2011.09.02 小宮 春菜 第20回インターンレポート
            町田市議会議員 吉田つとむ 研修生

第20回:~最後のインターン~> 
         第28期研修生 小宮春菜 国際基督教大学(ICU)3年

<概要>
 ・ 町田市議会の本会議を一日通して傍聴
 ・ 成瀬で打ち上げ

<本会議の傍聴>
 本当に、辛い。10時から12時、13時から15時。15時半から18時過ぎごろまで。ひたすら、ひたすら、議会を傍聴した。とてつもなく長い時間だった。
 
 本日は、私のインターン、最終日だった。
 そこで、今までのインターンを振り返り、市議会議員の仕事を振り返ったときに思うのは、どう「ああ、退屈でどうかなってしまいそうだ・・・」という時間の連続を切り抜けてゆくか、も大変重要な議員方の才能であり、求められる能力の一つなのかもしれない、ということだ。
 もちろん、私の関わり方と、議員さんがたのそれぞれの、私が「退屈すぎる」と感じた場との関わり方とは、全く違うのだろう。そのために、私のその場の対象への思い入れやら見方と、議員方のそれとでは、大きく差があるのだろうから、議員方は「退屈だ」という感じ方をいつも感じるものではないだろう。
 しかし、それにしても、じっと長時間人の話等を、じっと座って見たり聞いたりしていなくてはならない。それは、どんな人にも重労働ではないか。寝たりなんかしようものなら(それがもしもばれてしまったら)、「議員」という立場上、あまり体裁はよろしくないのだろう。
 退屈と寝ているのが発覚する危険性との狭間で、日々格闘を余儀なくされる、議員という仕事。吉田議員いわく、「そういうルーティンワークの中にある、自分のやりたいことができる。言いたいことを(議会という場で)いえる。そういう環境が議員のいいところ」なのだそうだ。吉田議員はこの仕事が大好きだ。
 本当に、この仕事がたまらなく好きになれるものなのか。何事も、やってみないとわからない。しかし、この議員という職業は、仕事に就く為の「選ばれる」という点で、どんな職業よりもシビアだと思う。「認知される」ということがいかに難しいことか。毎日のように朝晩駅前に吉田議員が立ってみても、吉田議員を知らない人だってたくさんいるのだ。この職業に就くためには、並々ならない努力が要る。しかも、その試練の時は4年に一度もおとずれてしまう。そんな仕事を、私がいくら「経験してみたい」とわめいたところで、簡単には自分の職業に選べないし、望んだって、当然簡単にはなれないのだ。
       
 最終日、インターン募集の案内CM用に                2人のインターン生と最後の昼食を取りました。
 撮影のモデル役を頼みました。

 しかしそれを、全ての議員の方々は、自ら選び、努力の結果勝ちとった。凄いことだ。それもこれも、「自分が正しいと思うこと。それを、実現していきたい」、という強い意志故なのだろうか。
 だとすれば、私たち国民は、その議員の意思に敬意を表し、その意思に対し、意思表明をすることは、当然の義務なのだと思う。投票をするかしないかは、個人の自由であっても、このように考えたときモラルの観点から言えば、一種義務のように思う。一票も投じず、議員の意思を無視し、完全なる傍観者を決め込むのは、卑怯だと思う。
 今日、政治の腐敗が進んでいると言われているが、その状況を作っている一因も、よく言われるように、たしかに国民だということだ。政治家だって、きっと最初は立派な志を抱いていたと信じたい。その意思を、投票率が過半数も行かなかったらどうか。その状況はまるで、やる気満々で先生が教室に入っていったら、生徒の半分以上が「お前の授業なんか知るか。」と何も授業を見る前に、帰り去ってしまう状況とおんなじだ。そんな状況で、いつまでもその先生がモチベーションを維持しろなんていったって、到底無理な話なのは当然ではないだろうか。
 政治家の意思を知る。意思表示をする。言うは易し、行うは難し、とはよくいったものだが、そういう地道な積み重ねが、政治家を通してこれからの日本を変えてためには、起きなければならないのだろう。
 投票率が低い、若者世代の一人として、投票の重みを少しばかり感じることが出来た。
 たくさんの出会い、学びをこのインターンで体験させていただいたが、このことも、大きなこのインターンでの成果だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                             記:町田市議会議員 吉田つとむ 志政クラブ 
2011.09.23 コメント

 第28期生のインターン生の一人である、小宮春菜さんの全日程が終了しました。合計20日間の参加であり、これまでに吉田つとむのインターンシップを体験した研修生の中で、参加日数の多さでは第3位、参加時間数では第2位に相当するかかわりでした。吉田つとむの良い点も、ある意味では欠点も見てくれたでしょう。そのことが、これからの小宮さんの職業選択(いわゆる就活も含めて)の一部にもプラスになれば幸いです。

 最後の日程で、議員の一般質問を見学してもらいました。本来は、それがスタート期にあれば、議員を見る眼もいま少し違ったものになっているかも知れません。また、吉田が自身で質問を行えないポジション(副議長)であるために、その本会議の議員質問も内在的に思えなかった可能性があります。

 とは言え、町田市議会の特徴として、本会議の一般質問を行う議員数が多く、この一般質問が連続4日間も続くとしたら、小宮さんは果たしてどうなっていたのでしょう。これまで、4日間の全日程を傍聴席で過ごしたインターン生はいません。私は、誰かがそれを是非、体験してもらいたいと思っていますが、それは議員志望、政治家志望者の場合に限るでしょう。
 
 他の議員の話と答弁者の話をただ黙って聞く、これもまた能力と思っています。そうした日程を過ごし、その上で本会議質疑を過ごし、そこに居合わせる議員のみが、いくつかの議案に対する表決(賛否の理由を主張する権利と、賛否の判断)に参加できるわけです。そのために、選挙に打って出ること、ある時には落選の憂き目にあう可能性ももってしても、この議会に関わっているのが議員の姿です。選挙に参加しない有権者が大勢いますが、それらの人々の意思を除外して、投票した人たちの意思のみによって、それぞれに当選者が決まります。この表現は、小宮さんが自分の言葉で言ってくれていることと同じ意味合いです。

 小宮春菜さん 大勢の人、様々の職業の人、多様な世代の人と話したことを、これからの人生経験に生かしてくれて下さい。私は、あらゆる職業に貴賎もなければ、大小もないと思っています。また、小宮さんが付く仕事は自分の合う仕事かどうかは、その職場での人間関係を含めた幅広い環境の中で判断しなければいけないかもしれません。しかし、この夏休みの期間、20日間と言う日数を一つの取り組みに費やす精神を持続し続けたことは、間違いなく、これからの困難を乗り越える力につながったと確信しています。どうぞ、自分のためになり、人のためにもなる仕事を見つけてください。その取り組みにも、遠くから見守らせてもらいたいと思っています。

                            トップページに戻る   リストに戻る