「らいむ」です。
来週くらいから市内の各授産施設宛にDMをお送りして、
「らいむ」の存在をアピールしていきたいと思っています。

夕方、作業所に戻ったところ
今日相談にみえた筋ジスの男性がかなりのPCスキルを持っているという報告を受けました。
実は、2ヶ所ほど、PCスキルのある人を雇用したいという会社があるので、
今度は、そこにアタックしていきたいと思っています。
もうひとり女性で、この方はホームヘルパー2級の資格をもっているという方がいるので、こちらも来週には具体的な詰めに入っていきたいと思っています。

また良い報告ができるよう、
「らいむ」の4名の職員が一丸となってがんばります。
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採用決定を祝します 投稿者:吉田つとむ(町田市議)  投稿日: 9月18日(土)18時12分2秒

 天野さん ライムの活動としての採用決定を祝します。

 ここの人に対応しての活動ですので、一度に数十人ということでの就職決定はないと思いますが、間違いなく頼りとさせる「組織」と見なされるでしょう。

 ライムの活動は、スタートしてすぐに成果を出さねばならない困難性が付きまとっています。役所から振り当たられて行っている事業でなく、競争して得た事業の宿命と考えます。

 ただし、あくまでその成果は、就業者の就業先への定着性と考えます。(最も、私は幾度も就職企業先を変遷していますので、見本になる人物ではありません)どうか、就職後の行く末も、気にかける時間を確保してください。
http://j-expert.com/
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「定着支援」の大切さ 投稿者:天野  投稿日: 9月19日(日)17時36分42秒

吉田さん、お祝いのメッセージをありがとうございます。
週末は、仙台に出張しており、レスが遅くなってしまいました。

仙台へはヤマト福祉財団主催のパワーアップセミナーの仕事に行っていたのですが、
このセミナーのテーマは、
「(授産施設の)工賃1万円からの脱却」です。
セミナーの中できょうされんの藤井常務から、興味深い数字をうかがいました。
本来は一般就労にむけての橋渡しの役割を負う
通過型施設であるはずの授産施設から、一般就労に移行する人の割合が
1%という数字です。
「1万円からの脱却」というテーマとともに、
「1%からの脱却」ということもテーマに据えて、がんばっていかなければいけないと
思うところでした。

結局、この1%の壁を超えられない大きな理由としてあるのは、
たとえ就職できたとしても、もし職場でうまくいかなければ、
やめざるをえなくなってしまう。その時に行き場がなくなってしまうという
障がい者本人や家族の不安があります。
その意味でも、吉田さんのご指摘の通り、
「定着支援」がとても重要になってきます。
「らいむ」では、今回就労につながった人も含めて、
これからも、定期的に職場訪問をしたり、
企業の方とお話をさせていただいたり、本人たちの悩みや不満を聞いたりという
「定着支援」をみっちりおこなっていきたいと考えています。

もうひとつ別の理由としては、
一般就労が可能と思われる障がい者が、実は授産施設の中で貴重な「戦力」となっていて、授産施設側が、かれらを手放そうとしないことです。
これには、在籍する障がい者数を根拠に支援費や補助金などの公費が支給されていることも原因しています。
まだまだ力及ばずですが、
こうした考え方や仕組みの矛盾を改善していくことを訴えていくことも
また「らいむ」の重要な役割ではないかと思っています。

「らいむ」の活動にいつも関心をもっていただいていることをありがたく思います。
これからも、どうぞ、よろしくお願いいたします。
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