震災で、山古志村は全員避難
(04/10/30) 

 今回の新潟中越地震では、新潟県下には人命・物的・システム的に重大な被害が出ています。そうした中で、村民全員が長岡市に緊急避難した山古志村のことについて、その経過を記しました。たまたま後援者の家族の中で、この山古志村とゆかりの方があったため、その情報も加味しながらの記事です。
<前書き>
山古志村の全員避難 - 吉田つとむ 10/26-00:56 No.5136
稲刈りは済み、わらで暖を取る - 吉田つとむ 10/26-08:23 No.5137
小泉総理は、ライフライン修復を.. - 吉田つとむ 10/26-21:45 No.5143
避難者支援対策として「緊急就労.. - 吉田つとむ 10/26-21:50 No.5144
山古志村民には仮設住宅で対応 - 吉田つとむ 10/27-05:39 No.5146
仮設住宅と復興住宅 - 吉田つとむ 10/28-11:30 No.5148
村民の一時帰村 - 吉田つとむ 10/29-23:41 No.5159
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山古志村の全員避難

 新潟で強い地震が起きていましたが、その間、たまたまインターネット環境がないところにいました。

 新幹線の中では、刻々変化する、広がる様子の情報が入ってきました。

 そうしたなかで、村民の皆さんが全員雛員をした人に家族がある方がありました。

 全員けがなく、長岡市の避難所に移動できたようですが、自衛隊のヘリの強力さには改めて驚きました。この山古志村からの村民の皆さんの撤収では、今回は車が何台あっても助けにならず、地震の強力さを感じた次第です。

 そうした皆さんは、これから避難所暮らしが始まります。阪神大震災に比べ、行政の対応ははるかに高度化しているため、さらに秩序だった住民の行動となるでしょう。

 しかし、被災者はいずれ自分の仕事に戻ってもらわないといけないわけです。就業を目指して、絶えず手足となってくれる人材を探さないと状態になっていました。(続く)
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タイトル:稲刈りは済み、わらで暖を取る

 新聞の写真には、避難を待つところで、「わら」を燃してる光景が写っていました。

 とすると、今年の稲刈りは終了していると言うことであり、棚田にはとりあえず「稲」はないと考えられます。

 取れたお米が、農協や契約販売の方法ですでに出荷されたか、それとも農家に保存されたままか、果たしてどちらなのでしょうか。お米が出荷されていないとすれば、早速、今年の収入が見込めないことにつながります。

 まだまだ「地震」と村民の一斉避難がニュースの段階ですが、わらで暖を取る光景から、稲刈りが済んだことが想像できます。とりあえず村民の全員が、避難は出来たようです。 --------------------------------------------------------------------------------
タイトル:小泉総理は、ライフライン修復を優先

 小泉総理は、新潟中越地震の被災地をおとずれ、ライフライン修復を優先する考えを明らかにしました。当然、山古志村はそのあとに手をつける方針です。

 国が復興支援でライフライン復活の施策をとることはやむなきことです。しかし、その間、被災者の皆さんが公務員や大企業などで他に就労の場がある人を除いて、避難所暮らしの皆さんが無収入になることが大きな問題です。このことは、阪神大震災の経験を通じて、避難所や仮設住宅にたびたび現地訪問した私の経験から明らかです。
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タイトル:避難者支援対策として「緊急就労事業

避難者支援対策として「緊急就労事業」の必要性

 そこで考えるに、国の災害復旧支援の重要施策として、避難者支援対策を組み、現場での「緊急就労事業」を導入する必要があります。

 緊急就労事業として、避難所への支援物資・食料の搬送・分配事業が考えられますし、その業務は全て避難者の中で就労希望者に委託するべきです。

 なぜなら、高給の公務員がそれらに担当するのは費用が明らかに高くつきますし、無駄が多すぎる結果となります。 --------------------------------------------------------------------------------
タイトル:山古志村民には仮設住宅で対応

 政府は、約2200人の山古志村民には仮設住宅で対応する考えであるというニュースが報道されました。

 阪神大震災の例に見るならば当然の措置ですが、それではこの仮設住宅とはどういうものか、考えていく必要があります。
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タイトル:仮設住宅と復興住宅

 震災被災地の避難者用に、仮設住宅が建設されます。その主体は県が行うものですが、国の支援なくその建設が進むことは極度に困難なことです。

 まず、全員が合併予定地の長岡市内に希望者が入れる仮設住宅を建設することになっていますが、メーカーと協議し、今回はその暖房対策にも力を入れた構造にするとの情報です。

 これから、その仮設住宅を建設し、それに避難者が入居するとなると、山古志村に帰る状況は、かなり先になると言う考えになります。

 そうすると、山古志村にはそれまでの住居が残され、これから11月の降雪と積雪にみまわれることになります。その結果、山古志村の住居は「全壊住居」と同じ結果になるのではないでしょうか。

 その後、村をどのようにして再興するか、とてもそうした先の見通しが立たない状況で、物事が進められることになります。

 阪神大震災では、避難所(学校、公民館、テント類など)→仮設住宅(数ヶ月から数年居住)があり、自力で家を再建する道と、賃貸の復興住宅に入った人がありました。

 自力再建の場合では、震災で家を失った人が自宅を再建する際、初めて公的な資金が補助されることになりました。国会でその法律が成立したのも、長い議論とその要求運動があってのことでした。

 他方の復興住宅は、公共的に賃貸アパートを低額で供給したもので、高齢者がそこに入っています。入居者にとって、その場所が、実質的に半永久的な住宅になるのではないでしょうか。

 この山古志村では、自力再建路線と復興住宅路線のどちらが主力にえらばれるか、まったく分かりません。誰しも、手探りで進んでいくほかないでしょう。
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タイトル:村民の一時帰村

 本日から、山古志村では村民の一時帰村が始まりました。マイクロバスやヘリが使用されている光景が映っていますが、わずかに2時か滞在と言う厳しさです。

 おそらく、着替えを取ってくるという程度になるのではないでしょうか。応急復旧の道路であるため、生活基盤を山古志村に戻すにははるかな時間がかかることになるものと思います。
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