● 廃プラスチック処理に対する住民請願、及び私の発言と態度

◎ 要旨

 町田市が、小山田のリサイクル文化センターに建設しようとしている、廃プラスチック中間処理施設の建設計画では、当局の地元合意形成に無理が生じています。今後の地元の反対運動が大きく広がってくる可能性があります。

 「平成12年3月議会に出された、「プラスチック中間処理施設建設問題に関する請願」は、委員会・本会議とも賛成少数で不採択となっています。4月の更新で、議案・請願などの裁決結果の一覧でご案内した通りです。ただし、吉田つとむは、所管の都市環境常任委員会の委員であり、委員会・最終本会議でも、この請願に賛成していました。

 当局の地元合意形成に問題点がある例として、ゴミ行政を所管する町田市環境部が開催しようとした、「周辺町内会・自治会役員連絡会」が開催できない事態となったことでも明かです。「小山田住民有志」の皆さんがその会に参加しようした上で、次のような、ビラまで配布する状況でした。

 今回の「中間処理施設」は、私たち周辺地域住民の健康や案穏な日常生活にかかわる大事なことであると同時に、孫子の代までも影響する問題であります。もし、限られた地域での一回の説明だけで、施設の建設が強行されるようであれば、この非民主的な進め方に対して地域住民はあらゆる行動をもって反対に立ち上がる決意であることを申し添えます。
 本日ご出席のみなさんか、住民の声を代表して意見を述べていただくよう期待しております。

 この動きは、ただの有志一同でなく、地元の幅広い意見をもとに、運動が幅広いつながりを持っていることを伺い知ることが出来ます。詳細は下記をお読みください。、

◎ 見出し

  1 地元はやはり納得していない

  2 本会議における自民党会派議員の最終賛否

  3 都市環境常任委員会での質疑

  4 今後の見通しについて、

 

1 地元はやはり納得していない

 町田市は、小山田にある町田リサイクル文化センターの用地内に、廃プラスチックの中間処理施設を建てる計画を進めています。建設する前に「検討委員会を作ってもらいたい」という住民請願が、平成12年3月の議会で審議されました。上記のように、反対多数で不採択となっています。(吉田つとむは、請願賛成)

 町田市は建設促進の考えで、必要な「都市計画決定」を進める段取りであり、地域への浸透を図ってきたところでした。ところが、地元理解の手法に問題があったようで、特に地元説明の開催方法に問題ありの様相です。新たに、広い地域で建設反対の声が大きくなってきました。どのような点に問題が存在するのか、改めて考えてみる必要があります。

 次の文章は、平成12年5月10日、ゴミ行政を所管する町田市環境部が開催しようとした、「周辺町内会・自治会役員連絡会」に参加しようとした関係者に、「小山田住民有志」の皆さんが配布された文書です。文面を見ると、当局のこれまでの進め方に大きな問題が合ったのではないかと疑うものです。また、その後の地域での「反対」の意向を見ると、この文書の作成者は、通常感覚の「有志一同」を越えた幅広いつながりを持っていることが伺い知ることが出来ます。

                   町内会長、自治会長のみなさんへ

 本日ご出席のみなさん、たいへんご苦労さまです。

 私たち下小山田住民有志は、みなさんに次のことを訴えます。
 「廃プラスチック中間処理施設」が、市側のこれまでの不十分な説明のまま、町田リサイクル文化センター内に建設されてしまうことには反対です。2月以降、各地域で行われた説明会で住民のみなさんから出された、施設の安全性や小山田への一極集中など、多くの不安や疑問、意見について市側から納得のできる説明や回答がなされていません。また、説明会でも住民との話し合いの中で、今後の対応が進められて行く旨の説明を受けております。
 これら住民の声は、町内会長・自治会長・役員のみなさんがよくご存じだと思います。とくに、先日行われた下小山田町内会総会では、これまでの住民無視の強引な進め方などに大きな不満の声か上がりました。
 今回の「中間処理施設」は、私たち周辺地域住民の健康や案穏な日常生活にかかわる大事なことであると同時に、孫子の代までも影響する問題であります。もし、限られた地域での一回の説明だけで、施設の建設が強行されるようであれば、この非民主的な進め方に対して地域住民はあらゆる行動をもって反対に立ち上がる決意であることを申し添えます。
 本日ご出席のみなさんか、住民の声を代表して意見を述べていただくよう期待しております。

                   平成12年5月10日

                                    下小山田住民有志一同

  <実は、この会は開催に至らなかったそうです>
  

 下小山田有志の皆さんは、上記のビラを持って、会場に出かけたと言うことですが、その会の「会議を傍聴させてほしい」というやりとりの是非が問題となり、市は会議を中止してしまったという次第です。 

 

2 本会議における自民党会派議員の最終賛否

 平成12年3月議会に出された、「プラスチック中間処理施設建設問題に関する請願」は、賛成少数で不採択となりました。4月の更新で、議案・請願などの裁決結果の一覧でご案内した通りです。吉田つとむは、所管の都市環境常任委員会でも、最終本会議でも、この請願に賛成していました。

 議会の中で、多数意見側の議員は、請願に反対の立場を次のようにとらえていました。当初予算で、中間処理施設の工事費予算が計上されており、質議の中で、国の補助金獲得の考えもあるとの見通しでした。また、大きな懸案となっていた、杉並病の発生との関連も大きな争点でしたが、下水処理方法の改善されるとする説明で、判断を出さずにいた議員も「建設やむなし」の考えとなりました。

 委員会は10名で構成されており、都市環境委員会の委員長は他会派であり、自民党委員3名の動向が大きな影響を持っています。この問題では、私は、当初から私の質議に対する環境部の説明に納得し得ないことが多く、「請願賛成」の立場を明らかにしていました。もちろん、請願の文面の全てに賛成という主旨(特に、検討委員会を設置するというくだり)ではありませんが、環境部の今回の進め方には、いくつかの重大な問題点を感じていたため、YES or NO の判断で請願に賛成という立場を委員会・本会議とも取りました。

 ちなみに、請願の全文は次の通りです。

      プラスチック中間処理施設建設問題に関する請願

 請願要旨

 プラスチック中間処理施設の建設に当たっては、市民・行政・専門家による検討委員会」(仮称)を設置するとともに、時間をかけて慎重に検討し、市民の納得と合意を尊重して計画を進めるよう慎重なご審査をお願いいたします。

 請願理由

 私たちは「プラスチックを燃やさない、埋め立てない」処理方法に基本的に賛成です。
しかし、そのための中間処理施設の在り方は一つではないはずです。ごみの後始末行政ではなく、発生抑制を強力にすすめることを中心にした総合的なごみ対策が必要です。そのなかに今回の中間処理施設計画を位置付けて、改めてその娩模や処理方法、その後の受け皿など様々な問題点を慎重に検討する必要があると考えます。今後の計画の推進にあたっては市民参加のもと、市民と行政と専門家による「検討委員会」の設置など連携を緊密にして、市民の納得と合意を尊重しながらすすめるべき事業であると考えるものです。
 なにとぞ慎重なご審査をいただくよう請願するものです。

3 都市環境常任委員会での質疑

 私が都市環境常任委員会のメンバーです。請願審査では、所管の環境部が「請願」の妥当性を述べるわけですが、もちろん、自分たちは中間処理施設の建設を予算化しており、補助金を未婚で、もう国への説明を終えており、この請願は不採択して貰いと言うほか無いわけです。

 私が問題とした点は次のものでした。

@ 前の議会の一般質問などで、私は、町田市の廃フラスチックは栃木県に搬出され、そこで焼却されているが、それで良いのかと正した。町田市の答弁は電力をとして取り出しているので資源化だと言うものだった。それでは、隣接の多摩ニュータウン環境組合でも発電しており、同じではないかと、資料を手に考えを委員会で展開しました。なぜ、町田市のものを栃木県に持ち出たないといけないのか、資料をもとに、栃木県のものがどれほど効率が良いのかと述べたが、当局は手元資料の準備も無いようで、満足な答弁を得られのせんでした。さらに、私は今度の議会で、新しい資料を基に、町田市でも売電を検討しており、栃木県に搬出して燃やす意味が無いではないか質した。今回も、きちんとした答弁を得られなかった。

A 市の説明では、ゴミ減量審議会の答申に基づいた方針のように言われるが、最終答申をまとめる審議では、中間処理施設の建設についての考え方は、明白で無いではないか正したが、この件でも答弁が明白でなかった。答申を読んでも小山田に集約するという見解は見あたらない。 

B さらに、私は提案として、今回の廃ブラスチック中間処理施設の建設では、当初の規模を縮小したものを建設する考えはどうかと提案した。市の説明では、他の自治体の規模と同じ程度の規模であるというものの、自治体ごとに単位を月間でまとめたものか、年間でまとめたものか、説明に食い違いが生じ、なんとも知れない答弁であった。あまりの答弁内容に、最後は、私は意見を交えてこんな状況では、施設建設には大変大きな問題が残ると指摘をしました。

 しかし、請願審査は、多勢に無勢で不採択となりました。

 

4 今後の見通しについて、

 先に述べましたように、この廃プラスチック中間処理施設の建設計画では、当局の地元合意形成に無理が生じています。今後の地元の反対運動が大きく広がってくる可能性があります。

 反対が一部のものという、環境部の把握ははたして正当な判断であろうか?

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(12/05/15) g91205151 <「廃プラスチック処理に対する住民請願、及び私の発言と態度」の記事は、この行で終わります>