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若者育成の街・交通文化都市

詳細版:吉田つとむの政治 発言・行動Political remarks / actions

政治家と選挙について レジュメ(8)政治家は自分の熱意を語る

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次の視点から、政治家と選挙について考案した内容を記した。
・市民からはどういう人が議員として望まれるのか。選ばれるのか。
・連続当選するためにはどのような思考、スタンス、活動が必要であるか。
 以下の項目で、考察する。


 (研修生が市議会の施設見学に着た際に撮影)
 
8)政治家は自分の熱意を語る
  *政治家が頼りにするべき相手

政治家は雄弁家が何より勝る
 選挙に出て、議員(首長)になろうという人は、雄弁家であることが何より大事である。天性の才能が優先するものであろうが、努力でそれをカバー可能と見ることにことを論じる意義を見出したい。
 歴史の雄弁な宗教家はたった一人から始めて、有能な使徒を結集させ、一大信徒を結集させている。昨今の新興宗教の雄弁な教祖も、それぞれに教義を立ち上げ、数万、数十万の人を集め、教団を維持する能力を発揮しています。
 それに比べると、同じ雄弁な人材でも、政治家が人を結集する場合は大きく異なる様相を示している。
 それは、議員になろうとする政治家の場合の当面の目標は選挙に当選することであり、そこには十分な人数の使徒が無くても、強大な組織が無くとも、選挙で一般有権者の得票を得ることができればそれで当選に至るからである。

政治家は誰に訴えるのか
 議員になろうとする政治家は、選挙に臨んで当選してはじめ、自分の政治の目標をスタートセットできる。それでは、選挙にどうやって当選できるかということを考えるのが肝要である。
 ただし、議員の選挙と言うものは、あなたがそれを目標にする前に、相手(現職議員)はそのポジションについており、ディフェンディングの体勢に入っていると考えるべきである。そのために、現職議員は、日々、その地盤養成を図っているのが現実である。果たして、そこに隙間はあるのだろうか。
 人は生活手段して収入を得るために、会社などの事業所に属して仕事をしているか、事業を営んで縁を結んでいる。またある者は、公務員組織、それに準じる組織に属し、それぞれの仕事に従事している。現在では、NPO組織、協同具組合にかかわることで収入を得ている場合もある。そうした仕事の人間関係を基本として、人の生活と社会が成り立っている。
 また、社会の構成要素としては、地域の町内組織、あるいは文化・教養の団体・サークル、あるいはスポーツなどの団体に属して、活動している。それ以外にも、人の歴史の中で、様々の社会関係を構成しており、同窓の縁、同業の縁、一般には目に触れない宗教の縁もある。いわば個人としての活動も看過できないといえよう。
ただし、現在の人はそうした縁を起点にするのでなく、個々の価値観は個人が信じるところにあるものであろう。人が政治家を選択するのは、目前の利益か、先の理想か、あるいは社会的正義感か、それらを見据えて、自分が誰に訴えようとする相手を定める場面が訪れる。
 結論的に述べると、議員になろうとする政治家が、最初にどのような意志でその決意をしたかは重要なことではない。地方議員は、住民監視が多方面でかつ、大きいことによって、不法、不当な財を得る行為はおのずと自制する通常であるし、当選を重ねていきたければなおさらである。つまり、「お金儲けのみ」の期待で政治家になることを望めば、自然的に淘汰される、そのような政治家(候補者)を評価する有権者によって投票されないというある種合理的・民主主義的なシステムが構築されている。むしろ、政治家が人の関心を引き付けようとして、自分の財を放出することの方が多々ある。*職業政治家の倫理については、別記したい。→例えば歴史上、政治家の倫理観について説いた著名な学者がいるが、私の意見としては、これはあくまで「政治家の理想像」について着目しており、理想など検討せずとも現行の選挙システムによって政治家として不適格者は投票されない、つまり淘汰されていくことが必然である、という考えであることを述べたい。

 広い世界を見渡す視点、片方で足元を固める活動も欠かせない


 社会の動静に敏感になり、これと思ったものをじっくり観察する

政治家が頼りにすべき相手とは
 議員になろうとする政治家が、どのような高邁な思想を掲げようが、どのような実益を訴えようが、自分が立候補しようというエリアには、既存の政党、その所属議員がいて、当該選挙区の有権者に対して、囲い込みを行っている。とりわけ、旧来、一般的な政治家が囲い込めなかった、より強固な左右両翼にもはみ出して支持を固める新興勢力政党が急速に普及しており、旧来より、一政治家が独自に新たな旗を示すにも困難さが増している。
 となると、自分に近い政党に所属するか、あるいはその支持を得て、選挙に立候補する方法が一般的であろう。ただし、政党は地域に決定権を持つ上級議員がいるのか、あるいは政党支部に決定権があるのか、所詮は党の中央や有力政治家が口利きをする方法で候補者が決まるのか、一般には、そこにブローカーまで介在することがある世界であり、議員になろうとする政治家が、どこまで辛抱できるかにかかっている。
 ただし、十分な規模の都市においては、その地方議員が誕生するのに、それほど込み入った行儀作法を得なくとも可能なケースがある。それは、政治的に政党色分けが十分に配置された布陣になっておれば、その区分では不満足な階層が存在しており、自分こそが、支持政党なしの人々の意見を最も有効に代弁できるという観点を示すことによって、その支持を受けることが可能であるからである。

獲得の優先度合い(一般大衆か、有能な使徒か)
 上記に示した、支持政党なしの人々の意見を有効に取り入れることができれば、議員になろうとする政治家がその一度目の目標達成ができることを述べた。
 そのことの手法であるが、
(1) ストレートに有権者である一般大衆に対してアプローチすることに専念するべきか、
(2) それとも自分を強固に支持する有能な使徒(人望がある、など)のような人材を得ることを優先させるべきか、
(3) それともその双方がかみ合って初めて有効なのだろうか。

 少なくとも、一定数の人口があって、一定数の議員数があるところでは、どの手法を採用しても、当選は十分に可能である。
 それの背景として、そもそも選挙に出ようという人物は、自分には地盤が無いと謙遜する人物にも、その周りに人の縁が備わっている。
 保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校・大学・大学院・専門学校・学習塾・稽古事・資格取得の教室なども自分の育成過程の縁や絆が、その人生の前半で一人か二人はあるだろう。
 (*それ以外にも、親の縁故が大きな役割を持っている。)
 また、会社・地域団体・趣味やスポーツ団体・文化教養サークルの集い・さらには、社会貢献の団体など無数に存在しているのが都会の特徴であり、その中で少しでも率先して活動すれば、一人か二人くらい、選挙の応援をしようと言う人物は少しアンテナを張っておれば、見出すことが可能である。
 あるいは、本人にかなりの根性があって、街の課題を調べて、毎日、駅頭でそれをハンドマイクで述べるか、チラシにして配れば、半年の活動でも新人として登竜門は開かれていると言えよう。
 一定のレベルを保有する人物が、地方議会で当選することはさほど難しいことはない、順当な政党に所属をしないで、有権者が当該人の本質を見極め始める3回、4回目の選挙に当選することが難しいに過ぎないのである

 続き9 

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