宮城県白石市長電子投票開票結果の取材記事
(05/01/14)

<前書き>
 平成15年に市議会議員選挙で電子投票が実施された宮城県白石市では、平成16年10月31日に実施された市長選挙において、電子投票方式で行われた。
 この選挙n投票では、投票開始前のゼロ票確認に際して、大きな混乱があったと言う。その内容は、電子投票選挙において、その投票前に行うゼロ票確認で多数の投票機の確認作業で、その表示がゼロでなく、「1」と表示されたという。すなわち、一般の投票で置き換えてみると、それはからであるべき投票箱に投票用紙が1枚入っていた状態を示すことになり、投票所の現場は大混乱に陥ったと聞いた。
 私は、今回の白石市の電子投票選挙において、投票日当日の到着しか日程を組めず、この混乱振りをじかに見ることは出来なかった。

<見出し>
宮城県白石市で電子投票 - 吉田 つとむ 10/31-00:57 No.5169
白石市電子投票のトラブル - 吉田 つとむ 11/01-00:55 No.5171
トラブルの原因は不明 - 吉田 つとむ 11/01-00:57 No.5172
投票所から帰った人が出る - 吉田 つとむ 11/01-00:59 No.5173
数値を新聞発表数値に入れ替え - 吉田つとむ 11/01-23:45 No.5177
トラブルを公表すること - 吉田つとむ 11/02-23:20 No.5182
トラブルを取材しました - 吉田つとむ 11/02-23:40 No.5183
現地取材の補遺 1 - 吉田つとむ 11/03-00:01 No.5184
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宮城県白石市で電子投票 - 吉田 つとむ 10/31-00:57 No.5169

 本日、宮城県白石市で電子投票選挙が行われます。白石市は前回市議会議員選挙で電子投票を導入しましたが、今回は市長選挙で電子投票選挙が行われます。

 導入機種は「東芝」製で、投票結果を投票機ごとの記憶媒体に記録する「スタンドアローン」タイプのものと聞きました。

 今回も現地取材を行いたいと思っています。
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白石市電子投票のトラブル - 吉田 つとむ 11/01-00:55 No.5171

 以下の記事は、私のHP掲示板に書き込みしたものです。

 白石市のトラブル 吉田 つとむ - 2004/11/01(Mon) 00:37 No.4888

 白石市では、昨日市長選挙がありました。その選挙の方法は電子投票選挙でした。

 私は毎回電子投票選挙を取材しているため、今回の白石市長選挙の視察見学に来ていました。

 その選挙で、トラブルがありました。

 投票では、投票所の電子投票機の「立ち上げ」が上手くいかず、全投票所数39ヶ所106台の電子投票機のうち、16ヶ所62台が動かせなったと聞きました。(台数については、選挙管理委員会の情報でなく、現地にうわさです)

 そうしたトラブルの結果、1時間以上も投票できなかったところが出たそうです。(時間は発表しませんでしたが、このトラブルは、開票所で開票作業の前に、参観人に対して行われました。その意味では、選挙管理委員会は誠意を有していたと思います。
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トラブルの原因は不明 - 吉田 つとむ 11/01-00:57 No.5172

トラブルの原因は不明 吉田 つとむ - 2004/11/01(Mon) 00:45 No.4889
 このトラブルの原因は不明です。投票所での選挙の開始後、最初の投票者に確認をもらい、投票機のゼロ票確認を行います。(投票箱のゼロ票確認と同じ意識で行います)

 その際、ゼロ票とならず、1票と表示されたとのことでした。これでは、その投票機で選挙の投票が出来ません。

 投票事務を行った人の話では、全投票機がそうしたトラブルを起こし、パニックに陥ったようです。

 投票機を起動させる「コンパクトフラッシュ」のソフト内容に問題があったと考えられます。

 電子投票業界の大問題となります。
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投票所から帰った人が出る - 吉田 つとむ 11/01-00:59 No.5173

投票所から帰った人が出る 吉田 つとむ - 2004/11/01(Mon) 00:53 No.4890

 電子投票機のトラブルでその投票事務作業が行えずに、投票できずに投票所から帰った人が出たとのことでした。私たち被選挙人から見ると、由々しき事態です。

 この白石市の選挙で電子投票システムを導入したのは、天下の「東芝」でした。大メーカーの東芝にとっても、電子投票機メーカーにしても大だげきでした。はたまた、日本の全域で電子投票を実施させることは極めて困難になりました。これは、日本のIT化にも暗い影を残しているようです。
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数値を新聞発表数値に入れ替え - 吉田つとむ 11/01-23:45 No.5177

訂正前の文章
>投票では、投票所の電子投票機の「立ち上げ」が上手くいかず、全投票所数39ヶ所106台の電子投票機のうち、16ヶ所62台が動かせなったと聞きました。(台数については、選挙管理委員会の情報でなく、現地にうわさです)

 以下、数値の訂正
 投票では、投票所の電子投票機の「立ち上げ」が上手くいかず、翌日の新聞では、各紙とも、全投票所数39ヶ所106台の電子投票機のうち、29ヶ所62台が動かせなったと報じています。

 その後、修復作業に取り組み、最長で1時間で投票所の投票が行えるように普及したと言う。

 以下、その他の事項は再度記載したい。
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トラブルを公表すること - 吉田つとむ 11/02-23:20 No.5182

 今回の宮城県白石市長選挙で実施された電子投票では、29ヶ所の投票所(62台)でそのスタートの時にゼロ票確認が出来ず、選挙の開始が大幅に遅れました。そのため、投票所では120名の人が投票せずに帰ってしまったとのことでした。

 不幸中の幸いは、白石市の選挙管理委員会が事態を正直に広報したことです。そのことによって、多大な不具合は生じましたが、有権者に対する絶対的な混乱は生じなかったようでした。

 投票機が作動しだしてからは、広報車の出動して、投票できずに帰った人にも案内をしていたとのことでした。

 投票機がきちんと起動しなかった理由は正確には不明ですが、投票を開始するためのプログラムに不具合があって、投票記録が「ゼロ」となるべきところ、「1」の表示が出て投票を開始できなかったものと考えられています。

 最大の不明点は、62台以外は作動したと言うことで、本来、起動プログラム原本が入ったコンパクトフラッシュをコピーして、各投票機ごとに配布しているはずです。それなのに、起動した投票所(あるいは、投票機)もあれば、起動しなかった投票所もあったと言うのが、分からない点です。

 各投票所から、投票機が作動しないというその不具合の情報がセンターに報告されました。その時の混乱振りは、想像を絶するものであったでしょう。

 なぜなら、ゼロ票確認は、投票立会人と最初の有権者(投票者)に行ってもらうものですから、各投票所は午前7時にそのパニックが起こったことになります。
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トラブルを取材しました - 吉田つとむ 11/02-23:40 No.5183

 今回の白石市の電子投票の実施に関しての取材を行いました。

 選挙投票所の担当者に話を聞くと、電子投票のマニュアルには、投票機が動かない時のものはあっても、ゼロ票確認時に、それが「1」になるという事例は示されていなかったと言います。とにかく驚いたとのことでした。

 白石市内の投票所では、投票所に電話が常設されていなく、かつまた、携帯電話が通じないところもあります。こうしたトラブルにどう対応するか、担当職員の緊張感は想像を絶するものがあったでしょう。

 私が取材した担当者もこうした電波事情の悪いところの職員でした。電子投票機が作動せず、紙の投票用紙は数枚しか用意されておらず、それを使用することも出来ずに、とてもあせったとのことでした。

 実際には、近くの公衆電話があるところに走り、そこから電子投票機が作動しないことを連絡したとのことでした。またその際、ゼロ票確認で、「1」が表示されたことが特に驚いたことであったとのことでした。

 公務員の特性か、マニュアルにない事例が発生した時には、即座に「(上部の指示を仰ぐため)本部のセンターに問い合わせる」という判断が功を奏しました。

 各投票所では、とにかく最低1台の投票機を作動させ、午前8時頃には投票が開始できたとのことでした。全体の投票機が作動するにはかなりの時間がかっかたようでした。

 思うに、今回の選挙が市長を選ぶ選挙で、候補者が3名で会ったことで投票者を誰にするかの判断が早く行えたであろうことも、最低1台の投票機で有権者の投票を行えた結果ではないでしょうか。

 これが、多数の候補者が立候補する市議選であったり、その両方の選挙があっておれば、とても1台の投票機で選挙の投票はできなかったし、大きな投票待ちの有権者であふれてしまったでしょう。
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現地取材の補遺 1 - 吉田つとむ 11/03-00:01 No.5184

 白石市は宮城県の最南端部に位置し、市の中心部である在来線駅とは少しばかり離れたところに新幹線の蔵王白石駅があります。

 選挙の公開取材個所は、第三投票区である「白石第二小学校」に指定されていました。会場は広く取ってあり、事前の情報では資料が何もないとのことでしたが、きちんとおいてありました。午後の3時までが正式の取材時間でしたが、やや遅れて現地に到着しました。

 事前に議会事務局を通じて正式の視察申し出をしていたためか、その他の資料も個別に準備してありました。

 これは、この電子投票に関して、毎回欠かさずにその視察取材を続け、その視察報告を残しているからの事への丁寧なご配慮をいただいている結果と思っています。
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