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                           2002年1月23日
   吉田つとむはインターネットを武器とする!メールマガジン vol.59号

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情報公開のエキスパート<吉田つとむ>の週刊メールマガジン vol.59号
を発行。
当面、週1回刊行。
内容は、(1)コメント、(2)ニュース、(3)予定と案内。

<吉田つとむのコメント>
阪神大震災から7年(避難所関係) 

 阪神大震災から7年、わたしは今年のその当日、神戸に行き損ねています。
 また昨年秋には、被災者で「そして神戸」代表の上野泰昭氏が市長選に出られ、
その応援に参りました。氏は、元気に選挙選を戦われ、被災者精神ここにありの
心意気を示され、大いに健闘されました。もとより、当選はおぼつかないもので、
とても快活な選挙戦であったと思います。
 こうした人物が、またどこかで元気に活躍していただきたいものです。

●被災者のリーダー

せっかくのことですので、阪神大震災の被災時にどんなことが起きたのでしょうか。
もっとも被災が大きかったところでは、学校や体育館や公園などに避難をしたので
すが、鍵がかかった学校や体育館に入る決断、そこを避難の寝泊り所にすること、
そうしたことを手際よく進めて人がいました.
その人たちは、必ずしも日ごろ地域的なリーダーや団体・役所で役職にあるという
人でもありませんでした.どちらかと言うと、零細企業の社長さん、個人事業者の皆
さんでした。自分の事業が壊滅し、単なる被災者になった人たちでした。
危機管理能力が優れた人の典型というか、事故や災害時の予見可能性が高い人が
そうした場所でリーダーを務めていました.誰からも信頼され、絶妙な公平さを発揮で
きる人たちでした.
そうした話は、なかなか伝わりませんよね.
現地をじっくり観察すれば分かることです.

阪神大震災被災者のリーダー(続編)

避難所では、お役人が被災者に「施し」をするかのような態度で、食事を配る光景も
見ました。確かにそうした権威で、秩序を保つが一番でしょう。ですが、そうした行為
には大いに疑問を感じてきました。

全部がそうであるかと言えば、避難所リーダーがしっかりしたところでは、そうした弁
当の配布で、役人の役割はほとんどありませんでした。そこでは、ものごとが自主
管理に近い状態で、整然とカンパの配布が行われていました。
ものによっては、貯蔵品の蓄えも準備しているところもありました.避難所の被災者と
ても、着の身着のままと言うわけでもなかったところもありました。

被災者リーダー3 

 統計を取ってのことではないですが、避難所のリーダーでは零細企業の社長さん
や、自営業者の人が務める例をたくさん見ました。恐らく、そうした人は「危機の時」、
土壇場の時に遭遇したことがあるのでしょう。あるいは、そうした危機管理能力と個人
的な経営能力が同種のものかも知れません。
 その元経営者の避難所リーダーは、無給の状況で被災者の為に行動しました。
1ヶ月以上はもちろんのこと、2-3ヶ月間を無収入で暮らしていると、その家族はどん
な気持ちで見ているのでしょうか。一般の被災者からは、有能な人物と見なされても、
それらの人の大半は、家庭では無収入のお人よしと見なされていたと思います。
 半年もすると、避難所の中ではサラリーマンとしてそこから通勤する人、公務員とし
て働く人として働く人は収入を得る一方、他方では避難所リーダーは無収入の生活
を続けざるを得ませんでした。そうした経過をへて、有能なリーダーもくたびれた生活
を送るようになりました。
 最後には、大半のリーダーがひっそりと、避難所を後にし、仮設住宅などに越してい
きました。(避難所編は終了)
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編集 吉田つとむ
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