2011.07.27 小宮 春菜 第12回インターンレポート
            町田市議会議員 吉田つとむ 研修生

第12回:インターンシップの概要> 
         第28期研修生 小宮春菜 国際基督教大学(ICU)3年

<概要>
・ 町田市議会での、町田市内の有志の小学生たちによる「子ども議会フェアー」の見学(午前、午後の部両方とも)
・ インターンシップの今後の日程プログラムの検討

 町田市議会で「子どもフェアー議会」が開催された。2部構成で、小学生が議会の雰囲気を体験する。低学年には、「動物は会話をしているか?」、高学年には「節電の努力をしているか」という議題が与えられ、それに従って、賛成、反対で議論が戦わされた。

 低学年の部で、欧米型の主張の仕方が多く用いられていたことに驚いた。日本型の「理由→結論」ではなく、欧米型の「結論→理由」の方法で、文章の構成を造られていたのだ。

 実際の議会では、時間制約と分かりやすさを鑑み、このような話し方をするのだというが、小学生もそうであったのは学校で習ったためなのか。そうでなかったとしても「日本型の一方的に話しを聞くだけでない、欧米型のキャッチボール式授業」が推進される、等欧米的教育、思考の普及が試みられているのが現状だろう。しかしその一方、以前として「出る杭は打たれる」社会、大学生が卒業後留学やらに出る等、人とは違うことをし、いざ就職しようとしても世間の風は冷たい、そんな今までどおりの社会のあり方が日本には未だにあるのだ。

 明治維新の際も、庶民の意識が未発達のまま表面の制度だけ欧米式にしたため、弊害があったと聞くが、今の、子どもへの教育は欧米型を志向してもそれを取り巻く環境は昔ながらの日本型のまま、という「矛盾」も、それと同じ性質をはらんでいるのかもしれない。

 ここで欧米、日本型、どっちが優れているか、等を述べるつもりはない。しかし、今回子ども達の議論を聞き、漠然とこう考えた。
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高学年の議題では、節電しているかしていないかを議論し合う、というより、全員が節電に協力していているということはほぼ前提とされており、それをみんな発表し合うことで共有しあう。そして、今の電力における社会問題への関心を喚起すること、及びより一層の節電を、全員が取り組むようになる、ということを目的とされたものだったように思う。最終決議を採決した際、ほぼ全員が、「節電の努力をしている」に賛成する、という結論に至った。この決議をきっかけに、自分ももっと頑張って節電に励もう、という考えを持つ子どもたちも多いと思う。

 低学年の部で、日本型の「理由→結論」の文章構成ではなく、欧米型の「結論→理由」型の話し方をしている小学生が多かったことが印象的だったのだが、外側が欧米型であっても、内なる心は日本的なままの人が多いはずだ。この考え方は多少ステレオタイプ的であることは承知だが、「みんな頑張っている。だから自分もそうしよう」という流れで物事を考える子ども達も多いのだろう、ということだ。だとすると、「かっこいい議決」で知ったほかのお友達の意見。それらは子ども達の今後の行動に、すごい影響を与えてくるのかもしれない。
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記:町田市議会議員 吉田つとむ 志政クラブ 2011.07.29 コメント

 町田市青少年委員の方が、市議会本会議場を使い、子どもフェアー議会を開催されています。そこに、正副議長が歓迎挨拶する目的で冒頭に発言しました。通常は、挨拶して退席するのですが、議場の後部付近に留まり、その体験を見学しました。

 小宮さんが低学年の論議のスタイルに注目したのは、印象的でした。また、議論を重ねても、賛成・反対の決定はその議論の後で行われることで、また、新たな態度が出てくるのだと思います。要するに、論議だけでなく、採決が最も重要なことが再確認できることの重要性もあるようです。

 なお、小宮春菜さんの書いたレポートの前段部分は、議会レポートの新規原稿に使わせていただきました。

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